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相武山 妙法寺 ブログ

春の法門研修会

今年からの当山の新たな取り組みとして「春秋に法門研修会開催」があります。当山では年間行事はもちろんのこと、お経日や宗祖御講、日曜法話会など月例の行事も少なくありませんので、仏教に親しみ学ぶ機会は多々あるのですが、それぞれ時間が少なく集中して仏教や法華経、日蓮大聖人の教えを学ぶことが難しいという希望が寄せられたことによります。たしかに法話は30分から40分ほどの限られた時間の中で、行事法要の趣旨や参詣者の信仰の理解度に合わせてのお話になりますから、浅く広くというかたちになりがちです。

そこで『じっくりと仏教を学びたい! 法華経や日蓮大聖人の教えをもっと良く知りたい! 日興門流の教えと信仰を学びたい! わからないことを遠慮無く質問したい!・・・』という声に応え、併せて自らの研鑽を深めるために法門研修会を企画しました。

春の研修会は14日(日)午後1時から。11時からの日曜法話会の後、ランチタイムをはさんで午後4時過ぎまで12名のご信徒とじっくり学び合いました。
研修会のテーマは「勤行について」。およそ宗教と信仰の世界ではいずれにあっても修行が求められ、その修行をとおして信仰が深められ確かな信仰が樹立されることになります。

仏教も然りで宗派の如何に関わらず仏教徒は僧俗ともに「行を勤める、勤行」を大切にいたします。もちろん宗派にはそれぞれ中心とする教えがあり、勤行はその教えに則ったものとなっています。仏教徒であれば自らの宗旨の意義が端的に込められた勤行を大切に考え、実践に努めますが、その内容が理解できればさらに信行が深まります。

勤行の大切さは信仰の先輩から教えられたと思いますし、中には意味内容についても教えて頂いた方もおられることでしょう。しかし、法門研修会にあたって勤行をそのテーマとしたのは、私たち日興門流の教えと信仰の基本を勤行の化儀化法から学ぶことが大切だと考えたからです。

研修会では勤行の意味について解説した上で、日興門流の信仰は日蓮大聖人のご教示である「法華本門の教え」を実践することにあるので、『法華本門の教えに通じる勤行となるようつとめなければならないこと。法華経要品読誦に限る理由。南無妙法蓮華経のお題目をお唱えすることが肝要であること。義務としての勤行ではなく、報恩感謝と自省の勤行とすること・・・・・』等々について所見をお伝えしました。

研修会では参加者から法華本門の教えに関する質問が次々に寄せられ、時間はあっという間に3時間を越えてしまいました。ご信徒各位のまじめなご信心と求道心に敬意を表する一時を持つことができ、私も望外の喜びでした。

相武山 山主

2019年04月27日

4月の日曜法話会

【世相のテーマは新元号】
14日(日)は4月度の日曜法話会。世相のテーマは「新元号 令和」でした。4月1日に新元号が発表されるので3月に入るとマスコミは新元号の話題で持ちきり。多くの国民の関心を集めるなか、1日正午前、政府より新元号が「令和」と決まったことが発表されました。平成の元号が使用されるのは4月30日まで、5月1日からは元号令和が使用されることになります。すでに明治や大正の時代を知る人はわずかとなり、多くの人が昭和と平成の時代を生きてきましたから、5月になるとほとんどの国民が三つの時代を生きることになります。

パソコンなどでデータを整理する都合上西暦を用いることが多くなってきて、元号がなくても格別の不便をかこつわけではありませんが、今まで元号で歴史や時代を認識してこともあり、やはり元号は気になります。そこで法話会の世相のテーマとしてふれてみました。

はじめに「平成から令和へ」の具体的なながれを説明し、続いて新元号の選定過程とその公表の動きを解説しました。次に「令和」の出典が万葉集の序文にある「時に初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前粉を披き、蘭は珮後(はいご)の香を薫す」からとられたことを紹介。また、その由来は漢の詩文集『文選(もんぜん)』収録の後漢時代の文人張衡による詩『帰田賦(きでんのふ)』や、中国の書聖、王羲之(おうぎし) の『蘭亭序(らんていじょ)』などにあることを紹介しました。

学ぶべきこととしては『改元を日本の歴史や文化を考え愉しむ好機とすること。時代の変遷を意識し、新たな時代を自らはいかに生きるべきかを考察する機会とすること』と述べ、新たに迎える令和の時代もすべての人々が等しく平和で安らかであるよう希望することをお伝えしました。

【続日本の仏教・禅と禅宗】
法話会のテーマは「続 日本の仏教」。前月お話できなかった「鎌倉仏教、禅と禅宗と仏教」です。鎌倉時代に興隆し日本仏教に大きな影響を与えた「禅と禅宗」について基本的なことがらを学びました。

『禅宗というのは、曹洞宗や臨済宗や黄檗宗といった、禅を旨とする宗派をまとめた「総称」であって、実際に禅宗という宗派が存在するわけではないこと。禅宗の開祖は釈尊から菩提達磨(6世紀に中国伝法)、大鑑慧能(達磨6祖、中国禅宗教団を形成)とされるが不明であること。禅を瞑想と捉え、瞑想がインドにおいても存在していたからインドにも禅はあったというが、「禅」はあっても「禅宗」がインドにあったとはいえず、インドと中国の自然風土の違いや思想の違いなどによって、中国独自の仏教文化の過程で禅宗という教団が生まれたこと。菩提達磨がインドから伝えたのは禅宗ではなく「禅そのもの」。であることを お伝えしました。

禅宗の特徴としては「系譜(血脈)」を重んじ、禅宗と総称される臨済宗(栄西)や曹洞宗(道元)や黄檗宗(隠元)はすべて達磨大師からの系譜につながっていること」。血脈は自分が師の法を受け嗣いだ者であることの証明。

続いて禅の基本であり禅の特徴を端的に示した達磨大師の言葉とされる「教化別伝(きょうげべつでん)、不立文字(ふりゅうもんじ)、直指人心見性成仏(じきしにんしんけんしょうじょうぶつ)」について概要を解説。
結びに禅の目的は『自分自身が仏として生きることに心の平安や救い、あるいは悟りを見出す「自力成仏」にあり』、座禅の修行そのものが成仏であるとすることに、浄土系の「他力」の思想とはまったく異なる禅宗の特徴があることをお伝えしました。
5月の法話会では臨済禅・曹洞禅などの概要を学び、仏教と禅の関係を理解したいと思います。これからも皆さんと倶に丁寧に日本の仏教史を学んでゆきたいと思います。

相武山 山主

2019年04月27日

桜花爛漫のなかで新説補任式

4月7日(日)、岐阜県垂井町の新田山天奏寺において(宗)正信会の教師新説補任式が執り行われました。昨年の夏からこの補任式が私の担当する部署で実務を執行することになりましたから、以来、その準備に何かと追われてきました。未来の仏道を担う新説教師誕生を意味する教師補任式は意義深いもので、私も今から46年前の昭和52年春に大石寺にて挙行させて頂き、また、弟子の純興房は平成11年、興厳房は平成24年に天奏寺で挙行させて頂きました。

今年の1月から3月末日まで準備に余念なく努め、チェックを済ませて岐阜県垂井での予行演習に向かったのは4月4日の夕方のこと。東名高速から新東名を走って夜8時頃には大垣市の宿に着きました。翌日から2日間は予行演習です。新説者である荻原宗謙師と松田盈尊師、前座を務められる高橋木道師はもとより、諸役みんなで補任式が無事に挙行できるよう、真剣に、入念に演習を行いました。しかし、担当部署の明確な理解と指導不足、関係者の練習不足による不安は残りました。

補任式当日は快晴に恵まれまさに桜花爛漫の風情でした。晴れの儀式には約40名の僧侶、約30名の寺族、約60名の信徒が参列。得度を許された僧侶が修行・修学を積み重ねて教師に任ぜられ、初めて説法を許される新説補任式は僧侶にとっては三世の大願といわれます。その補任式が無事厳かに執り行われたのです。新説者両名の今後の成長とご活躍を切に祈りたいと思います。
詳細は妙風新聞をご覧ください。

相武山 山主

2019年04月26日

満開のサクラとペットの慰霊

彼岸の頃から開花しながらその後の寒気のために満開が遅れていた本堂前のソメイヨシノが1日のお経日にほぼ満開となりました。境内西側のソメイヨシノは6分咲きといったところでしょうか。当山の西側に在る追分市民の森でも10数年ほど前に植樹されたサクラがみごとな咲きぶりです。今年はサクラを愛でる期間が例年よりも長く、じっくりと楽しませて頂きました。

1日は月例のお経日ですから、参詣の方々と月初めの勤行・唱題、仏祖三宝尊に御報恩を申し上げました。その後は執事の興厳房による妙風新聞「御心を拝して」を参照に法話がなされ、続いてペット墓「慈愛」で慰霊法要を予定していましたが、通り雨のような天候となり、興厳房と私がペット墓に詣で、その他の方は本堂内から慰霊法要に参加されました。現代ではペットはすでに家族の一員という認識が一般的です。埋葬されているペット諸霊に慰霊をささげた次第です。

慰霊の後には参詣者の皆さんと本堂で桜茶とお菓子を頂いて懇談の一時を持ちました。晴天であればサクラの下でお花見をしたかったのですが残念でした。これからも家族の一員であったペットの慰霊を大切にしたいと思っています。

相武山 山主

 

2019年04月25日

野はらと境内に春の花

2月から3月にかけては野はらも境内も冬枯れのために少し淋しい風情となります。また、当山の受付やロビーでお参りの方を迎える花にも苦労しますが、春のお彼岸が近くなってくると、野はらでは菜の花やスミレやタンポポなどが一斉に花開き、境内ではモクレンやレンギョウをはじめあちらこちらから春の花が可愛い顔を見せてくれるようになります。

サクラを待つまでもなく春のおとずれを覚える悦びは、自然の豊かな当山ならではと感謝しきりです。ただ、開山以来、春夏秋冬に境内のあちらこちらに季節の花を植えてきたので、まだ良く把握していないのが心許なく、つぼみが膨らみ花が開いて、あ~ここに植えたんだと気づくのですから恥ずかしい限り。

お参りに来られる方からもサクラや春の花を愛でるお声を頂きますが、是非、ご自分でもサクラや野花に直接「こんにちは、元気でね、ありがとう・・・」などと声をかけてほしいと思います。声をかけられた樹木や花もきっと喜んでいっそう色艶をますことでしょう。

2年前に参道横に設えた池では鯉が元気な姿を見せています。10匹すべてが無事に冬を越えられるかという心配をしていましたが杞憂に終わりほっとしています。お参りされる方には池の鯉にも声をかけて上げてください。喜んで元気を増すことと思います。
皆ですべての春に感謝の想いを伝えましょう。

相武山 山主

2019年04月24日