相武山 妙法院のブログ

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相武山 妙法寺 ブログ

新年を迎えるために

《歳末大掃除と世話人会》
令和5年も残すところ1週間となった12月24日(日)午前10時より歳末の大掃除を行いました。境内の内外では「境内の伐採した樹木の片付け、三師塔の拭き清め、参道の清掃、側道と雨水マスの枯れ葉とり」等々。堂宇では玄関、受付、ロビーなどの掃除と窓拭き、本堂内外の窓も浄めました。客殿のトイレは22日に安西さんがお出でになり事前清掃済み。約二時間ほどの大掃除ですっかり境内と堂宇が浄められ、新年を清々しく迎える準備が調いました。

清掃後は正月に参詣される方々へのお供物などの下準備にも協力頂きました。また、久しぶりに世話人会も開催。令和6年度の年間行事予定を検討し、懸案であった13日の御講と日曜御講の調整も行いました。13日は日蓮大聖人の御命日、門下の寺院ではこの日に御報恩の法要を執り行うのを常としていますが、近年、ご信徒が参詣しやすい日曜日に移行している寺院も多くなりました。

妙法院では13日の御講と日曜日の法要を工夫してきましたが、行事と法要の繁多を調整することも必要と考えるに至り、令和6年よりは毎月13日の午前6時30分、住職の朝勤行にて御命日の報恩を申し上げ、ご信徒の参詣は第二日曜日の午後1時の「日曜御講」を優先して頂くこととしました。
都合によって第二日曜日が第三日曜日に変更される場合もありますので、各月の行事予定表をご確認願います。お正月にお渡しする年間行事予定表にも説明いたしましたのでお目通しください。
歳末ご多忙の中、ご協力頂いた熊木さん、久保さん、奥田さん、柴さん、落合さん(2)、小原さん、阿部さん、重吉さん、森さん、新倉さん、ありがとうございました。

《初詣の準備》
新年の幕開けも間近となり当山でも連日迎春の準備に追われています。30日(土)午前10時からは新春の御宝前に供えるお重ねの餅つき、お屠蘇の容器詰め、祝い昆布の袋つめを行い、相武山だよりの年間ファイルやカレンダー、お供物や行事予定表など参詣者へのお供物の準備をしました。寺内だけでは一日仕事になってしまいますが、小原さん、熊木さん、阿部さん、安西さんのご協力で2時間ほどでスムースに終了しました。
その後は玄関前の門松つくり。開創以来新年を迎える門松は私の手作りで飾ってきましたが、近年は興厳房が主役となり阿部さんや熊木さんなどの協力を得て設えています。今年も鹿島の願生寺様からたくさんの若松を頂戴して、新春を寿ぐ立派な門松を飾ることができました。
令和6年の新春、檀信徒有縁の皆さまのご参詣をお待ちしています。

相武山 山主

2023年12月30日

おさめの御講を奉修

法華経を讃むと雖も還りて法華の心を死す
12月10日(日)午前11時から「令和5年・おさめの御講」を奉修しました。参詣者唱題の裡に仏祖三宝尊への献膳、続いて法華経要品の読誦、献香、唱題と如法に厳修。日蓮大聖人への御報恩を申し上げました。

法要後の法話では妙密上人御消息
「諸宗の元祖等法華経を読み奉れば、各々其の弟子等は我が師は法華経の心を得給へりと思へり。然れども詮を論ずれば、慈恩大師は深密経・唯識論を師として法華経を読み、嘉祥大師は般若経・中論を師として法華経をよむ。杜順・法蔵等は華厳経・十住毘婆沙論を師として法華経をよみ、善無畏・金剛智・不空等は大日経を師として法華経をよむ。
此等の人々は各法華経をよめりと思へども、未だ一句一偈もよめる人にはあらず。詮を論ずれば、伝教大師ことはりて云く「法華経を讃むと雖も還りて法華の心を死す」云云。
例せば外道は仏経をよめども外道と同じ。蝙蝠が昼を夜と見るが如し。又赤き面の者は白き鏡も赤しと思ひ、太刀に顔をうつせるもの円かなる面をほそながしと思ふに似たり。
今日蓮は然らず。已今当の経文を深くまぼり、一経の肝心たる題目を我も唱へ人にも勧む。
麻の中の蓬、墨うてる木の自体は正直ならざれども、自然に直ぐなるが如し。経のままに唱ふればまがれる心なし。当に知るべし、仏の御心の我等が身に入らせ給はずば唱へがたきか。」を拝読。

11月15日、創価学会第3代会長であった池田大作氏が逝去。富士日興門流(日蓮正宗)にゆかりのある人物であり、社会的にも大きな影響力をもった方でした。その評価は各界各人各様であろうと思いますし、今後もさまざまに検証がなされることでしょう。法華宗日興門流の信仰を護持伝承する妙法院として、また、池田氏は門流で興起した正信覚醒運動の直接的対象者でしたから、逝去の報に接して私見を簡略に述べる必要性を覚えた次第です。

拝読した御書は真偽未決でありますが、池田氏への私の見解のポイントが示されています。すなわち、「伝教大師ことはりて云く『法華経を讃むと雖も還りて法華の心を死す』」に極まります。この法華秀句の御文の前段には、「各宗派の元祖等が法華経を読むが、それは自身がすでに得心している教義の上に法華経を位置づけ理解しているものであって、法華経を一句一偈をも真実に読んだ人とはいえない」とあります。
そのため伝教大師は法華秀句に「法華経を讃めていながら還って法華経の心を殺している」「例えば外道は仏教の経典を読んでもその理解は外道のままであり」と指摘したのです。

その上で、宗祖は「日蓮はそうではありません。『已に説かれた経と今説く経とこれから説くべき経の中で法華経は最第一である』という経文に基づき、法華経の肝心たる題目を自分も唱え、人にも勧めているのです。
麻の中で育つ蓬や墨を打った木等は、それ自体は必ずしも真っ直ぐではなくても、周りに引き寄せられ真っ直ぐになるように、法華経の題目を唱えれば心が曲がることはありません。果たして仏の御心が自分の身に入らなければ題目の五字は唱えられないものかどうか、よくよく知ることが肝心です。」とご教示です。

池田氏が創価学会を日本最大級の宗教組織としたことは事実ですが、彼の確かな言動からは一貫した思想や信条をうかがうことはできません。そこにはあらゆる思想や哲学を寄せ集めて利用し、その中心には彼の野望や創価学会特有の価値観の存在を知ることができます。彼は法華経や日蓮大聖人の教えを表面上語ってはいましたが、実に一貫性のない偏頗なもので、その語る言葉は時流を意識した功利的なもの。言行の一致しないすがたは歴史が証明しているところです。

彼は法華経や日蓮大聖人の教えを自身のため、教団組織のために利用したに過ぎず、それらを利用して己の野心を追求したというのが事実なのです。まさに「法華経を讃むと雖も還りて法華の心を死す」ものであり、伝教大師や日蓮大聖人の弾呵するところです。
私たちは宗祖が示された「已今当の経文を深くまぼり、一経の肝心たる題目を我も唱へ人にも勧む。麻の中の蓬、墨うてる木の自体は正直ならざれども、自然に直ぐなるが如し。経のままに唱ふればまがれる心なし」との正直な心で法華経を修めた人生を歩んでまいりましょう。
おさめ御講の後には4年ぶりに年末懇親会を愉しみました。
(詳細は相武山だよりのウェブ動画を御覧ください)

相武山 山主

2023年12月28日

初冬の鎌倉を散策

12月2日(土)、穏やかな冬晴れのもと、有志の方々と古都鎌倉の散策を楽しみました。当山では近年、12月の初めに鎌倉の歴史と文化に詳しい酒井俊克さんにご案内頂き、日蓮大聖人ゆかりの鎌倉を歩いています。今年は手術明けの私の体調を考慮頂いたのでしょうか、日蓮大聖人が草庵を結ばれたと伝わる松葉が谷の旧跡を巡る平坦で穏やかな散策コースでした。

参加者は9時半に鎌倉駅西口に集合。初冬らしい澄み切った青空でしたが、思いのほか寒くはなく、散策日和のなか八幡宮参道の段葛へ。ここで酒井さんより散策コースに着いての説明をうけました。その後、小町大路を抜けて蛭子神社へ、ここは歴史の古い神社でこの地域は宗祖にゆかりのある地との解説。続いて北に歩みをとり、いつの頃か定かではないものの「日蓮辻説法の地」と伝わる場所に向かいます。伝説の地はすっかり整備され、その南側には新たに「鎌倉日蓮堂」なるものが新築されていました。私は50年ほど前から幾度も訪ねている伝説の地ですが、宗祖の遺徳顕彰のその変遷には驚きます。

その後、小町大路を下って琴弾橋へ、その名称の由来をうかがい、滑川をわたって大町方面へ。小町大路の東側の道を南下すると間もなく比企が谷の地に至ります。日蓮宗本山の妙本寺山門では比企一族のいわれと宗祖と大学三郎のご縁についての説明があり、その後、小道を南下。桟敷の尼のぼた餅伝説の常永寺の前を通り、八雲神社を過ぎて北条政子ゆかりの安養寺へ。安養寺の西裏手から一路宗祖ゆかりの松葉が谷旧跡へ、旧跡の伝説を伝える寺院は「妙法寺、安国論寺、長勝寺」の三ケ寺。
入場料を払って各寺院の境内に入り(長勝寺は無料)、酒井さんより丁寧な説明をうけました。断定はできないものの宗祖はこの地域に草案を結ばれ、一切衆生救済のため法華弘通に精励しておられたことがわかります。在りし日の宗祖を親しくお偲びする一時でした。

その後、浜門流の古跡実相寺、伊豆御流罪伝説の妙長寺、辻の薬師堂、辻説法伝説の本興寺を巡り小町大路から鎌倉駅へ。旧跡巡りの途中では鎌倉の地勢や古道、橋や井戸などについて解説をうけました。
散策の時間は例年より少し短く約3時間、芦川さんの歩数計では15,000歩だったそうです。日蓮大聖人への思慕を深める散策。参加の皆さまと一緒に私も完歩することができ有り難く感謝しています。

相武山 山主

2023年12月27日

思い込みに気づく(上)

~正しい認識を求めることが大切~

令和5年最後の日曜法話会は11月19日(日)午前11時の開催。
今回のテーマは奥が深いものです。解説の時間もかかのではないかと思い、法話会の趣旨は仏教の基本的姿勢をお伝えして本題に入りました。

テーマである「思い込みに気づく」ということは、「それは思い込みでは?」と考えてみる必要性があることを指摘しています。思い込みの定義は「合理的な根拠がなく、あるいはしばしば誤った根拠に基づいて、それと自覚せずに断定・確信・前提としている心の働き」といえます。したがって、思い込みに気づくということは、言葉を換えれば「正しい認識を求めること」になります。
また、あらゆる事物事象は変化して止まない存在ですから、その変化を認識できないということは、仏教的には八正道の第一「正見」を求めないすがたであり、迷いの世界に陥ることに通じていることを説明。

はじめに10月に始まった「イスラエルとパレスチナの戦争」や「日本経済の停滞と凋落」などから、私たちが無意識に「思い込み」に陥っていることがあることを指摘しました。
《イスラエルとパレスチナの悲惨な戦争》
10月7日、イスラム武装組織ハマスによるイスラエル攻撃から43日。
戦争の現状は悲惨で深刻。
「人命を救済する病院にもイスラエル軍が攻撃。その理由はイスラム組織ハマスの軍事拠点であるということ。病院は機能停止状態に陥っている。また、ガザ地区で安全な場所などどこにもない。イスラエルはハマスの組織完全排除をねらう。イスラエル側の死者は約1,400人。ガザ地区パレスチナ側の死者は12,000人以上。イスラエルとアラブ諸国の緊張が高まっている」ことを説明。

世界各国の姿勢は、「ハマスのイスラエル攻撃(市民殺害、人質拘束)を批判し、イスラエルの自衛と人質解放、軍事拠点の侵攻を支持する欧米などの国々。イスラエルの侵攻を批難し、パレスチナ擁護を支持し、戦闘停止を主張するアラブなどの国々。中立的立場から戦闘停止をうったえる国々。」という3者が存在しています。
イスラエル支持者とパレスチナ支持者には互いに思い込みが存在しており、それぞれの立場と考えから主張が展開されています。それは歴史的・地政的な見解であり、民族・宗教・文化的な見解と多岐にわたるものです。イスラエル支持派は「イスラエルのユダヤ人は明確な国土を持つことなく、長く流浪と厳しい迫害の歴史を余儀なくされてきた。」と主張し、パレスチナ支持派は「パレスチナ人は第2次大戦後、突然、自国にイスラエル国家が建設されて甚大な被害を被り、その後もイスラエルから迫害を受けている。」と主張していることを説明。

《日本経済の停滞と凋落》
日本の経済力と国力の現実を冷静に理解する時、国民の多くが思い込みに陥っていることに気がつくでしょうと以下を説明。
日本は果たして世界の先進国か?
(GDP国民総生産から・・・)
アジアの経済大国か?
(一人あたりGDPから・・・)
アジアの国々からの留学生や技能実習生の希望者?
(魅力的とはみられていない・・・)

★日本経済新聞(2023年10月24日)の報道を紹介。
『日本のGDPはドイツに抜かれ世界4位に(IMF予測)』 。
日本のGDPは長期的に低迷を続けている=ロイター
日本のドル換算での名目GDP(国内総生産)が2023年にドイツを下回って4位に転落する見通しであることが国際通貨基金(IMF)の予測で分かった。足元の円安やドイツの高インフレによる影響も大きいが、長期的な日本経済の低迷も反映している。

23年は日本が前年比0.2%減の4兆2308億ドル(約633兆円相当)、ドイツは8.4%増の4兆4298億ドルとなる見込みだ。1位の米国は5.8%増の26兆9496億ドル、2位の中国は1.0%減の17兆7009億ドルだった。
2000年の時点では日本の経済規模は今より大きい4兆9683億ドルで世界2位だった。00年初の円相場は1ドル=105円程度。当時のGDPはドイツの2.5倍、中国の4.1倍だった。10年に日本を抜いて2位の座についた中国は、23年には日本の4.2倍となる見込みだ。
第一生命経済研究所の熊野英生氏は「足元では金融政策の差により円の対ドル相場が下落していることが影響しているものの、長期的には日本の成長力の低下が背景にある」と指摘する。

『1人当たりの名目GDP』
それぞれの00年からの名目GDPの伸びを自国通貨建てに直すと、中国が12.6倍と突出する一方で日本は1.1倍にとどまる。伸びはドイツの1.9倍や米国の2.6倍を大幅に下回る。物価変動を除いた実質GDPでみても日本の伸びは1.2倍と米独よりやや低い。
1人当たりの名目GDPでは、日本は23年に3万3949ドルとIMFのデータがある190の国・地域のうち34位となる見込みだ。1位はルクセンブルクの13万5605ドル。日本は英国やフランス、イタリアなどより低く、35位の韓国(3万3147ドル)に肉薄されている。

2000年時点で、日本の1人当たり名目GDPは同187カ国・地域のうちでルクセンブルクに次ぐ2位の3万9172ドルだった。23年と00年を比べると日本の1人当たりGDPは13.3%減っており、日本経済の低迷を映す。
内閣府は2001年3月の月例経済報告の中で、日本が緩やかなデフレにあると初めて認定した。家計が貯蓄を優先したり、企業が新たな設備投資を抑制したりして経済全体にマイナスの影響を与えると警鐘を鳴らした。日本は生産年齢人口(15〜64歳)も95年から減り続けている。
熊野氏は「持続的な賃上げと、企業の稼ぐ力を高めるための生産性向上が急務だ」と指摘している。

以上のことから、我が国が経済大国でありアジアの大国という認識は、戦後の荒廃からめざましい高度経済成長を成し遂げ、世界第2位の経済大国となった昭和の時代の思い込みであることを説明。日本経済の停滞と凋落を冷静に理解することの大切さをお伝えしました。(つづく)
(詳細は相武山だよりのウェブ動画を御覧ください)

相武山 山主

2023年12月25日

秋季法門研修会を開催

11月12日(日)午後2時30分より秋季法門研修会を開催。
日目上人会に引き続いての研修会には12名が参加聴講されました。妙法院では春夏秋冬の四季それぞれに法門研修会を開催しています。そこでは1時間半から2時間ほど、法華宗日興門流の教えと信仰について学びます。それは法要や行事での法話では時間の都合上学び合うことが難しい御法門を、時間の余裕を持ってじっくりと学び、法華経と日蓮大聖人の教えをより正しく理解しようという願いによるものです。

今回の秋季研修会では『寺泊御書』を中心にした法門研修。御書システムの解題をもとに約50分ほど、龍ノ口法難から佐渡流罪にいたる日蓮大聖人の足跡をふまえ、その教義展開について解説。
この御書は佐渡にわたるために寺泊の地にて船待ちされていた宗祖が檀越の土木殿に宛てた書状。その内容は法華弘通による法難は法華経や涅槃経に説かれるとおりであり、もとより覚悟の上との心境を述べられています。

はじめに『涅槃経』に説かれる「贖命重宝」の法門について。
天台大師・妙楽大師の釈に依れば「命」とは『法華経』のことで「重宝」とは爾前経及び『涅槃経』のことであり、大事な『法華経』という命を助けるために重宝たる爾前経によって贖うという、『法華経』の絶対優位を示す法門であることが解説。また、天台大師こそ釈尊一代の教相を正しく判釈された唯一の人師であり、諸宗の学者は自義の誤りに執していることを指摘。殊に真言宗及び華厳宗は本師釈尊並びにその説教を相対化し、『大日経』は『法華経』に勝れるなどと邪義をたてていると強く批判されています。

次に「或る人、難じて云く」と、宗祖へ向けられる批判について。
宗祖への批判は「弘教の在り方」について、『勧持品』の深位の菩薩を気取って麁き義を用いるのは、分不相応なことで大難に値うのは自業自得であるとの難。「教相ばかりを強調し、成仏論たる観門が示されない」ということであるが、日蓮は法華経勧持品を身で読んでいるのであり、法華経が優れていることを知りながらどうして説相どおりに弘通しないのかと批判されています。
さらに、勧持品・不軽品の色読の大切さを強調され、勧持品と不軽品の教えは通底しており、法難を受けながらも法華弘通に励む日蓮はその両品を色読する者であり、日蓮は不軽菩薩であり、また勧持品の八十万億那由陀の菩薩の代官であるとの気概が示されています。

御書システムの解題では、「本状は短い書状でありながら、『開目抄』に繋がる重要な法義が集約されているとともに、後『観心本尊抄』によって開示された、当時の宗祖の法義的課題等が示されている点で重要な御書である」と述べられていることを紹介。

解題に基づいての解説の後は、参加者全員が寺泊御書の現代語訳をリレー式に拝読。原文ほどではないにせよ、難しい仏教用語や固有名詞などに手こずりながら、皆さんゆっくりと味わい深く読まれていました。不慣れな音読ですから、読めない字があったり、間違ったりと、少し苦労したかもしれませんが「御書に親しむ」の実践です。きっと大聖人さまの御照覧にあずかったものと存じます。
その後の質疑応答では「四箇の格言」などについて解説。夕暮れの時間が近づく午後4時、1時間30分の秋季法門研修会は終了。

相武山 山主

2023年12月23日