相武山 妙法院のブログ

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相武山 妙法寺 ブログ

七五三のお参り

幼い子どもの健やかな成長を祈る七五三祝い参りに今年も5名の子どもがお参りされ、本堂には子どもたちの可愛い声とご家族の明るい声が響きました。御本尊さまにこれまでの無事に感謝申し上げ、今後の健やかな成長を御祈念申し上げた次第です。
坂上華蓮ちゃん、菅野太翔くん、菅野羽美ちゃん、白濱柚李ちゃん、内堀眞那ちゃん、皆さまのご多幸をお祈りしています。

相武山 山主

2018年11月30日

かぶ御講を奉修

18日、日曜法話会に引き続いて日目上人会を執り行いました。法会の御宝前には前日の夜に緑区の落合さん夫妻がお届けになったカブと大根が供えられました。参詣の皆さんと如法に読経・唱題を勤め、第三祖日目上人への御報恩を懇ろに申し上げました。法要後には私より日目上人の御事跡についての解説。
宗開両祖への常随給仕と法華本門の教えを命をかけて弘通されたお振舞について略述し、末弟となる私たちもその御意志を拝して仏道精進することがご報恩となることをお伝えしました。

古来、大石寺門流では日目上人会は「目師会」と略称され、「カブ御講」とも称されています。カブ御講のいわれはカブの収穫と味覚が旧暦11月15日のご命日忌の頃という単純なことのようですが、カブを御本尊様に供えながら日目上人への御報恩に思いを寄せることは意義があり、親しみある言葉を通じて信仰が深められることは結構なことだと思います。

相武山 山主

2018年11月29日

末法思想について

当山の日曜法話会は11月18日が今年最後の開催。1月から11月まで毎月一回「仏教に親しみ、より正しく理解願いたい」を主旨として開催してきました。浅学非才の私には結構荷が重い法話会でしたが、少しでも仏教に親しんで頂きたいと願って務めてきた次第です。
法話会は「世相」と「主テーマ」の2本立てとなっています。今年最後の法話会の世相は「いわれを知り雑学を楽しむ」でした。NHKの人気番組「チコちゃんに叱られる」を取り上げ、『常日頃、当たり前として行っている言動の意味を探ることは知的好奇心を呼び起こし、そのいわれを知ることによって、言動を意識して用いることができ、日頃の生活や文化・習俗を雑学として楽しむことができる』ことをお伝えしました。

続いて法話会の主テーマ「続・日本の仏教 ー末法思想についてー」。
日本仏教に大きな影響を与えた末法思想についてインド、中国、日本の諸相を学び、平安時代から鎌倉時代までの仏教諸宗が末法をいかに克服しようとしたかを学びました。日本仏教史に大きな足跡を残している末法思想は、これからもその内容がさらに深められて行くことになりそうですが、末法思想を仏教の時代相として限定的に捉えるのではなく、末法思想に内包される仏教の教えをくみ取り現代に活かすことが大切であることを述べました。例えば「釈尊の存在しない無仏の世(末法)には如何なる導師を立てるべきなのか」。「末法の修行は如何にあるべきなのか」。「煩悩を捨て去ることのできない愚人は如何にして救われるのか」。「末法は愚人という認識は人生と社会をどのように導くのか」等々です。

仏教はその寛容性と多様性によってアジア全域に流布しましたが、各時代や各地域によって受容と展開が異なりますから、基本思想は共有していても日本仏教は日本の仏教として考察しなければよく理解ができません。少し時間はかかりますが、これからも有志の方々と倶に日本仏教の歴史を丁寧に学んで行きたいと考えています。明年も仏教に親しみより良く仏教を理解頂くことを願い、1月から11月まで日曜法話会を開催いたします。
有縁の皆さまの参加聴聞をお待ちしています。

相武山 山主

2018年11月29日

諸法は実相と覚悟して

去る12日の朝、君津市慈照院住職、佐野縁道師の訃報を受けました。11日(日)円乗寺と願生寺の御会式に参詣した折、教区の僧侶より『慈照院さんは元気で3日には御会式を奉修された』と聞いていたばかりでしたから驚くばかりでした。
佐野師は昭和18年11月福島県の蓮浄寺に出生、昭和42年に日達上人の弟子として得度され、富津市の本顕寺に住職として赴任。昭和53年には本顕寺を君津市に移転新築されました。その後、日興門流の再興を求める正信覚醒運動に参画し、運動の永続と檀信徒の信行成就を願い、平成24年12月、現在地に新菩提寺慈照院を檀信徒と合力して建立されました。

師は青年の頃から清廉にして温厚篤実な性格で、僧俗ともに信頼の篤い方でした。枕経の折りに奥様から『信仰一筋のとても優しい方でした。常に仏法のため、信徒のため、お寺のため、という思いで最後までがんばっていました』とうかがいました。
16年ほど前から身体の不調を覚えられ、徐々に進む病状に戸惑いを覚えていたようですが、パーキンソン病と判明してからは、病と身体の不自由さを隠すことなく、従前通り日々の法務に精励され、難事業である新菩提寺建設も率先垂範、ご信徒を教導して完遂されました。実に見事な精神力でした。

病の進行もあって行事や諸法要には有縁僧侶の支援をうけることもありましたが、できるだけ自身で務めて居られました。思うようにならぬ身体にむち打ち、渾身の力をふりしぼって勤められる法務の姿からは、『僧道に生きる』という師の信仰心が伝わってきました。身体を斜めにしながらの読経・唱題、そしてご観念、声をふりしぼっての真剣な法話、お題目の太鼓も片手で打たれていたとうかがいました。

病を得たことを受け容れたこと、病を隠すことなく僧道に励まれたこと、そのすべては佐野師の信仰心と見識を顕すものであり、「諸法は実相」という法華経の教えの実践であります。諸法の実相とは一切の存在(諸法)はまこと(実)のすがたということで、私たちの知見する一切の存在に偽りはないということです。人が老いることも、病むことも、健康であることも損なうことも、思うようになることもならぬことも、その一切は真実であるとあるがままに受容し、覚悟することができれば自ずと道が開けると仏教では説かれています。
葬送の儀では、難病を受け容れあるがままの姿をご信徒や私たちに示された佐野師の深く強いご信心に改めて敬意を表した次第です。
どうぞ霊山において安らかにおやすみください。

相武山 山主

2018年11月28日

厳かに御会式を奉修

当山の年間行事で最も大切な御会式を今年も3日と4日の両日にわたって無事に奉修することができました。御会式は宗祖への御報恩を申し上げる法要ですが、その教えを確認して自らの信仰を自覚する門下僧俗にとって大切な法要です。
御会式の御宝前を飾る桜の花は月例行事に参詣されるご信徒の手によって9月~10月にかけて作られ、1日のお経日には小原さんと興厳房によって「重ね餅と竿餅」がつくられました。その他、準備を調えて3日は午後1時半から数人の檀信徒の協力を頂いて御宝前の飾り付けを行い、午後4時からは御逮夜法要を迎えました。

例年当山のお逮夜法要ではご信徒に御先師の申状を奉読して頂いています。申状は法華宗日興門流の先師が時の為政者に対して、末法における仏道を諫行されたものであり、その内容は宗祖証得の「法華本門の教え」を端的に示されたものです。お逮夜法要で御先師の申状を拝読することにより、その御精神にふれて頂きたいと願い、当山開創時より奉読頂いています。

今年は大聖人を畠由紀夫さん、日興上人を𠮷田里美さん、日目上人を𠮷田勝利さん、日道上人を安西美子さん、日行上人を森良美さんに奉読頂きました。皆さんよく練習をされて奉読に臨まれ、心を込めて厳かに読み上げて居られました。これからの信仰生活にとって清らかさと深みが一層増すことと存じます。
かなり以前には御会式のお逮夜と御正当の両日に参詣される方が結構いらっしゃったのですが、最近はどちらかを撰ばれているようで、お逮夜法要は参詣者が10~15名くらいで少し淋しい感じでした。今年は時間を早めたこともあって25名くらいの方がご参詣。いたずらに人数を追うわけではありませんが、少しでも多くの檀信徒の方々に参詣頂き仏道の功徳を積んで頂きたいと思いました。

翌日の御正当会は当山にはめずらしく雨の法要となりました。以前は法要の天気に気をもむこともありましたが、世の中が少し理解できるようになると「雨の法要も風情があってまた佳し」と思えるようになるから不思議なものです。心の持ち方一つで天気すらも変わるんですね。世話人有志の方々が開式の1時間半前に参集。各自諸役を確認して法要の準備にあたって頂きました。行事や法要では私や興厳房だけでは無事に執行することができませんから、お世話頂く方々の支えに感謝しています。これからも多くの方々に積極的にご協力頂きたいと思っています。

昨年の御正当会は本堂満席でしたが今年は都合の悪い方も多かったようで少し空席もありました。定刻前に司会進行の阿部一博さんが御会式の意義について説明され開式。正信会有縁の僧侶の臨席を得て、如法に読経、焼香、申状・安国論奉読、唱題を厳修。檀信徒の皆さまと倶に日蓮大聖人への御報恩を申し上げました。
法要後は興厳房による「鏡を磨こう」と題しての講演、私と新倉講頭の挨拶と続き、唱題裡に御宝前のお花崩しが行われました。帰路につかれる参詣者にはお供物が振る舞われ、今年の御会式も無事に奉修することができ、ささやかな法悦と安堵を得ることができました。参詣者皆さまのご信心に感謝しています。

相武山 山主

2018年11月24日