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相武山 妙法寺 ブログ

蝉の初鳴き

6月11日に梅雨入りした横浜では40日以上も長雨が続いています。九州地方ほどのひどい豪雨災害となっていないのは幸いですが、梅雨入り以来ほとんどお日さまを見ないこともあり、梅雨空を見上げてついつい「早く梅雨が明けないかな~」と愚痴も出てきます。

そんな22日、夏の風物詩である蝉の初鳴きを聞きました。「まだ梅雨も明けていないのに・・・」と思いながら、「蝉には蝉の都合があるんだろうな・・・」などと勝手にうなずいていました。もちろんあの猛暑をあおるような喧しい鳴き声ではなく、数も少ないのかか細い鳴き声です。

自然界の営みは元来人智を越えているものですが、それでも人類の叡智の積み重ねによって知り得た理(ことわり)もたくさんあります。したがって、想像とはちがう営みにふれると「なぜ・・・」と思うことが少なくありません。それは四季折々の草花や木花の開花、虫や鳥などの動きについて、「例年ならこうだよな~」という勝手な先入観があるからでしょう。よく考えてみれば自然の営みは毎年まったく同じということは無く、その年その年で微妙に異なりがあるものです。

梅雨の長雨のなかで蝉の初鳴きを耳にして、ふと「なぜ今・・・」と思ったのも、梅雨が明けた夏らしい暑さのなかで蝉は鳴いているというイメージが先行していたためかもしれません。何ごとも思い込みと一方的な断定には注意が必要のようです。

蝉の初鳴きに少し遅れて24日の夜にはささやかに虫が鳴き始めました。これまた「もう虫の音が・・・」という感じですが、私たちのコロナ禍の不安と混乱の世相にはお構いなく、虫たちには虫たちの理(ことわり)にしたがった自然の営みがあるようです。大乗仏教では森羅三千のすべての営みを妙法の理(ことわり)として尊重し、自らの人生に活かすことを教えています。

相武山 山主

2020年07月26日