相武山 妙法院のブログ

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相武山 妙法寺 ブログ

令和元年度御会式を奉修

10月27(日)午後2時から令和元年度日蓮大聖人御会式御正当法要を奉修しました。世話人の方々は12時半に参集。境内、堂内、受付、駐車場と各担当を確認し諸準備にあたって頂きました。定刻10分前には司会進行の阿部さんが「御会式の意義について」を読み上げ開式。法要は仏祖三宝尊への献膳から読経・焼香と如法に進められ、自我偈の前で磬一打。臨席の僧侶によって御先師の申状が奉読され、住職が立正安国論を奉読し、法華本門の教えとその弘通を表白いたしました。その後自我偈・唱題と修され、参詣僧俗一同日蓮大聖人への御報恩を申し上げました。

法要に引き続いて、茨城県願生寺住職高橋恩道師が「五欲を離れずして」と題して講演。師は四条金吾殿御返事を拝読。はじめに四条金吾殿の人柄について語り、次いで竜口法難から池上御入滅にいたる宗祖との強い絆について説明。さらに普賢経『煩悩を断ずることなく 五欲を離れず』と、天台大師の摩訶止観『煩悩即菩提 生死即涅槃』を引き、法華経による成仏とは、難行・苦行に励んで欲望を断つものではなく、南無妙法蓮華経のお題目を受持する一行であり、宗祖は『欲をも離れずして仏になり候ひける道』とご教示であることを述べ講演とされました。

その後、私から明後年度に宗祖のご生誕800年を迎えることから、正信会で取り組んでいる「大聖人さまへの想い」について説明、参加ご協力をお願いし挨拶としました。続いて新倉講頭が『仏弟子との自覚をもって油断なく仏道に励みましょう』と挨拶。引き続いて唱題の中、世話人によって「お花くずし」が行われ法要は無事厳粛裡に閉式となりました。参詣者はお供物を頂戴し信仰の歓喜を語り合いながら帰路につきました。

相武山 山主

2019年10月30日

お飾りと御逮夜法要

御会式の準備が調った26日(土)は正午から御宝前のお飾り。御宝前の両側に台を設え、桜の木に擬した胴藁を中心に桜花を飾ります。去年までは御逮夜法要の当日午前10時から数人の世話人でお飾りをしていましたが、今年からはできるだけ多くの方に参加頂きたいと考え、お飾りの時間を正午からとしました。

はじめに24日午後に小原さんと興厳房がつくったのし餅を胴藁に巻き、転法輪や金紙銀紙で飾られた帯で締めます。ついで連ねたミカンと柿を胴藁の上部に巻き付けて、三角餅や手餅やあられ餅などを飾り、胴藁の上に桜の花を飾って完成。胴藁などの飾りは須弥山に擬しているといわれています。

参加者が多かったのでいつもより早く50分ほどでお飾りは完成。御逮夜法要は午後3時からですから、各自客殿で軽食をとりながら歓談となりました。御逮夜法要では毎年ご信徒の方に御先師の申状を奉読頂いています。申状奉読の方々にはお飾りから参加をお願いしてありましたので、お飾り後は最後の練習を行いました。各自奉読の申状を私が始めに読み上げ、続いてしっかりと奉読練習。さらにお焼香の作法と三身供養の散華の作法を練習して頂きました。

当山は里山のような環境にあります。相鉄線三ツ境駅からバスで5分ほど、若葉台行きの便も頻繁にあり、矢指町入り口バス停からも徒歩4分ほどです。便利は悪くないのですが、日が暮れると少し寂しくなります。そこで今年からは御逮夜法要を午後3時という明るい時間から執り行うことにしました。

法要開始10分ほど前からの唱題の中、申し状奉読者が内陣に着席し、導師が入堂して御逮夜法要が開式。如法に法華経要品読誦・焼香と進み、寿量品自我偈の前にて磬一打。興厳房が日有上人の申状を奉読し、続いて私が立正安国論を奉読。その後、泉区の高橋さんが日蓮大聖人、大和市の吉田さんが日興上人、金沢区の新倉さんが日目上人、中区の竹越さんが日道上人、中区の奥田さんが日行上人の申状をそれぞれ奉読されました。皆さんよく練習されてまさに音吐朗々、まじめな信仰心が伝わってくるような真剣さに宗祖もきっとご嘉納遊ばされたことでしょう。

最後に私から御会式の意義を踏まえて、宗祖の教えは法華本門の教えであり、「南無妙法蓮華経のお題目の一行に仏法の全体が包摂されている」ことを信受することが信仰の要であることをお伝えし、互いに信心を深めて行きたいと述べ住職挨拶としました。

相武山 山主

2019年10月28日

御会式を迎えるために

毎年御会式を迎えるために9月の初旬より準備を始めます。御宝前を荘厳する桜のお花つくりがメインとなりますが、つぼみ、緑の大小の葉、桜花、と部材を用意し、最後に割竹にフローラルテープで巻き付けて完成です。桜の花で御会式の御宝前をお飾りするのは、弘安五年十月十三日、武州池上(東京都大田区池上)にて日蓮大聖人ご入滅の際、時ならぬ桜の花が開花したことに由来しています。また、ご本仏の「滅不滅・常住此説法」をお祝いする意義もこめられています。

例年、月例のお経日(1日)や宗祖御報恩講(13日)に参詣されている方々や世話人の方が、お花作りの準備や作成をしてくださっていますが、檀信徒の皆さまにも御会式にはお客さまとして参詣するのではなく、一人ひとりが日蓮大聖人の末弟としての姿勢で臨んで頂きたくご案内をしています。今年は秋のお彼岸にも機会を設けていましたが、準備の手違いでせっかく時間を用意頂いた方々には失礼をいたしました。また、12日の題目講の後に予定していた作業は台風19号の影響で中止となりましたが、14日に落合さん、久保さん、森さん、小出さん、阿部さんが心配されて参集。この日にすべてのお花をつくってくださいました。桜花準備完了です。

20日(日)は午前11時から日曜法話会でしたが、その前に1時間半ほど境内と参道の清掃、本堂や受付、ロビーやトイレの清掃を行いました。阿部さん、落合さん、小原さん、安西さん、森さん、久保さんには、本堂の格子窓や受付やロビーのサッシ窓などを丁寧に清掃頂きました。バス通りからの参道は熊木さん夫妻が汗を流してくださり、駐車場の草取りには芦川さん夫妻が頑張ってくださいました。

お陰様で浄められた境内と堂宇で大切な御会式を執り行うことができます。興厳房と私だけでは境内整備も清掃もままなりませんので皆さまのご協力に心より感謝いたします。まことにありがとうございました。

相武山 山主

2019年10月25日

自然災害を人的災害にしないために

10月度の日曜法話会は台風19号の直撃から1週間が経った20日に開催しました。まだ被害の全容は明らかではありませんが、第一部世相のテーマでは「自然災害を人的災害にしないために」と題して、今回の大きな自然災害の現状について参加者の皆さんと一緒に考えてみました。

はじめに「自然災害の厳しさを被害状況と数字から学ぶ」として、台風19号の本州直撃の状況、気象庁からは狩野川台風に匹敵するという注意喚起、変化が見られる近年の台風対策、大雨警報と洪水警報、河川の氾濫と水害、水害と土砂災害などについて、19日までの所轄部署からの報告資料に基づいて説明。いまだ台風19号の被害状況をすべて知り得るわけではありませんが、その猛威と甚大な被害を皆さんと一緒に振り返りました。

その上で『自然の営みは人智を越えたもの。自然と私たちは運命共同体。私たちの故国日本はすばらしい自然に恵まれているが災害も多い国。備えあれば憂いなし。犠牲者や被害者の方々に心を寄せ、明日は我が身と心得る。一人ひとりができる寄付やボランティアに努める。災害を教訓とする智慧と行動が大切。人智を探りみんなで協力し合えば自然災害も少しずつ克服できると前向きに考える。自然災害を人的被害にしないよう努めよう。』との私の意見をお伝えしました。

第二部のメインテーマは「鎌倉仏教、日蓮と法華宗(3)」。先月の『日蓮の生涯』に続いて『日蓮の求道とその教え』。日蓮の求道の志とその道程、立教開宗から入滅までの教えについて学ぶ予定でしたが、世相のお話でタイムオーバーとなってしまいました。

当山ではこの度の台風の犠牲となられた方々のために、塔婆を建立して御回向を申し上げておりましたので、法話会に参加聴聞された方には、精霊檀にての焼香をご案内いたしました。皆さま真心込めて追善のお焼香を手向けておられました。
11月の法話会は17日(日)の開催。今年最後の法話会となりますので皆さまの参加聴聞をお待ちしています。

相武山 山主

2019年10月23日

大雨特別警報

台風15号直撃の傷も癒えぬ10月12日、台風19号が伊豆半島に上陸、激しい暴雨風雨がまた関東地方を直撃しました。この台風は発生当初から危険な台風といわれ、アメリカでも最大級の脅威が報じられていました。2・3日前からマスコミによって準備や避難が促されていましたが、交通機関の対応も早く前日には運行の可否や時間が報じられていました。

昨年7月の西日本豪雨や9月の台風21号の関西直撃などを教訓に、命を守る避難、会社の勤務システムや交通機関の運行などの対応もかなり向上したように思います。「失敗は成功の母」といわれますが、私たちは失敗や過失から多くのことを学ぶことができるのです。
少し前までは自然災害の規模も考えず、対応も甘く、精神力で対応できるものもできないものもあるのに、ステレオタイプに決められたフレーズを語り、かえって、被害を拡大させてきたきらいがありますから、私は近年増加している自然災害への対応がかなり整理されてきたという印象を持ちました。諸行は無常、同じ状況は二度とないのですから、災害については的確な情報分析と適切な対応が肝要と思います。

19時前に伊豆半島に上陸した台風19号は8時頃にはヨコハマを通過した模様で、その時は当山でも風雨共に静かになり『台風の目が過ぎて行くんだな~』と実感できました。21時頃には町田市を通過して、その後北関東から東北地方の太平洋上に抜けて行きました。

この台風の直撃によって箱根町では48時間に1,000㎜という降雨量を記録。横浜など神奈川、東京、埼玉、群馬、静岡、山梨、長野の1都6県には午後3時半、気象庁から「大雨特別警報」が出されました。この警報は警戒レベル5相当で、『数十年に一度の重大な災害が予想される』として『命を守るための最善の行動』を呼びかけたもの。

気象庁は夕方から夜にかけ『すでに甚大な被害が発生している模様・・・』とコメントしていましたが、その予想は現実のものとなり、深夜になって各地で河川の氾濫や水害、土砂崩れなどの被害が報じられました。国民皆が不安のなかに夜明けを迎えましたが、翌朝には関東から東北まで甚大な被害が広がっていることが報じられ、数多くの方々が尊い命を失い、水害と暴風雨の被害が甚大であったことがわかりました。犠牲となられた方々のご冥福を祈り、被害を蒙られた方々の復旧復興を心からお祈りしています。

相武山 山主

2019年10月14日

ここにいてはダメ

台風19号が関東地方に上陸と予報され、河川の氾濫や高潮による水害も予想されると聞いて、東京都東南部の海抜ゼロメートル地帯のことが気になり、江戸川区の広報を開いてみた。そこで江戸川区の水害ハザードマップをみてビックリ。そこには『ここにいてはダメです』というショッキングな見出し。このハザードマップは、江戸川区が今年5月20日から区内全世帯に配布しインターネットに公開したもの。

区役所が発信するにはかなり過激なキャッチコピー。きっと賛否両論だろうなと思っていたら、皆さん冷静に受けとめて居られるようでさしたる批難もなかったようです。それにしても自身が居住する自治体から、生活している場所を『ここにいてはダメ』といわれて驚かない人はいないでしょう。

ハザードマップによれば江戸川区には関東地方で降った雨の大半が集中するという。江戸川区は荒川や江戸川など大きな河川の最下流に位置し、その7割が海面よりも低い「ゼロメートル地帯」ということです。
このため、巨大台風や大雨が降って河川が氾濫したり、高潮が発生したり、排水が間に合わなくなると『区内のほとんどが水没』するとハザードマップに書かれています。さらに被害は江戸川区にとどまらず、墨田区、江東区、足立区、葛飾区を含む江東5区で発生し、250万人が被災すると想定しています。

江東5区の250万人が被災すると、救助も混み合い、復旧も難しいことが予想されます。電気・ガス・水道・トイレなどのライフラインが断絶した環境で2週間の生活を覚悟しなければならないと注意を促しています。そのために広域への避難を呼びかけているのです。

さらに、ズバリ『あなたの住まいや区内に居続けることはできません』とまで書かれています。なぜ江戸川区はこんな表現を使ったのでしょうか。
区の担当者は『まず、このハザードマップを見て、正しい情報を理解して、広域避難について考え、そして自らの命を守る行動に結び付けていただきたい、という思いをこのフレーズに込めています。そして、表紙だけでなく中を見て、江戸川区の地勢(地形の起伏)や、大水害が起こったらどうなるのか知って、広域避難について考えていただきたい』と語っています。
私は人命第一の賢明な判断であり、強いアピール力のあるフレーズだと感心してしまいました。

相武山 山主

2019年10月12日