相武山 妙法院のブログ

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相武山 妙法寺 ブログ

学びのひととき

今月の16日と17日、恒例の東海正信連合会の夏期研修会が熱海市の松風苑を会場に開催されました。毎年この時季に静岡と神奈川の同志が集いご法門を修学する研修会です。今年も僧俗約60名が参集。2日間にわたって御書を中心に富士日興門流の教えと信仰を学びました。
開講式の前には参加者全員で記念撮影。初日の司会進行は当山信徒の畠由紀夫さん。開講式は熊木真治さんによる幹事長挨拶。次に荻原昭謙師による御聖訓奉読と僧侶代表挨拶。最後は坂口興妙師による諸注意がありました。

引き続いての第1時限目は座間布教所三浦優道師による「観心本尊抄」講義。講義では題号の読みについて、さらに本尊の相貎について詳しく解説された。第2時限目は当山執事の興厳房による「天台大師の足跡を訪ねて」の講義。昨秋研修した中国の天台山と玉泉寺を中心に天台大師の足跡についてスライドを用いて解説をしました。第3時限目は坂口興妙師による「怒り」についての講義。怒りについてその姿と原因を示し、原始仏典から怒りの愚かさを誡める経典を明示し、さらに宗祖の崇峻天皇御書を引用して三毒の一つである怒りを修めることを述べました。

二日目は午前8時半から、第1時限目は永山郁道師による「化儀について」の講義。仏道において化儀の大切さを述べた後、第九世日有上人の化儀抄から化儀の要点について講義をされた。だ2時限目は私が担当、昨年に引き続いて「六老僧について」の講義。宗祖が自ら後事を託すために定められた六人の高弟とその門流についての講義ですが、『なぜ六老僧についてを講義するかという説明』で時間切れとなってしまいました。一言でいえば『仏道は真実を求め学ぶ姿勢が肝要』ということに尽きますが、正信覚醒運動の意義に照らして門流の教学と信仰を検証しなければならないという私の認識によります。研修会の講義はここで終了。

全体集会では活発に僧俗が意見を交換。引き続いての閉講式では副幹事長の大石寿太郎さんと本妙院奥興正師が挨拶。これで研修会は無事終了となりました。研修会は学びのひととき、仏道を修めるためにこれからも活用頂きたいと思います。

相武山 山主

2018年06月30日

自分が主役

10日(日)法話会の終了後、ランチタイムをはさんで13時からは第36回法華講総会を開催しました。仏道の信仰は一人ひとりの心の営みが基本ですが、仏道を護り伝えるためには釈尊の昔から教団の存在がありました。互いに啓発し合い、励まし合い、誡め合って仏道を歩むためです。仏教の僧侶や寺院の存在意義もここにあります。富士日興門流でも仏道の護持伝承のため、古えより法華講という講中が結成されてきました。当山でもその意義を踏まえて昭和58年に講中を結成し現在に至っています。

しかし、当山には組織信仰へのアレルギーがある方も多く、講中世話人を中心とした緩やかな連帯のかたちとなっています。私は緩やかであっても法華講は必要な存在ではないかと思っています。それは一人の力ではできないこともみんなで合力すれば大きな力となり、互いに啓発し合うことは信行の懈怠と退転をしりぞけ、信心を磨くために有益だと思うからです。これからも工夫して同信の方々に喜んで参加頂ける講中をつくって行きたいと願っています。

総会は初めに仏祖三宝尊に読経・唱題を申し上げ、参詣者の信行増進と妙法院法華講の興隆を祈念し、参詣者は法華講物故者のお塔婆が建立された精霊壇に進んでお焼香をささげました。
開会は司会進行の阿部一博さんの開会の辞から。初めに阿部純子さんによる平成29年度の法華講講費の会計報告。続いての会計監査報告は担当の老川さんが急用で欠席されたため落合美代子さんが代わって報告をされました。
次に東海正信連合会の幹事長を務める熊木真治さんが連合会の活動状況を報告。連合会では春の大会と夏の研修会を中心に静岡と神奈川の同志が交流啓発して信行に励んでいる模様を説明。より多くの方に研修会に参加願いたいと述べました。

信仰所感の発表では、初めに5月27日、京都市の稲盛ホールで開催された正信会法華講全国大会に参加しての所感を緑区の落合美代子さんが発表。大会の模様は妙風新聞にゆずるとして、大会参加前後のご自身の動きを中心に信仰の悦びを語られました。また、大会後には伝教大師の行跡を学ぶために、札幌市の行足寺・清涼院のご住職や信徒の方々と一緒に三井寺から比叡山などを研修したこと。以前にも参加した経験があるので山道が少し厳しいかと思っていたが、無事に研修ができとても有意義な大会になったと報告されました。

次の所感発表は泉区の安西美子さん。安西さんは結婚を機に姑さんの勧めで日蓮大聖人の教えにふれたこと、岸根の妙法院から今日まで当山とのご縁が30数年に及ぶこと、ご家族やご自身の置かれた環境のこと、そして信仰を勧めながら現在は認知症になって自らの信仰がわからなくなってしまった姑さんのことを案じていること、それらさまざまな紆余曲折を経て、現在は信行を積む環境を得ることができ、日曜法話会やお経日など妙法院の各行事に足を運んで信仰を楽しんでいると信仰所感を発表されました。

所感発表の最後は都筑区の森良美さん。森さんは信仰を勧められた昭和62年からの信仰の足取りを簡略に述べ、 ご縁があって昭和63年岸根に在った当山の信徒となったこと、その後、義母や義兄・義姉の葬儀などをとおして仏縁を深めてきたこと、現在の下川井に移転してからは時間もとれるようになり、自分なりに仏教を学ぼうと日曜法話会に欠かさず参加していること、法話を通して仏教の本当のすばらしさが理解できるようになったことを語り、これからも信心を磨いて行きたいと結んで発表とされました。

講頭挨拶では新倉昇三さんが、ご自身と義母の眼病治療についてのお話から、何ごとも適切な対応と治療が大切であることを語られ、仏法のためにも講中組織の充実は大切。妙法院法華講も皆んなで充実をはかって行こうとうったえられました。

最後は私より住職の挨拶。はじめに昭和56年前後の当山開創の由来から法華講を組織したことを述べ、『私たちは富士日興門流の信仰を受持しているのであるから、信仰の在り方を学ばなければならない。法華本門思想、本因妙の成仏、愚人の自覚、末法の荒凡夫、唱題成仏などしっかりと修学して信仰をたしかなものとしよう』とうったえ、また、『お寺は僧侶のものではなく仏さまの所有・檀信徒のお寺であることを理解し、「自分が主役」という気持ちで参詣頂き仏法興隆に尽力願いたい』とお伝えしました。

さらに、所感発表された方々に御礼を申し上げ、話がうまいとか下手だとかにこだわらず、これからもより多くの方に自身の素直な信仰所感を発表頂き、仏法讃歎の一助として頂くことをお願いして挨拶としました。足下の悪い中、ご参集頂いた方々に御礼を申し上げます。

相武山 山主

2018年06月30日

勝つことよりも大切なこと

10日は午前11時から6月度の日曜法話会。梅雨らしくそぼ降る雨に紫陽花がその彩りを深める中での開催でした。足下の悪い中でしたが、仏教に親しもうという趣旨にうなずかれる方々に参加聴聞頂きました。法話会の「世相」のテーマは「日大アメフト部の危険タックル事件」。

この事件はアメリカンフットボールの大学リーグの世界で起こったものですが、5月の上旬からマスコミの話題となり多くの方々の関心を集めました。そこではスポーツマンシップが問われ、大学スポーツの在り方や大学組織の在り方、組織と個人の在るべき関係等々が論じられ、大きな社会問題になっていることがわかります。

まだ全容が明らかになってはいませんが、初めに 5月6日に行われたアメリカンフットボールの日本大学と関西学院大学の定期戦で、日大選手危険タックル(過度の反則行為)により関学大の選手が負傷した事件であることを解説。その後の当事者の誠意ある会見や関係者の会見の模様などを紹介しました。事件を起こした当事者はもちろんのこと、被害者とそのご家族、関係者の多くは事件の深刻さに気づき、日大の監督やコーチの言動を批判すると倶に、真相究明と日大アメフト部の改善を求めて声が上がっていることをお伝えしました。

その上でこの事件から学ぶべきこととして『指導者(監督やコーチなど)の指示であっても、従うか否かは自らが判断しなければならないこと。組織と個人の在るべき関係を考えること。自らの言動は自らが責任を取るのが良識。スポーツであっても相手に勝つこと以上に大切なものが在ることを認識すること。人生は出会いとその選択によって決まるので、善悪ともに常に出会いの意味と選択の大事を意識すること。人生はすべてがプラスとマイナス、関係者はもちろん事件を知識した人すべてが、この不幸な事件を直視して自らの人生に活かすこと』との所見を述べました。

法話会のメインテーマは「続・日本の仏教」。先月に続いて平安時代の仏教を開いた一人弘法大師空海についてでした。前回は空海の生涯について簡略に説明しましたが、今回は空海の著述の解説とその教えの特徴についてのお話でした。
平安時代の初頭、日本に真言密教を伝えた空海には「三教指帰、弁顕密二教論、十住心論、性霊集、即身成仏儀、吽字義、般若心経秘鍵」等々の著述が残されていること。また、空海が開いた真言密教の教えは真言宗として現代に伝わっていることをお伝えしました。

またその教えの特徴は『宇宙の根源の存在である大日如来の説かれた教えを理解することであり、大日如来の教えを理解するには心身ともに大日如来と一体になる修行が必要。真言や陀羅尼(だらに)という呪文を唱えながら、手では仏や菩薩などと同じ印契(いんげい)を結び、瞑想で仏の境地をみる。この秘密真言の修行をすれば、生きているまま仏であることを体験できる』と真言宗では解説していることを紹介しました。

ここ数回にわたって平安時代初頭の大きな仏教運動を興した伝教大師最澄と弘法大師空海について学びましたが、次回は両師の後に続いて日本仏教に大きな足跡を遺した慈覚大師円仁と智証大師円珍について学びたいと思っています。7月の法話会は8日(日)午前11時からの開催。皆さまのご参加をお待ちしています。

相武山 山主

2018年06月29日

鈴木さんのおばあちゃん

6月2日(土)愛川町にお住まいの戸田さんご夫妻が施主となって、故鈴木佐代子さんの第17回忌法要が当山で営まれました。鈴木さんのおばあちゃんは当山開創時、布教所正信寮を私が立ち上げた時に大変お世話になった方で、今日に至るまでそのご恩を忘れることのできない方です。

当時は磯子区の洋光台に戸田さんのご家族とご一緒にお住まいでした。法華経と日蓮大聖人の教えを正しく布教したいとうったえていた私の意志をご理解頂き、戸田さんのお宅で宅御講を開かせて頂いたのは昭和56年のことでした。鈴木さんはご近所の長谷川さんの紹介で私とご縁を結んで頂きましたが、ご自身が日蓮大聖人の教えをしっかりと学びたいという求道心をお持の方でした。

鈴木さんのおばあちゃんは当時すでに70才を越えておられましたが、日蓮大聖人の教えを求める姿勢は実に真摯なもので、御本尊様に対するお給仕や勤行も丁寧でした。宅御講では初めに勤行唱題を申し上げ、その後、宗祖の御書を拝読して私がその内容をお伝えしていました。鈴木さんのおばあちゃんは折々に質問されるなど、法華経や日蓮大聖人の教えに造詣が深かったことを記憶しています。後になっておばあちゃんが日蓮宗寺院の縁戚に連なることを知り、自ら求めて富士日興門流の信仰を受持されたことも伺いましたが、当時は詳しいことは知りませんでした。

7回忌や13回忌の折りなどに、4人の娘さんやそのご主人からおばあちゃんのさまざまなことをうかがって、生前には知り得なかったおばあちゃんの姿を知ることができ、さらに親しみが増していましたが、この度の法事でさらにゆかりを深めた気がしました。

追善の法要では御宝前と故人の霊前に供物をお供えし、精霊壇には願い出の塔婆を建立。おばあちゃんの供養のために集まられた親族縁者の方々とともに読経・唱題・焼香を申し上げ、在りし日を偲んで懇ろに御回向を申し上げました。
法要後は客殿に席を移して御斎(会食)の一時を持ちました。久しぶりに顔を合わせる方も居られて、おばあちゃんの話を中心に近況報告など、楽しい歓談の時間を過ごしました。おばあちゃんも御仏大聖人様のお側から皆さんの姿を笑みを浮かべながらご覧になっていたことでしょう。17回忌の仏事でしたが参列の皆さんと倶に私も得がたい一時を頂きありがとうございました。ちなみに戸田さんご夫妻は甲斐犬タローの親御さんです。久しぶりの面会にタローのしっぽはふりきれそうでした。

相武山 山主

2018年06月28日

愛猫 カーちゃん

数年前から境内のあちこちに植えたアジサイがそれぞれの環境に合わせて花開き始めた6月1日のお経日。徳島市から福井さんご夫妻がお参りにみえました。現在ご夫妻は同市にお住まいですが、数年前までは横浜に居住され私たちとご一緒に信行に励まれていました。二人の子供さんは横須賀と新宿におられるので時々上京されているようです。今回は13年生活を共にしてきた愛猫の「カー」ちゃんが亡くなり、当山のペット墓「慈愛」に納骨されるためにお見えになりました。久しぶりにお会いしましたがご夫妻共にお変わりなくお元気そうで安心いたしました。

お経日への参詣者とご一緒に法華経要品を読誦、南無妙法蓮華経の唱題をおつとめし、その後は興厳房の法話を聴聞頂きました。興厳房は妙風新聞の「御心を拝して」を読み上げ、一所懸命丁寧に御書を解説、その所信をお聞き頂きました。

法話の後には参詣者とともにに茶菓を愉しんで頂き、小憩の後、ぺット墓「慈愛」に愛猫カーちゃんを埋葬しました。香華をささげて読経唱題をいたし、ご夫妻とともにカーちゃんの冥福をお祈りした次第です。供養が終わる頃にはご夫妻も安堵されている様子でした。

現代はペットへの認識と関わり方が昔とは大きく様変わりしています。現代ではペットはまさに家族の一員。お互いに癒やし癒やされ、存在そのものがそれぞれの生に大きな影響を与えています。迷い猫から家族の一員になったカーちゃんのお話をご夫妻からうかがい、改めてペット供養の意義に想いを馳せる一時となりました。

相武山 山主

2018年06月27日