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相武山 妙法寺 ブログ

NHK党立花代表 逮捕

世相に学ぶの第三話は「NHK党立花代表逮捕」。
11月18日、NHK党の立花孝志代表が名誉毀損の疑いで逮捕されました。
逮捕の主な理由は名誉毀損(刑法第230条)の疑い。兵庫県知事をめぐる問題の調査特別委員会(百条委員会)の委員を務め、その後、辞職し亡くなった元兵庫県議会議員竹内英明さんの名誉を傷つけたという容疑です。

立花代表が演説やSNSなどで、亡くなった元県議に関する虚偽の情報や、元県議に犯罪の嫌疑が掛けられているといった内容を繰り返し発信したことによるもので、亡くなった元県議の妻が、内容が虚偽であるとして刑事告訴していました。
兵庫県警は立花代表が情報を虚偽だと認識していた疑いがあること、また、証拠品の隠滅や、情報提供者らとの口裏合わせをする恐れがあることなどを考慮して逮捕に踏み切ったと報じられています。最新の情報では、立花代表は容疑を一部認める方針に転じ、「真実相当性があった」との主張を取り下げたとも報じられているこを紹介。

★立花代表ヘの疑問
はじめに立花代表はなぜ兵庫県知事選でデマや中傷を繰り返して斎藤知事の味方をしたか?の説明。
①注目を集めるための戦略。
立花代表の行動の大きな動機の一つとして、注目度と話題性を最大化するという戦略。『立花代表は自身の選挙活動や所属する党の認知度向上を最優先することが多く、そのために過激な発言や炎上を厭わない手法をとることで知られている。立花代表は自身が当選を目指すのではなく、「斎藤知事を支援する」という異例の立場をとることで、選挙戦における自身の存在感を高め、メディアや有権者の関心を引きつけようとしたとみられる』
②批判者への攻撃と反撃。
逮捕のきっかけとなった亡くなった竹内元県議は、斎藤知事をめぐる問題(公文書の流出など)を追及する側の中心人物。
『立花代表が元県議を中傷するような発言繰り返したのは、結果的に斎藤知事への批判を弱め、知事の立場を擁護する形になった。これは、斎藤氏に批判的な勢力への反撃、あるいは斎藤知事側の支援として機能した。立花代表は自身が発信した情報について「真実相当性がある」などと主張し、自身の行動が正当なものであるとの認識を示していた(後に主張を一部変更)』。
③個人的な関係性の有無。
斎藤知事と立花代表との間に選挙協力以外の直接的な関係があったかについては知事本人は否定。
斎藤知事は立花代表のSNS上の発言について「行政の長として個別の投稿や発言を評価することは避けてきた」と述べ、あくまで「行政」としての距離感を強調する姿勢を崩していない。
以上のことなどから、立花代表の行動は「自身の政治的戦略」と「斎藤知事への批判勢力に対する対立構造」という二つの側面から捉えることができることを解説。

★ユーチューブ発信の利益と目的。
『立花代表はYouTubeからの発信を通じて利益を得ているとされている。立花代表は自身のブログなどで、過去にYouTubeによる収入の詳細を公開したことがあり、動画の再生回数に応じて数千万円単位の収入を得ていたことを公表している。YouTubeチャンネルは、立花代表自身の知名度向上だけでなく、NHK党の活動や政治資金を集める上でも重要な役割を果たしている。彼の発信力は寄付や党員獲得の促進にも繋がっている』ことを紹介。

また、立花代表がYouTubeを積極的に利用する目的は、単なる収益だけでなく、テレビや新聞などの既存メディアを介さず、自身の主張や党の政策を支持者や有権者に直接伝えるための主要なツールとして活用。過激な言動や他者への追及を動画にすることで、社会的な注目(炎上も含む)を集め、党名と自身の認知度を向上させる戦略があると指摘する意見を紹介。立花代表にとってYouTubeは、政治活動のプラットフォームであると同 時に収益源の一つでもあるらしい。

★近年、SNSなどを利用してのデマや中傷がなぜ横行するのか?
今月の世相第三話の学びは、『今回の立花代表の問題ばかりでなく、SNSの普及以降、他者をおとしめるようなデマや中傷が、以前よりもはるかに平然と、そして大規模に行われる世相になったことをどのように考えるかということ』。
このような背景には、「インターネットとSNSの技術的な特性」と「現代社会の心理的な変化」という主に二つの要因があると想定されることを説明。

・インターネットとSNSの技術的な特性
デマや中傷が平然と行われ、拡散される最大の土壌は、SNSというプラットフォームの構造自体にあります。
① 匿名性と責任感の欠如(心理的ハードルの低下と非対面性)。
多くのSNSでは本名を明かさずに投稿できるため、「バレない」「何を言っても大丈夫」という認識が生まれ、現実世界であれば控えるような過激な発言や中傷を容易にしてしまいます。画面越しのコミュニケーションでは、相手の表情や反応が見えないため、相手が深く傷ついているという想像力が働きにくくなります。
②拡散力と即時性の高さ(連鎖的な攻撃とアルゴリズムの作用)。
投稿が「いいね」や「リツイート」で瞬時に拡散されるため、誰かが批判的な投稿をすると、それに便乗するユーザーが集まり、集団的・連鎖的な攻撃(炎上)へと発展しやすくなります。SNSのアルゴリズムは、ユーザーの怒りや恐怖を煽るような感情的な投稿や極端な意見の方が「エンゲージメント(注目)」を集めやすいと判断し、優先的に表示・拡散させることがある。これにより、過激な言動が「稼げる」または「目立てる」手段となってしまいます。

・現代社会の心理的な変化
SNSの特性に加え、現代社会のストレスや人々の心理状態が、中傷行為の増加に拍車をかけています。
①社会的ストレスと「悪者探し」(不安の発散と叩くことの快感)。
コロナ禍や経済的な不安、社会の不確実性が高まる中で、多くの人々がストレスや不満を抱えており、その不満や鬱憤をSNSで発散しようとする傾向が見られます。不安や不満を解消するために、誰か「悪者」を見つけて批判することで、一時的な安心感や快楽物質(ドーパミン)が得られるようです。
②「自分が正義だ」という思い込み(エコーチェンバー現象)。
SNSでは、自分と似た意見を持つ人が集まりやすく、また、自分が見たい情報ばかりが表示される「エコーチェンバー現象(反響室)」や「フィルターバブル」が起こる。これらにより自分の意見が世の中の「絶対的な正義」であると錯覚し、異なる意見や反対者を徹底的に排除し、おとしめることが正当な行為であると思い込んでしまうケースが増加しています。

★小結
他者をおとしめる言動が平気で行われるようになった背景には、「匿名で簡単に」「瞬時に拡散されやすい」というSNSの特性と、「不満を抱え」「自分の正しさを疑わなくなった」現代人の心理状態が複合的に影響していると考えられます。
・人間としての知性・理性が劣化してきたのか?
(現代社会における非常に重要な問いかけ)。
人間の知性や理性が「劣化している」と断言できる明確な科学的証拠はないが、「使い方」や「機能のさせ方」が変化している、あるいは特定の思考能力が低下しているという指摘は多く存在。特にデマや中傷が平然と行われる世相は、「理性」よりも「感情」が優位になる環境によって生み出されていると考えられます。

・知性・理性の「機能不全」を招く要因
知性や理性の能力そのものが生物学的に低下しているというよりも、現代の環境、特にSNSやデジタル技術が、理性的な思考を妨げているという見方が有力。
①思考の表層化と短期化
スマートフォンが提供するコンテンツやサービスは、ユーザーに「思考させない」ように設計されていることが多く、瞬間的な動画や広告に没頭することで、深く考える機会が減少しています。
SNSでは、深い考察よりも瞬間的な注目(バズ)を浴びる快感(デジタル・ドーパミン)が短期的な報酬として脳に作用します。これにより、脳が「次はもっと目立つ投稿を」と求め、思考が表層的になる悪循環が生じます。

② 感情の優位と理性の後退
SNSでの対立や口論に慣れると、感情を司る扁桃体が過剰に活性化し、理性や自制を担う前頭前皮質の機能が低下するという指摘があります。そのため衝動的な反応に脳が最適化され、共感や思慮深さが後退しやすくなります。
SNSは自分と同じ意見を持つ人や情報ばかりが表示されるエコーチェンバー現象を引き起こし、自分の考えが「絶対的な正義」だと錯覚し、異なる意見を冷静に分析する論理的な思考力や読解力が育ちにくくなります。

③「便利さ」による思考の停止
現代社会の技術的な進歩は生活を非常に便利にしたが、同時に「自分で考える」機会を奪っています。例えば移動の最短ルートや必要な情報がAIやアプリによって瞬時に提供されるため、課題解決のために複数の情報を組み合わせて論理的に考える機会が減少しています。SNSやチャットでは雰囲気頼りの絵文字やスタンプ、略語が多用され、複雑な思考や背景、前提が抜け落ちた「まとまりのない言葉」に触れる機会が増え、言語を通じた精密な思考能力の発達を阻害する可能性があるとの指摘を解説。
世相第三話の学びとして『人間の知性(知識を処理する力)や理性(論理や道徳に従う力)は、訓練をしなければ衰える筋肉のようなもの。現代社会の環境は、その訓練の機会を奪い、感情的な反応を促す方向に働いているかもしれません』とお伝えしました。

世の中の事物事象という世相はすべてが学びの対象です。11月の法話会では最近の出来事から三つの話題をピックアップしました。
連日、さまざまな世相が報じられますが、大切なことはそれらの出来事に対して、報道や評論家の意見ではなく、「自分はいかなる意見を持っているか」ということだと思います。報道や評論家と同調できるときもあれば、できないときもあります。時には即断できないこともあると思いますが、一人ひとりが「自分はこう思う、こう考える」と考えることが大切だと思います。というのも自分の意見は、人生で積み重ねてきた見識や自らの価値観に基づいて思考され、その反映とみることができるからです。

仏教では人生を歩むということは、自分の価値観を磨き、人格の向上をはかることと考えます。今の自分が如何なる価値観に立っているかを自覚することは大切なことと申し上げて今年最後の法話会を終了。

※詳細は相武山だよりのウエブ動画をご参照ください。
相武山 山主

2025年11月27日