相武山 妙法院のブログ

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相武山 妙法寺 ブログ

時代を生きる

今年で9年目を迎えた当山の日曜法話会。今年初めての法話会を20日(日)開催したところ、初めての方をふくめて35名の参加聴聞を頂きました。今年も通年のテーマを「日本仏教の歴史」としましたが、「世相」にもさらに力点を置いて話をしようと考えています。
今回の世相のテーマは『時代を生きる』。今年は平成の時代から次の元号に移る年なので「時代」について一緒に考えてみたいと思った次第です。始めに「私たちは時代と共に生かされている存在であり、時代は自然環境や生活、社会制度やライフスタイル、教育や文化など私たちの環境のすべて。私たちは時代という大きな環境の影響を強くうけて人生を歩む。時代は過去・現在・未来にわたるもの。」を解説。

時代を生きる心得として『いかなる時代を生きてきたのか、今、いかなる時代を生きているのか、いかなる時代を迎えようとしているのか、未来は自分自身の心の持ちよう」「時代は常に変化してやまない。この事実を認めて自身に与えられた時代を生きる」「変化に脅かされることなく、心を鍛えて変化を楽しむ。人生はすべてが学び、学びとできるか否かが問われている』と所見を述べ、時代というテーマとじっくり対峙すれば、自身の人生の歩みや人生への思いが明らかになり、来たるべき時代を迎える心構えが調うとの意見をお伝えしました。

今年もご縁を結んで頂ける方々と共に、日曜法話会を機縁として仏教と人生について学んで行きたいと願っています。

相武山 山主

2019年01月31日

初御講を奉修

13日(日)は月例の日蓮大聖人の御報恩講でした。新年初めての御講を「初御講」と称します。信仰に無縁であったり、信仰への意識が薄い方には理解が及ばないかも知れませんが、日蓮門下にとって毎月13日は宗祖のご命日なので特別な意識がはたらきます。季節の供物をお供えしたり、朝夕の勤行にも想いがこもるものなのです。
ことわるまでもなく法華の道場である当山にとって毎月13日の御講は大切な一日です。清掃やしつらえにも気を配り、参詣者が気持ちよくお参りできるようにと寺内一同努めています。御講の奉修は法華の宗徒にとって妙法の護持弘通の証であり、たしかな人生を歩むための方途を得る機会といえましょう。一人でも多くの檀信徒の方々が参詣されることを願うゆえんです。

初御講では如法に献膳・読経・焼香・唱題と奉修。法会の後の法話は興厳房が担当。妙風新聞の「御心を拝して」を拝読して、開目抄の「法華経こそ教主釈尊の正語・身読で至る法悦の境地」について所信を述べました。興厳房が法話を務めるようになってまだ日も浅く、聞きにくい面や理解しがたいこともあろうかと思いますが、昔から『信徒が僧侶を育てる』という言葉があるように、じっくりと見守って頂きたいと思います。

僧侶にとって法話は欠かすことのできない務めといってもよいものですが、法を説くことは容易なことではありません。時に何の抵抗もなくベラベラと内容のない話を語って平気な僧侶や、見識も低く社会常識を弁えることもない僧侶が恥じらいなく語る姿を見ることもありますが、多くの僧侶は身の不徳と浅学を自覚していますから、どうしたら仏法を少しでも間違いなくお伝えできるかと迷い悩み苦しみながら努めています。私も例外ではありません。これからも師弟ともどもにたゆまず精進してまいる所存ですのでよろしくお願いいたします。

相武山 山主

2019年01月31日

松が明けて七草粥

新年をめでる正月から通常の生活にもどる日を「松が明ける」といいます。各地で明けの日は異なりますが関東では7日が多いようです。明けの日には新年を迎えるために飾られた門松や松飾りを外し、鏡割り(お供えの鏡餅を割って頂くこと)をするのが通例です。また、正月元旦から松が明けるまでを「松の内」といいます。

当山では正月の三ケ日にお参りできなかった信徒や、先祖有縁の追善供養を願う方のために例年7日に御経日を執り行っていますが、今年も13名の信徒の方々と共に厳かに法華経要品を読誦、仏法の根本である南無妙法蓮華経のお題目を唱えて信行のまことをお供えしました。
続いての法話では、初参りではポイントしかお伝えできなかった「重須殿女房御返事」を拝読。丁寧に最初から最後まで解説を申し上げましたが、「文字は言葉を尽くさず、言葉は心を尽くさず」ですから、日蓮大聖人の門弟としては繰り返し繰り返し拝読して、宗祖のまことの心にふれたいものと願いました。

宗祖の御心にふれた法話の後は皆で七草粥を頂きました。ご承知のように七草粥は春の七草を楽しむお粥のことです。中国由来のようですが我が国でも無病息災を願って平安の昔から貴族などの世界で行われていたようで、やがて広く食されるようになりました。春の七草は一般的には「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ」とされていますが、ごぎょうはハハコグサ,はこべらはハコベ,ほとけのざはタビラコ,すずなはカブ,すずしろは大根のことです。七草は時代や地域によって一定したものではなく、そのうちのいくつかが含まれていれば七草粥と考える地域もあるようです。

当山では「自分でも作れるかな?」と思った私が、昨年からつくって召し上がってもらっています。七草を探して採ってくるのは面倒ですが、今はスーパーに行くとセットになって売っていますから有り難いことです。前日にお粥に添える漬け物や塩昆布を準備、ネットのレシピを繰り返し学習。七草粥とはいえご信徒に提供するのですからやはり緊張します。当日は朝から神経質に手順を確認してお米からお粥をつくりました。
皆さんに召し上がっていただくと「おいしい・・・」との声。時間がたってお粥がのりになるのではないかと恐れていた私はホット一息。

今年も一つ成長することができました。明年も努力して腕を上げたいと考えていますので皆さん七草粥をお目当てにお参りください。

相武山 山主

2019年01月30日

重須殿女房御返事の拝読

例年当山では正月の元朝会と初勤行会には重須殿女房御返事を拝読しています。参詣者の中には『どうして毎年同じ御書を拝読されるのですか?』とお尋ねになる方も居り、『毎年ご住職のこの御書拝読から私の一年が始まるんです』と仰って頂く方もいらっしゃいます。あまたの御書を遺された宗祖ですから、年の初めにどの御書を拝読しても良いのですが、私は『法華経の信仰者にとって正月にふさわしい日蓮大聖人のご教示であること、大乗仏教の精華である法華経の教えのエッセンスが説かれていること』により、また、年の初めに檀信徒の方々と仏縁と法華信仰を確認するために最もふさわしいと考えて拝読しています。

さらにつけ加えるならば、宗祖の説かれた南無妙法蓮華経の教えによれば、我々末法の衆生は機根が優れていない荒凡夫なので、正法・像法時代の上根上機の高僧や貴族のように、恵まれた環境の下で、器用にあれこれと何でも修学・修行できる存在ではありません。自らの置かれた環境と下根下機を認めて、もっぱら愚直に法華信仰を深めて行くところに末法の成仏道が開かれているのです。知恵と修行を完成させて煩悩を断尽し成仏を求める釈尊の仏教ではなく、煩悩を断尽することができなくても、専ら信仰を純粋に深めることによって成仏する道を明らかにされたのが日蓮大聖人の仏法です。その仏法と信仰について端的にわかりやすく述べられたのが重須殿女房御返事なのです。

この御書は日蓮大聖人の晩年、弘安四年正月五日に重須殿の女房に宛てられたお手紙で、短い文章ですが法華経の基本的な教えが説かれています。信仰の手引きとなり人生の指針となるものですので、年始参詣の皆さまにはプリントをお渡しし、常に身近に置かれて折々に拝読することをお勧めいたしました。

相武山 山主

2019年01月30日

元朝は法華経への祈りから

平成31年の元朝、相武山妙法院は如法に法華経への祈りから幕を開けました。大晦日深夜の境内、午前0時を前に新春の勤行会に参詣される方々が三々五々参集。定刻より日蓮大聖人御証得の南無妙法蓮華経のお題目で厳かな信行が勤められました。法華経要品の読誦・引き題目・御観念・唱題と五座の勤行をつとめ、参詣僧俗は新たな年を法華経への祈りからスタートしました。

仏祖三宝尊への祈念に続いては恒例の「重須殿女房御返事」を拝読して新年のご挨拶を申し上げ、その後、御宝前にお供えのおとそ(薬酒)を振る舞いました。1日には11時と14時、2日と3日は14時からそれぞれ初勤行会を執り行い、約250名ほどの参詣者と親しく新年の挨拶を交わしました。

当然ことながら相武山の法会や行事は常に心をこめて執行し、参詣者の皆さんと信行を深められることを喜びとしていますが、お正月の初勤行会では日頃何かと多忙のために参詣できない方もお参りになり、短い時間ではありますが、久しぶりに言葉を交わせることはとてもうれしいことです。近況をうかがったり子どもさんやお孫さんの様子をうかがいながら、今までのご交誼に思いをいたし、それぞれの成長や変化を目の当たりにするのは私にとって至福のひと時です。

新年の挨拶では『初春の元朝、皆さまと共に仏祖三宝の御宝前に法華経の祈りを申し上げることができ実に有り難いことと存じます。我が国のほとんどの人々は、新年を迎えると信心深い姿となり、ゆかりの寺社やパワースポットとおぼしき箇所にお参りしますが、多くの人々は自らの願いや希望を仏神や大自然に祈るだけで、信仰や教えなどを意識したり確認するようなことは少ないようです。日蓮門下の私たちは宗祖の仰せのとおりに、正月に法華経要品を読誦、南無妙法蓮華経のお題目を唱えながら、「限りある人生を如何に生きるべきか」、「信行に励み教えを修学してより良い人生を歩んで行きたい」、「仏法の根本である法華経の教えを如何に人生に活かすべきか」、「自らの課題に向き合い、克服して真の自己を確立したい」と、法華経の教えを意識して新年のスタートを切ります。そこに同じ新年の祈りでも内容にはかなりの隔たりがあります。私たちは宗開両祖の門弟として、今年も日々朝夕の祈りを大切にし、お渡した重須殿女房御返事を身近なところに備え、折々に拝読して共々に仏道精進してまいりましょう』と申し上げました。

高齢や体調不良で参詣できない方々も多数居られましたが、初勤行会では有縁無縁のすべての方々の信行増進と所願成就、無事息災をお祈り申し上げた次第です。

相武山 山主

2019年01月29日