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相武山 妙法寺 ブログ

日曜法話会を再開

当山では檀信徒の皆さまに3月下旬から参詣の自粛をお願いしてきましたが、7月からは三密の対策を講じながら法要・行事への参詣を再開。12日の日曜日には4月から中止していた日曜法話会を開催しました。法話会は「仏教に親しみ、その教えと信仰について正しく理解願いたい。法華経と日蓮大聖人の教えにふれる」を趣旨に平成23年3月から開始し今年で10年目を迎えました。

毎年1月から11月まで11回にわたって開く法話会には檀信徒の皆さまばかりでなく、地域タウン紙の広報により一般の方々も参加聴聞されています。今年の梅雨は雨の降らない日はないという横浜ですが12日は幸いにも曇り空。久々の法話会にも15名の方お出でになりました。

いつものようにレジュメに沿っての法話。はじめに法話会では世相をテーマとする理由を「仏教は現実直視」「あらゆる事物事象は私たちと無縁ではない」「自分が現象をどのように観ているかが大切」「起こる現象はすべて学びの対象」と解説。

次に今月のテーマである「今を生きる」について。コロナ禍によって我が国ばかりでなく世界中が不安と混乱のなかにありますが、多くの人が静かな自省の時間が得られたことも事実。このような時にこそ自らの存在の有様をみつめ、与えられた今をどのように認識すべきかを考える事が必要。「今を生きるとは自らに与えられた環境を受容し、そこを基盤に自分らしい人生を歩むことである」と説明。

『人は皆、過去からやって来て、今を生き、未来へと歩みを進める存在。今の自分の在りようが過去をおさめ、未来の果報を定める』『過去ばかりにこだわる人、未来ばかりを夢見る人がいる。それぞれ自由だが「今を直視する」ことなくして真の安らぎはない。』ことをお伝えしました。

世の中には啓発本があふれていますが、より佳い今を歩むためには仏教の叡智を学ぶことも有益。素朴な原始仏典から以下ダンマパダの数節を紹介しました。
☆「まことであるものを、まことであると知り、まことではないものを、まことではないと見なす人は、正しき思いにしたがって、ついに真実に達する」
☆「一つの岩の塊りが風に揺がないように、賢者は非難と称讃とに動じない」
☆「たとえためになることを数多く語るにしても、それを実行しないならば、その人は怠っているのである」
☆「善をなすのを急げ。悪を心から退けよ。善をなすのにのろのろしたら、心は悪事をたのしむ」
☆「沈黙している者も非難され、多く語る者も非難され、すこしく語る者も非難される。世に非難されない者はいない」
☆「学ぶことの少ない人は、牛のように老いる。かれの肉は増えるが、かれの知慧は増えない」
☆「他人の過失を見るなかれ。他人のしたこととしなかったことを見るな。ただ自分のしたこととしなかったことだけを見よ」
☆「みずから自分を励ませ」
☆「先ず自分を正しくととのえ、次いで他人を教えよ」
等々。

また、末法の法華経の行者である日蓮大聖人の教えを以下の御書から紹介。
☆『一切の事は時による事に候か。春は花、秋は月と申す事も時なり』(上野殿御返事)
☆『夫れ仏法を学せん法は必ず先づ時をならうべし。ー 略 ー 彼の 時鳥は春ををくり、鶏鳥は暁をまつ。畜生すらなをもかくのごとし。何に況や、仏法を修行せんに時を糾さざるべしや』(撰時抄)
☆『仏法には賢げなる様なる人なれども、時に依り機に依り国に依り先 後の弘通に依る事を弁へざれば、身心を苦しめて修行すれども験なき事なり』(下山御消息)
等々

最後に「あらゆる現象は縁起によって生起し変化してやむことはない。変化をおそれることなく可能性を信じて前向きに生きる。コロナ禍からも多くの学びを得よう」とお伝えして法話を結びました。
来月の法話会は16日(日)午前11時からの開催を予定しています。

相武山 山主

2020年07月25日