相武山 妙法院のブログ

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相武山 妙法寺 ブログ

お寺で遊ぼう

台風6号が早朝に通過した7月28日(日)、今年も「わらべ会・夏のつどい」を開催しました。今年からは「お寺で遊ぼう」がわらべ会のキャッチフレーズ。今までも「お寺に親しもう」とか「仏教にふれてみよう」などとご案内してきましたが、子どもたちが対象ですから堅苦しい表現ではなく「お寺で遊ぼう」としてみました。お寺にはさまざまな役割がありますが、わらべ会は幼い頃からお寺や仏教にふれてほしい、成人しても幼い頃の仏縁が人生の道しるべとなり、拠り所となってしてほしいと願っての開催なので、子どもたちにとってお寺は「こころの遊び場」で良いのではと思いました。

わらべ会が始まる前にはランチ(流しそうめんとBBQ)の下準備、また、境内と駐車場では草取り作務が始まり、男衆が集まったところでテント張りをしました。私と興厳房だけではわらべ会の準備もできませんから世話人さんのご協力には感謝・感謝です。

現代はともかく老若男女皆さんお忙しいようで、子どもたちも例外ではなく時間をつくってお寺に足を運ぶのが難しいようです。それでも10名ほどの子どもたちが10時半頃から集まってきてくれました。11時、本堂に全員集合。初めに執事の興厳房からタイムスケジュールの説明、続いて私の唱導でお題目を三唱。私からわらべ会の趣旨をお話しし「練経」です。練経は法華経寿量品の自我偈をゆっくりと大きな声で読み上げます。私も小僧の頃、一年間、同期生と一緒に先輩から教えて頂いた節回しでのお経の練習です。子どもたちは気恥ずかしそうでしたが、親御さんと一緒に可愛い仕草で参加してくれました。続いて私から家庭などでの挨拶の大切さをお話して、普段からはっきりとアイサツができるようになろうと伝えました。

ここで、興厳房にバトンタッチ。
興厳房は例年にならって「お香について」。お香は仏さまへのご供養、邪気を払って仏前を浄めるなどの意味があり、仏教では大切にされていることをわかりやすく話しました。お香にはたくさんの種類があることも説明、具体的に各種のお香を焚きながらその違いをつたえ、続いて子どもたちは興厳房の指導で、薬研を使ってシキミ香つくり、干したシキミの葉をゴリゴリとすりつぶしてシキミ香ができる体験をしました。作ったシキミ香は昨年同様秋の御会式の御宝前にお供えされます。
続いては皆で太鼓の練習です。南無妙法蓮華経のお題目に合わせて打たれる太鼓は一人ひとりの個性のままですが、大人の方々は音が出るのが恥ずかしいのか、積極的に太鼓を叩いてはくれませんが、そこは無邪気な子どもたち、笑みを浮かべながら遠慮なく自由に太鼓を叩いていました。

時間が経つのは早く、練経・一言法話・お香作り・太鼓の練習をしているともうランチタイムです。朝から阿部さんが流しそうめんとBBQの下ごしらえをして頂いたのでとても有り難かったです。草とり作務を終えた方々も参加して子どもたちと一緒に流しそうめんとBBQを愉しみました。おなかが満たされた後はスイカ割り。今年は幼い子どもが多かったので目隠しは大きい子だけ、木製の丸棒を振り下ろしても幼子の力ではなかなか割れませんでしたが、数は力、やがて見事に割れて、甘い果実を皆なで頂きました。

「お寺で遊ぼう」はまだ続きます。今度は本堂で小原さんが特性の大きな双六図を開いて「双六大会」。子どもたちは大きなサイコロを転がして大歓声。それぞれ個性を発揮していました。大聖人さまはどのようなお気持ちで見守られていたでしょうか。

午後2時を迎えると地域の桜井さん提供の「ブルーベリー狩り」の時間。昨年からの企画ですが、たわわに実ったブルーベリーの実を選別して頂きました。ワンパック500円でしたが、甘酸っぱい味みもたのしく、自分で直に採る楽しみ、割安の提供ですから、子どもたちばかりでなく皆でワイワイと楽しませて頂きました。

子どもたちの遊びはまだまだ続きます。ブルーベリーで紫色に染まった口元の子どもたちは客殿に集合。たくさんの風船が転がるなかで、オリジナルうちわと万華鏡の創作タイムです。創作活動に加われない幼子は夢中でうちわを振り回して風船を蹴散らし、風船の動きを笑顔で追いかけて遊んでいました。

愉しい時間も午後3時でタイムオーバー。
全員本堂に集合して記念撮影。結びに私から一言挨拶を申し上げて令和元年のわらべ会は終了となりました。皆さんご苦労様でした。世話人さんご協力ありがとうございました。この冬は「わらべ会 冬のつどい」を興厳房と企画していますのでお楽しみに。

気象庁は29日、関東甲信地方が梅雨明けしたとみられると発表しました。統計開始以降最も早かった昨年より30日遅く、平年より8日遅いということでした。

相武山 山主

 

2019年07月31日

7月の法話会

14日は7月度の日曜法話会でした。
梅雨空で足下の悪い中での法話会でしたがいつもの方々にご参集頂きました。当山の法話会は『仏教に親しみ、その教えと信仰を理解願いたい』という趣旨で開催しています。参加者が少なくても準備や法話が疎かになるようなことはありませんが、拙い話にもかかわらず参加聴聞頂けることは有り難いことといつも感謝しています。
【世 相】
7月度法話会の第1幕世相のテーマは「参議院選挙を迎えて」でした。法話会の翌週、7月21日が第25回参議院選挙なので、庶民には縁遠い感じの政治と選挙を考えてみようというねらいです。はじめに民主主義と選挙について『国民各自の思想信条、意見や希望は一人ひとりちがうのが当然。民主主義社会ではその違いを認めた上で社会が構成されている。選挙は間接的に自らの意志を表明する機会であり、選挙は国民の権利であり義務である。選挙は民主主義政治の要である』との所見を述べました。

次いで日頃意識することも少ない「政治」について一緒に考えてみました。まずその定義ですが、広辞苑には「人間集団における秩序の形成と解体をめぐって、人が他者に対して、また他者と共に行う営み。権力・政策・支配・自治にかかわる現象」とあり、大辞泉には「1. 主権者が、領土・人民を治めること。2. ある社会の対立や利害を調整して社会全体を統合するとともに、社会の意思決定を行い、これを実現する作用」とあり、集英社の国語辞典には「主権者が立法・行政・司法などの諸機関を通じて国を治めること。まつりごと」とあることを紹介。

幾種類かの辞書を開いてもなかなか的を射ることはできませんが、キーワードとしては「主権者」、「立法」、「行政」、「司法」、「治める」などを上げることができます。そこから『主権者は国民一人ひとりのこと。立法は法律を作ること。行政は法に従って国を治めること。司法は法に基づいて紛争を解決すること。治めるとは国や社会を安定させること』といえるので、言葉を代えれば「主権者の意志を最大限に尊重して国家を安定させるシステム」ということになるかと思います。
しかし、前述のとおり、主権者の意志がそれぞれ皆ちがうのですから、選挙という手段を使って「政治を選択」するということになります。したがって選挙は政治を選択するという民主主義政治の要となる大切な行為であることをお伝えしました。

学ぶべきこととしては、『日本が民主主義国家・法治国家であることを意識し、主権在民と基本的人権の保障をうたう日本国憲法を再認識すること。無責任に他者に政治を委ねるのではなく、政治に対して自らの意志を表明することが大切、そのためには常日頃から自分自身の意見と希望を整理しておくこと。選挙は民主主義の要なのでベストの政策と人格がなくてもベターの選択を示そう』と、参議院選挙をみんなで選挙と民主主義政治を考える好機とすることをお勧めしました。

【日蓮と法華宗】
法話会第2幕のテーマは「続・日本の仏教」から「日蓮と法華宗」でした。先月までは平安仏教から鎌倉新仏教(浄土宗、浄土真宗、臨済宗、曹洞宗)について学んできましたが、今月からは日蓮と法華宗について、『日蓮の生きた時代、日蓮の教え、日蓮とその門弟」の3回に分けて簡略に学ぶ予定です。

はじめに『釈尊によって創始された仏教は、三法印、縁起論、四聖諦、八正道など共通の基本思想を持ちながら、時代や地域によって大きく異なる相(すがた)を持っている。日本の仏教も原始仏教や他の仏教国と異なる「日本的な仏教」という表現が適切』と解説。

次いで「人間は環境に大きく影響される存在」であることから、『誰もが時代や自然環境の制約のなかに在る。時代や環境を知ることが実態を理解する基本。歴史は学問によって常に進歩発展している分野。学問の研究研鑽を尊重してより確な歴史を学ぶ』ことの大切さを解説。『鎌倉時代の諸相を知ることによって日蓮の実像が理解される。日蓮はいかなる時代に生きて何をうったえたのか』を学んで行こうと述べて法話会を終了。

8月の法話会は11日(日)午前11時からの開催。第2幕のテーマは「続・日本の仏教ー日蓮と法華宗ー」について。皆さまの参加聴聞をお待ちしています。
なお、今後の日曜法話会の開催は以下の予定となっています。
【 8/11・9/8・10/20・11/17 】10月は6日から20日に変更となりました。

相武山 山主。

2019年07月30日

母を想うこころ

先月20日、妙法院からの転送電話を出先でうけました。中年の男性の声で『妙法院の大山住職さんでしょうか?』『その昔、保土ケ谷にあった妙法院さんですか?』というお尋ねです。『そうですが・・・』とお応えすると、『その昔、父の葬儀をして頂いたSと申します』といわれたので、すぐに『覚えていますよ。鶴ヶ峰にお住まいだったSさんですね』と尋ねますと『わかりますか』というお応え。『突然で申し訳ないのですが、実は先ほど母が亡くなりご住職に是非葬儀をして頂きたいと思って電話した次第です』ということでした。

たしかに私がSさんのお父さんの葬儀を36年前に執り行ったのは事実ですが、Sさんのお母様とは新横浜岸根町の頃から疎遠となり、残念ながらいつしか音信が途絶えてしまいました。その後、羽沢町から現在の下川井町に移って来ましたから、『どうして妙法院がわかりましたか?』とお尋ねすると、『ネットで、妙法院・大山住職・保土ケ谷などと検索して調べました』ということでした。突然のことで私も驚きましたが、すぐに人なつこいSさんのお顔を思い浮かべることができました。

電話でSさんの申し出をお受けすることをお伝えし、所用を済ませて妙法院に戻ると間もなくSさんがお見えになりました。約30年の時が経っていましたから私のSさんのイメージは大学生だったのですが、お母様の面影が残る中年の立派な男性になっていました。葬儀の段取りをととのえた後、Sさんとお母様の安置所に向かい、興厳房と共に枕経を勤めさせて頂きました。かつてのSさんのお母様はふくよかなお顔でしたが、やすまれているお姿は面影を残しながらもすっきりとしてとても穏やかな表情でした。

故人の在りし日をしのび静かに霊山への旅立ちを祈る読経を始めると、後ろに座って居られたSさんも一緒に読経に加わり、南無妙法蓮華経のお題目もお唱え頂きました。当山とのご縁はほとんど失われていましたが、Sさん母子は法華経と日蓮大聖人への信仰を忘れることなく大切にしておられたことが良くわかりました。

葬儀については『母一人、子一人であったので、母のためにできるだけ丁寧に葬儀と供養をさせて頂きたい』との言葉どおり、丁重に葬儀を営まれた後も初七日忌、二七日忌、三七日忌と毎週追善の供養を申し出られました。葬儀の簡略化や無用論まで語られる現代の世相ですが、Sさんのように家族の旅立ちにあたって、真心をもって臨まれる方もけっして少ないわけではありません。当山檀信徒の多くの方々は家族・親族のご縁と絆に思いをいたし、その旅立ちを大切にされています。

Sさんとはお母様の旅立ちをご縁に約30年ぶりの再会となりましたが、会話を交わす度にSさんの素直な「母を想うこころ」が伝わってきます。『自宅もちかくですし、再び妙法院さんと仏縁を結ぶことができたので、これからは信心を大切にして両親の菩提を弔って行きたい』とのことばに、人としての温もりのある情愛にふれることができ、とても有り難く感じた次第です。

相武山 山主

2019年07月28日

梅雨の盂蘭盆会

梅雨の最中、7月の盂蘭盆の法要を執り行いました。
お盆を前に12日には参道入り口に伸びた雑草とツル草を払いました。時間に余裕がなかったので2時間ほどの作業でしたが、それでも少しはすっきりとしました。翌13日は月例の宗祖御報恩講。その前には行事案内でお伝えしてあったので、数人の方にご参加頂いて境内とバス通りに向かうフェンス際の草取り&ツル草払いをしました。フェンスや樹木にからみつくツル草はなかなか手強く面倒ですが、イライラしないで目の前のツルに集中してハサミを動かしているとやがてきれいになります。何ごとも気持ちの持ちようですので作務も愉しく取り組みたいものです。
作務にご協力頂いた皆さんありがとうございました。今月は28日にも境内と参道の草取り作務を予定しています。よろしかったら心の草取りにお出でください。

今年は13日の月例宗祖御報恩講と14日の日曜法話会の後、そして15日の盂蘭盆法要と3日間、お盆の供養のためにお勤めをいたしました。13日と15日には御宝前と精霊檀にお膳をお供えして献膳。参詣者の皆さんと如法に法華経要品を読誦、南無妙法蓮華経の唱題を申し上げ、御先師、ご先祖、有縁精霊に香華をささげて盂蘭盆追善のご回向を申し上げました。

その後の法話では法華経題目抄『問うて云く、題目計りを唱ふる証文これありや。
答へて云く、妙法華経の第八に云く「法華の名を受持せん者、福量るべからず」。正法華経に云く「若し此の経を聞いて名号を宣持せば、徳量るべからず」。添品法華経に云く「法華の名を受持せん者、福量るべからず」等云云。此等の文は題目計りを唱ふる福計るべからずとみへぬ。一部八巻二十八品を受持読誦し、随喜護持等するは広なり。方便品・寿量品等を受持し乃至護持するは略なり。但一四句偈乃至題目計りを唱へとなうる者を護持するは要なり。広・略・要の中には題目は要の内なり』を拝読。

はじめにお盆のいわれとその歴史について、『お盆は中国の文化や習俗などに仏教信仰が混じり合い、中国で作られたと伝えられる「盂蘭盆経」では、釈尊の弟子である目連尊者が生母青堤女を餓鬼の世界から救う物語が広く流行したことを紹介。日本では飛鳥の昔から旧来の祖先崇拝などに仏教信仰が重ねられ、後に広く国民的文化・習俗となって今日に至っている』ことを説明。

拝読の法華経題目抄の御遺文は日蓮大聖人が法華経の修行と功徳について述べたものであり、はじめに南無妙法蓮華経のお題目を唱える功徳について法華経の訳経を上げて証明され、次いで法華経の修行に広・略・要の三つがあり、その中で題目は要の修行にあたることを解説。また、法華経の受持信行の功徳については法師品と分別功徳品を提示して説明いたしました。さらに、南無妙法蓮華経の題目には仏教の教えと功徳のすべてがこめられているので、私たち日蓮門下は生涯信仰を磨きながらその深い意味をくみ取って行くことが大切であることをお伝えしました。

そぼふる梅雨のなか、ご先祖有縁精霊の追善供養に参詣された方々は、たしかな仏道の功徳を積まれ、回向されたご先祖有縁精霊もさぞ喜ばれていることでしょう。

相武山 山主

2019年07月25日

梅雨寒に白蓮が開花

6月の下旬から横浜もすっかり梅雨モードで、今年は梅雨らしい梅雨になりました。お天道様をみることはほとんどなく、久しぶりに梅雨寒が続いています。オホーツク高気圧の寒気が流れ込んでの寒さに体調を崩された方も多いのではないでしょうか。

その梅雨寒にもかかわらず10日ほど前から玄関前の蓮鉢に蓮のつぼみが膨らみはじめ昨日開花しました。数日前からつぼみが大きくなってきましたから間もなく開花とわかっていましたが、できれば13日の宗祖の御講か14日の日曜法話会に合わせて咲いて、参詣の皆さまに喜んでほしいと願っていました。寺内の者だけで愉しむのはもったいないと思ったからです。しかし残念ながら13日の御講には見納めになるのではないかと思います。また、別のつぼみが開くことを願うばかりですが、白蓮の美しい立ち姿にはほれぼれとしてしまいました。

汚泥から開花する白蓮は法華経と日蓮大聖人の教えを象徴するものです。これからも志を同じくする方々とその教えの一つひとつを学び、限りある人生を豊かにして行きたいと願っています。

相武山 山主

2019年07月09日