相武山 妙法院のブログ

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相武山 妙法寺 ブログ

しっかりとした検証を

台風26号は10年に一度という勢力で関東に接近するという気象報道があり、当山でも15日の朝から雨風に注意をして片付けをしていました。本堂の向拝(ごはい)と両扉は木造なので台風などが来るときはいつも畳を上げますが、今回も昼過ぎから畳を上げておきました。16日の朝には心配のお電話を数本頂戴しましたが、強い雨は降りましたが思いの外時間は短く、一方朝方から午前中にかけてはかなりの強風でした。台風の風はおよそ南から吹きつけることが多いのですが今回は北風でした。また、北側の雨戸は一年に一度も閉めることがないので、取り付ける必要がなかったかなと思うこともありましたが、人の心は勝手なものです。やはりあって良かったと今回は大変心強く感じた次第です。使用頻度は少なくても必要なものは必要だということでした。

当山では後片付けと吹き荒らされた枝葉の掃除に時間はとられましたが、幸い事故も損害もありませんでした。しかし、16日朝のニュースで伊豆大島の土石流の災害報道に接してびっくりしました。数時間で800ミリ以上の豪雨にみまわれ、火山灰土が大きく崩れ流された事による大災害です。それも深夜から未明のことですから、まったく打つ手がなかったということだと思います。19日現在、死者行方不明者が約50名という大災害となってしまいました。私たちの思いを超える自然の猛威にはなすすべをもちませんが、被災された方々の無事救済と生活への救援が速やかに行われることを祈るばかりです。また突然の災害に命を失われた同胞の方々へ心からのご冥福をお祈りいたします。
災害の実態と原因については現在さまざまな意見が述べられていますが、しっかりと検証して再び同様の災害を招かないようにすることができなければ、亡くなられた方々の無念は晴れないことでしょう。関係者ばかりでなく国民皆んなでじっくりと考えなければならないと思います。

さて、去る13日の日蓮大聖人の御報恩講には多数の方々がご参詣になり、倶に宗祖へのご報恩を申し上げました。月例の御講は平日でも信心の篤い方々が20名から30名ほどお参りになりますが、13日は末法の法華経の行者である宗祖の御命日忌で、日蓮門下では心ある方々に毎月意識されている日です。当日は川崎市の常度寺様のお会式があるため、午前11時から御講を執り行いました。その後、本堂でご案内のとおり「お花つくり」をしました。人数が多いと作業もはかどります。この日で今年のお花作りは終了となりました。ご協力頂いた皆さまには大変ご苦労様でした。
当山のお会式は、11月2日(土)午後6時からお逮夜法要。3日(日)午後2時から御正当法要を執り行います。ご家族法友さそいあわせてご参詣ください。

明日(10/20)は午前11時から今年10回目の日曜法話会を開催します。テーマは前月の法話をまとめる「続・生をみつめて」です。法話会は広くお寺を開放して「仏教に親しんでいただこう」というのが趣旨で、檀信徒の方や友の会、そして一般の方と仏教を学ぶ機会としているものです。私も緊張しながらまた楽しみながら臨んでいますのでよろしくお願いします。

相武山 山主

2013年10月19日

心からの祈り

昨日は夏日にせまるような陽気となり、近在の梅が満開になり早咲きの桜も一部ほころび始めました。また、このところ春風が強く丘の上の当山には、周囲の農地からの土埃が吹き抜けています。さらに昨日の午後1時過ぎから午後4時頃まで、周囲一帯は霞がかかったように視界不良になり、中国からの黄砂飛来が伝えられていましたから、ずいぶん深刻になったな~と勝手に驚いていましたら、当山周囲ばかりではなく関東各地で同じような現象があり、気象庁から黄砂ではなく「煙霧」といって、「乾いた微小粒子が大気中に浮遊して見通しが悪くなる現象」との報道がありました。
いずれにせよ春の到来のようです。

さて我が国全体が自然の猛威に圧倒されたあの日から丸2年を迎えました。近年遭遇したことのない巨大な地震に想像を絶する大津波、そして世界を恐怖に陥れた福島第一原子力発電所の事故。平成23年3月11日午後2時46分発生の「東日本大震災」です。
死者は15,881名行方不明者は今も2,668名と伝えられています。避難生活を余儀なくされている方々は約31万人といわれます。被災者はもちろん各方面から懸命な復旧への努力がなされ、震災当時の目を覆うような悲惨な情況からは、少しづつ落ち着きを取り戻してきたようでほっとしています。もちろん不備や不足、認識や見解、さらには感情などの違いもありますから、一人ひとり復旧・復興への意見は異なることでしょうが、被災された方々が苦難と悲しみを乗り越え安心して生活ができるように、これからも同胞の皆んなが物心両面にわたって支援して行かねばなりません。ことに仏道の信仰者であるならば、「他者の苦難と悲嘆を思いやり、安心と希望の道が開かれることを共に願う」菩薩の心を大いに起こし、その実践を心がけるべきでしょう。

震災から2年ということは、仏教的には第三回忌の追善供養を申し上げることになります。早朝の勤行にて読経・唱題を申し上げ、犠牲となられた諸精霊への追善供養を申し上げ、被災者の方々の復旧・復興を祈念申し上げました。13日の宗祖月例御講の折りには参詣のご信徒と共に改めて追善の誠をささげたいと存じます。
時に当たり祈念と供養は大切なことでありますが、私たちは大震災と大津波、さらには原発事故から多くの貴重なものを教訓として学ばなければなりません。大自然との向き合い方、家族のきずな、地域社会とのつながり、科学技術の活用と調御、人生の意義と日々の生き方等々、考えや思いが広がるばかりですが、それらと真摯に向き合い、自分の人生を大切にして生きようとすることが、犠牲となられた方々への供養になるものと存じます。

南無妙法蓮華経
相武山 山主

2013年03月11日

明日は節分(立春を迎えます)

明日2月3日は節分です。節分とは季節を分けるということで、次の季節が始まる立春・立夏・立秋・立冬の前日をさす言葉です。中でも立春は一年が始まる日とされ、節分の中でも最も尊ばれて、現在では節分といえば立春の前日を示す言葉となっています。

節分は春を迎えるにあたって邪気や災難を払い、新しい年の豊作と健康などを願うために平安の昔から行われていた行事といわれています。また中国から伝えられた追儺(ついな)の行事と相まって現在のような習俗が生まれたようです。追儺(ついな)の行事は俗に「鬼やらい」「鬼走り」「厄払い」「厄おとし」」等と俗に称され、疫病などをもたらす悪い鬼を駆逐する行事をいいます。時代や地域によってさまざまな風習があるようですが、宮中の追儺(鬼払い)の儀にならって炒り豆を鬼豆と称して撒いたり、邪気(じゃき)払いのために柊(ひらぎ)の枝に鰯(いわし)の頭を刺して戸口に立てたりします。
豆をまくのは、豆は悪魔を滅ぼす「魔滅(まめ)」という意味や、健康に暮らすことを「まめに暮らす」ということから、一年の健康や幸いを願ってのことのようです。
当山でも明日午後1時から節分会を執り行い、参詣の皆さまはもちろん有縁檀信徒の皆さまのご健勝を祈念申し上げます。


相鉄線 都心直通プロジェクト
さて、当山へお出でになるときに利用される方も多いと思われる相鉄線では、JR東日本と東急との2路線で、横浜駅経由ではなく西谷駅から直接都心に乗入れる工事が進んでいます。2路線とも新たに設置される羽沢駅を経由して乗入れることになります。JRへの乗入れは平成15年春といいいますから後2年、西谷駅~羽沢駅~新川崎~大崎~渋谷~新宿方面とつながります。またその4年後には、西谷駅~羽沢駅~新横浜駅~新綱島駅~目黒駅方面とつながることになります。

かなり前から神奈川県央と東部方面との交通整備計画の一環として企画されていたものですが、平成18年から具体的な工事に着手して現在に至っています。県央から横浜駅を経由しないで東京方面に行けることになり、相鉄線西部の利用者は交通が便利になります。また東京の西部方面や横浜市東部、川崎市南部の方々には相鉄線西部への交通が便利になります。西谷駅より西の三ツ境駅を利用する当山も恩恵をうけることになるようです。
マスコミ各紙に時々アップされていますが、先日も日経新聞の神奈川版に関連記事が掲載されていましたのでご紹介します。
詳細は相鉄のホームページ「都心直通プロジェクト」をご覧ください。

相武山 山主

 

2013年02月02日

よ~く目を凝らし

日曜日から月曜日にかけて、横浜ではミニゲリラ風の強い雨が時折降り、降り方に若干の注文をつけたいなと思いながらも、久しぶりの慈雨に草木も潤い、初秋の涼感を得ることができ心から感謝しています。私たちはおよそ、水や空気、草花や樹木など在るのがあたりまえと思っているものには、有り難いと感謝することは難しいものです。失ったり失うことになるかも知れないと思い至って、はじめてその価値に気づくことが多いのは愚かな凡夫の性でしょうか。

首都圏の水瓶である利根川水系の貯水量が心配とマスコミから報じられて、そういえば関東のこの夏は雨が少なかったなと思い、水源の地域でも小雨のために雪解けや梅雨時の蓄えも厳しくなってきたことがわかりました。ゆたかな森林と水に恵まれてきた我が国に住んでいると、生命の源につながる水の貴重さにもついつい油断してしまいます。ちょっと周囲を見渡せば、水を得るために世界中で本当に苦労している国や地域がたくさんあります。またかつての我が国にもありましたが、大気が汚されて健全な生活が脅かされている地域や都市もたくさんあります。日常的でその存在があたりまえと思ってしまうと貴重な価値が見えなくなり、有り難いという感謝の思いも生ずることはありません。安全な水をいつでも飲むことができる、きれいな空気のもとで生活ができる、ということを「あたりまえ」と思ってしまえば、その維持に努めようという工夫も疎かになります。そしてやがてはそれらを失うことにもなりかねませんから大いに注意が必要です。これは自然ばかりでなく人間関係など人生万般にわたることでしょう。

「諸行は無常」あらゆるものは変化して止まないと説く仏教では、あたりまえのことはなに一つないと説かれています。すべては因縁の上に仮に存在しているに過ぎず、因縁が変化すればその果報も変化するのですから、好ましいことも好ましからざることも、常に定まった状態にあると観ることは誤っていると教えています。現在の情況は移りゆく瞬間に与えられているに過ぎませんから、自らをとりまくすべてのことがらによ~く目を凝らし、恵まれていることには有り難い(有ること難い)との思いを意識することは大切なことではないでしょうか。それはまた、幸せへの道でもあります。

当山の東側、隣家の栗林の栗は夏の日射しをうけながら、先月から日に日に大きくなって立派になってきました。今月末か来月はじめには収穫となることでしょう。虫の音には秋の訪れを覚えますが、夏には夏の良さ、秋には秋の良さがあります。忙しさから少し離れ、秋に己れの心をうつしてゆったりと楽しみたいものです。

相武山 山主

2012年09月07日

金環日食が観られる

5月21日(月)の朝には日本で金環日食が観られるということです。当院の在る横浜市旭区でも「今回の金環日食では、太陽がドーナツ状になる様子を観察することができる金環日食帯の中心線が旭区を通ります。 6時過ぎから部分日食が始まり、7時30分近くに月が太陽の中心に達します」
また『東の空が開けたところであれば旭区内では、どこでも金環日食が見られます。東の方向で、約35度の高さに見えます。(35度は腕をまっすぐ伸ばし、にぎりこぶし3個分の高さを目安にしてください。)「中心線」に近いところほど、金環状態が長く続き、リングも隔たりなく重なります』というお知らせがありました。

近くの動物園ズーラシアでは「5月21日に、いよいよ待ちに待った天体ショー「金環日食」当日を迎えます。もっとも金環日食のリングが美しく見えると言われている中心線、その中心線がズーラシアを通過します。そこでより多くの皆様に金環日食を楽しんでいただくため、早朝6:00から開園するとともに、ご来園のための早朝臨時便(中山駅発よこはま動物園行き)を運行します。」との案内を出しています。

金環日食について国立天文台では、『「日食」とは、月が太陽の前を横切るために、月によって太陽の一部(または全部)が隠される現象です。太陽が月によって全部隠されるときには「皆既日食(または皆既食)」と呼ばれます。また、太陽のほうが月より大きく見えるために月のまわりから太陽がはみ出して見えるときには「金環日食(または金環食)」と呼ばれます。今回は日本の一部の地域でこの「金環日食」が見られます。 - 略 - 日食は、見る場所によって、どのくらい深く欠けるかも違いますし、日食が始まる時刻や一番大きく欠ける時刻・日食が終わる時刻も違います。』と解説しています。

もちろん雨や曇り空では観ることができないのでしょうが、めったに観られない天体ショーですから話題に上っているのでしょう、私も観ることを楽しみにしている一人ですが、めったにないということは、実は今日一日の命の営みに他なりません。よく考えれば誰もが明日を保証されていないのですから、一日一日の大切さに思いをいたしたいものです。

さて明日は午前11時より当院恒例の「日曜法話会」を開きます。
テーマは「帰依のこころ」としました。仏道の基本であり、仏教信仰の証となる三宝(仏・法・僧)への帰依についてお話をさせて頂きます。
皆さまのご参加をお待ちしています。

相武山 山主

 

2012年05月19日

フキノトウも顔をみせました

例年より厳しい寒さも少しずつゆるみ、三師塔裏手の梅もようやく咲きはじめました。昨年より一月以上遅い感じです。また、東側の萩野さんの栗林にはフキノトウがいっぱい顔を出してきました。先日はお裾分けを頂戴して寺内にておいしく頂きました。春の恵みに感謝感謝です。さくらもつぼみがふくらんできましたから、お彼岸が過ぎた下旬頃には花開くことでしょう。

さてあの日から一年を迎えました。
自然の猛威の前には私たち人間の力などまったく無力であることを教えられた東日本大震災。大震災と大津波は一瞬にして多くの尊い命を奪っていきました。そして原子力発電所の深刻な事故は一年を過ぎて未だ不安を確実に広げています。

被災地の方々はもちろんのこと、私たちも今に悲しみと苦悩が晴れることはありません。被害に遭われた方々は目の前の情景が一変されたことでありましょう。自分を育みそだててくれたふるさとの海が山が激しく震えたのです。深く信頼し親しんでいたふるさとの自然が、かけがいのない家族を奪い去っていったのです。悲嘆の声を押し殺すことはできません。このような時は誰憚ることなく思いっきり慟哭して悲しみの世界に身を浸すべきです。そして時がきたと思い至ったときには、悲しみを振り払って勇気を持って立ち上がらねばならないと思います。

歴史に刻印された3月11日、我が同胞は心を込めて犠牲者への追悼の思いと、復興への祈りをささげました。世界各国からも哀悼と復興への祈りを頂戴したことはまことに有り難いことです。当妙法院でも物故者諸精霊の御塔婆を建立し、信徒有志の参詣を得て、同日午後1時より第一周忌追善法要を執り行った次第です。

人は悲しみや苦しみによって大きく強くなって行きます。犠牲となられた方々の分まで残された者はしっかりと生きなければなりません。犠牲を尊い教訓としなければいけないと思うのです。悲しみ嘆いてばかりでは、犠牲となられた方に叱られてしまいます。この大災害からの教えを心の奥に抱き、日々の平安と家族や友人のきずなに感謝のこころをもち、自らが取り組まねばならないことに向き合って、一日一日を大切にして行きたいものです。

相武山 山主

 

2012年03月15日