相武山 妙法院のブログ

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相武山 妙法寺 ブログ

法華講衆の自覚

6月9日(日)午後1時から定例の法華講総会を開催しました。総会は初めに全員で仏祖三宝尊に勤行・唱題を申し上げて開会。司会進行は山村晋平さん。少し緊張しながら元気に開式のことば。初めに執事興厳房の唱導により行学二道のご聖訓を奉唱。

続いて会計担当の阿部純子さんが講費(法華講活動費)の会計報告。阿部さんは平成30年度収支計算書を提示して会計の内容を報告。『講費は法華講活動を支える必要な経費ですので今後ともご協力願いたい』と述べ報告としました。
次に会計監査を務めた落合美代子さんが会計収支が適切である旨を監査報告。また、5月19日、北海道旭川市で開催された全国大会参加の所感を述べ、現在、友人の悩みを聞いたことから、お題目とその力、法華経要品を安置しての唱題、大聖人様の教えの一端をお伝えすることができたことを語り、これからも法華経の信仰者として、一人でも多くの方にお題目の素晴らしさを伝えて行きたいと所信を述べました。

次に熊木真治さんが東海正信連合会からの報告。静岡・神奈川10箇寺で構成される連合会の活動を簡単に説明し、連合会より2名の僧侶が教師補任式を迎えたこと、藤枝市の応身寺講中が新寺「正源寺」建立に向けて精進していることなどの現況を報告。8月24日・25日に開かれる夏期研修会の案内をされました。

続く所感発表には小原巧さんが登壇。昨年、数年ぶりに受けた健康診断で脳に動脈瘤があることが判明。医師より病状の説明をうけ『高齢者の場合は手術されない方もいますがどうされますか?』と問われて驚いたこと、悩んだ上に高齢障害者のリハビリの姿を思いだし、不自由なかたちで家内や家族に迷惑をかけたくないとの思いから手術を決断したことを語られました。また、日蓮大聖人の『何の兵法よりも法華経の兵法をもちうべし』というお言葉を思い起こしたこと、数年前から『普段から体力をつけることが大切』と意識し努力してきたことに得心。
9時間に及ぶ手術のときには家族が祈りをささげてくれたこと、特にすべては『御本尊様にお任せして南無妙法蓮華経のお題目を唱えることが大切』という奥さまの強い信仰心に感心したことを語られました。さらに法話会での『人生はすべてが学びの機会』という住職のことばを再確認して、「善からんは不思議、悪るからんを一定と思え』との教えを旨にこれからもしっかりと仏道を歩みたいと所信を発表されました。

講頭挨拶では新倉昇三さんが『信心は自己を律し調える』との内容で所信を語り挨拶。時に当たって「しつけ」について賛否両論はありますが、しつけの中でも六道をさまよう凡夫である自分自身をどうしつけるかを考えなければならないとして、『仏法に縁を結び、日蓮大聖人の教えに帰依した自分としては、仏道修行に誠実に励むことが自分をしつけることになると考えている。以前健康の道場に通っているときに「基本の稽古を疎かにしてはいけない」と教えて頂いた。朝夕の勤行や菩提寺への参詣、仏法聴聞と護法ためのご供養など、これからも信行の基本に努めて行きたい』と述べました。
また、妙法院法華講衆は菩提寺の法会・行事に求道心をもって参詣しようとうったえました。

続いて「法華講衆の自覚に立とう」と題して住職挨拶。
『法華講衆について』
・古来、日蓮大聖人の教えを信行する僧俗を「法華講衆」という。
・法華経と日蓮大聖人の教えを人生の燈明とする法華講衆。
・末法の正法は僧俗合力して750年護持されてきた。
・宗開両祖の昔から「法華宗・日興門流」にも栄枯盛衰があった。
・仏法を支えてきたのは法華講衆。自覚と使命が失われると仏法の護持は難しい。
・正信覚醒運動から誕生した妙法院と法華講衆。
・妙法院法華講衆は昭和56年の開創から、昭和58年には講組織を結成。
・保土ケ谷の正信寮から新横浜岸根町の妙法院、羽沢町から下川井町に至る歩みを確認。
・強制と無理がなければ講中組織も大いに有益。仏法の護持弘通に活かしたい。
・現在の妙法院には「檀徒、信徒、友の会」の三者が存在。檀徒と信徒を法華講衆という。
『講中活性化のために』
・仏法の護持弘通、自らと家族縁者の幸せのために妙法院の法華講を活性化して行きたい。
・「一人ひとりが主役」の意識を。
お客さんではなく、私の菩提寺は 私の舞台、私が主役という自覚をもって頂きたい。
・互いに声を掛け合い、世話人諸役として活躍して頂きたい。
・所感発表などにも積極的に臨み、講中活性化のためや寺院行事などにも意見を寄せて頂きたい。
・チター演奏会など寺院の施設を活用して結縁活動を展開したい。

以上について所信をお伝えし、『宗名のこと』『宗祖ご生誕800年と妙法院開創40周年』『宗祖御影像』『樹木葬の開設』等々について説明。仏教を自らの人生に活かし、菩薩の心で護持と弘通に励み、愉しく信心修行に努めようと述べ挨拶としました。

最後は執事の興厳房が挨拶。
『令和3年2月16日は宗祖ご生誕800年を迎える。(宗)正信会では同年5月に千葉市で記念大会を予定している。記念事業として妙風新聞では「日蓮大聖人への思い」に取り組んでいることを紹介。宗祖への御報恩のため皆で信心を磨いて佳節を迎えよう』と述べて挨拶。
司会進行の山村晋平さんの閉会のことばで法華講総会は無事に終了しました。

相武山 山主

2019年06月28日

二つの悲しい事件から

6月7日、関東の梅雨入りが報じられました。9日(日)は梅雨らしい天気の中で6月度の日曜法話会を開催。足下の悪い中いつものように志のある方々にお集まり頂きました。6月度法話会の第1幕「世相」のテーマは「二つの悲しい事件から」。諸法は実相と観るのが法華経と日蓮大聖人の教えですから、あらゆる事物事象を実(まこと)の相(すがた)と受けとめて、じっくると考えてみようというのが「世相」のねらいです。

二つの事件とは、5月28日に川崎市多摩区登戸駅近くで、通学途上の児童と保護者2名が刺殺され19名の負傷者が出た通り魔事件。また、6月1日、元農林水産事務次官が子息を殺害した事件です。発ったばかりの事件のため、ニュース報道などから皆さんご承知とは思いましたが始めに両事件の概要を説明。
次にディリー新潮の記事から「家族間の事件」について、『2017年のデータでは殺人事件の55%が親族間で起こっていること。暴行事件はこの10年で4倍となり傷害容疑は2倍になっていること』を紹介。

次に二つの事件と関連性について「8050(はちぜろ ごうまる)問題」と報じられていることを説明。「8050問題」とは80代の親が50代の子どもの生活を支えるという問題。背景にあるのは子どもの「ひきこもり」。1980年代~90年代は若者の問題とされていたが、約30年が経ち、当時の若者が40代から50代、その親が70代から80代となり長期高齢化。こうした親子が社会的に孤立し生活が立ち行かなくなる問題。40歳~64歳の中高年61万3000人がひきこもり状態にあり、若年層を含むと100万人以上という。
この問題を特集したNHKネットニュースから、NHKの特設ウェブサイト「ひきこもりクライシス“100万人”のサバイバル」に寄せられた声を紹介し、当事者とその家族の声を紹介しました。

学ぶべきこととしては
『・噂や風評だけで短絡的に判断してはいけない。・事件の背景をできるだけ深く知る努力が必要。・迷いや悩みのない人は少ない。人生等しく誰もが何らかの苦悩がある。・他者の苦悩を理解し思いやる慈愛の心を皆なで涵養するべき。・他者との共生を認め合い、互助のシステムを活用するべき。(友人・行政・社会などに理解と協力を求めることが賢明)。・現実を直視して認識する。善悪の妄想を断ちきり、未来を信じて一歩をふみ出す勇気が大切。・事件や事故の源には三毒が存在していることを知る。
(三毒とは、貪り・瞋恚・愚痴のこと、煩悩の中心)・三毒を制御・超克するために仏教と信仰が在る。・事件を悲しむすべての人がその原因をよく理解し、互いに思いやりと 慈しみの心を深めて行くことが、犠牲者への慰霊となり明日の社会の希望となる。』との私の所見をお伝えしました。

法話会の第2幕は仏教を学ぶ。
テーマは「続・日本の仏教 ー鎌倉仏教、臨済禅と曹洞禅ー」。法話会では『日本の仏教は仏教を創始された釈尊の普遍的な教えと基本思想に立脚しながら、日本的に発展してきた仏教』であることを学んできていますが、今回は先月積み残しの「鎌倉仏教、臨済禅と曹洞禅」について。

臨済禅も曹洞禅も基本思想は座禅を通して覚者をめざす教え。ともに抽象的な理論よりも実践的な経験を重んじ、自然を真理そのものとして受け入れて、自然に順応するような生き方を説き、坐禅によって自己を整え、「自分という存在」を明らかにすることを悟りと呼び、そこを目指して修行に励みます。
しかし、その教えと修行には相違があり、曹洞禅は『何も考えずにただ坐禅をする』黙照禅(もくしょうぜん)であり、臨済禅は『公案について考え悟りを目指す』看話禅(かんなぜん)であることを略述。さらに「禅の変質と公案について」を解説し、禅についての概要を学びました。

次回は「鎌倉仏教、日蓮と法華宗」について学びます。これからも皆さまと一緒に日本の仏教を学んでゆきたいと思います。
7月の法話会は14日(日)午前11時からの開催です。皆さまの参加聴聞をお待ちしています。なお、今後の日曜法話会の開催は以下の予定となっています。
【7/14・8/11・9/8・10/6・11/17】

相武山 山主

2019年06月27日

伸びる草とツル

6月1日(土)は境内の草取り作務でした。さして広くない当山の境内ですが、4月末頃からあちらこちらで少しずつ雑草が生えてきます。草にも名前があるのですから一派一絡げに「雑草」では失礼かもしれませんが、草との長いおつきあいが始まります。草取りは秋の深まりを覚える11月頃まで続きます。

草同様にいつの間にかツルも遠慮なく樹木やフェンスにまきつき、ぐんぐんとツル先を伸ばしてきます。油断していると荒れた風情になってしまうので、初夏から秋までは境内から眼が離せません。見苦しければ道場を預かる者として御本尊様にもお参りの方にも失礼ですが、私や興厳房も持ち時間は限られていますので、例年5月から11月まで境内の清掃作務のご案内をして、有縁檀信徒の皆さまにご協力頂いている次第です。それでも時には見苦しく感じられることもあるでしょう。

1日は御経日の前に1時間半ほど本堂と三師塔前の草取りをしました。作務には数人のご信徒と共に数年前から法話会に足を運ばれているAさんにもご協力頂きました。以前から草取りなどの作務に参加させて頂きたいと仰っていた方です。Aさんは皆さんと一緒に手を休めることなく黙々と草取りをしていらっしゃました。
仏教寺院の草取りは心の雑草をとることに通じているといわれますから、仏法荘厳のための草取りは自らの心の荘厳につながります。作務にはげまれた方々の御心は仏さまのご照覧にあずかり、仏道の功徳を積むこととなります。

7月は13日(土)と28日(日)に作務を予定しています。これからも各自のペースで作務へのご参加をお待ちしています。

相武山 山主

 

2019年06月25日