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相武山 妙法寺 ブログ

クラスター三条件に配慮

新型コロナウイルス感染防止のために三つの注意事項が出されています。クラスター(感染集団)への防止対策ですが、「換気の悪い密閉した空間、多人数の密集した集会、密接な距離での会話や発声」です。
寺院で執り行われる法要はこの三つの条件をすべて揃えているといえるでしょう。したがって厳密に対応しようと考えれば、寺院での法要や行事はすべて中止しなければならないと思います。そこで当山では3月の行事案内にて『法要は寺院で粛々と執り行いますが、参詣は無理をされないように』とのご案内をしました。

従前から高齢や体調不良で参詣できない方からは追善供養の希望が郵便で寄せられていましたが、今年は新型コロナウイルス感染防止のため、参詣を迷われていた方々からも郵便に切り替えての供養がなされました。どのようなかたちであれ、ご先祖有縁精霊への追善の想いは尊いものであり、霊山にやすまれている諸精霊もきっと喜ばれていることでしょう。

例年ですと春のお彼岸は花樹や野花の開花に誘われてにぎやかになるのですが、今年はとても静かな風情でした。当山墓苑への参詣は朝から夕方まで常に自由ですので、17日の入りから23日の明けまで三々五々ご家族や有縁の方々がお参りされました。それぞれ自由な時間に本堂の御本尊様に参詣。事前に申し込まれていた御塔婆が建立されている精霊壇にてお焼香。その後、御塔婆を墓所に持参されてのお参りです。また、一般の方々も各自墓所を浄めてから香華を手向けられて合掌。永代供養墓久遠廟にも有縁の方々が次々に真心こめてお彼岸の供養をささげておられました。

20日と22日の両日に執り行った春季彼岸法要では、参詣の檀信徒の皆さまとともに、献膳、読経、焼香、唱題と如法に奉修申し上げました。もちろん、換気に配慮し、参詣者の方は距離を開けて着席、読経・唱題の声も抑え気味の法要です。
法要後には妙心尼御前御返事を拝読。
この御書は身延の日蓮大聖人に御供養をお届けになった妙心尼に対し、夫高橋六郎入道の病気について激励された御返事。
宗祖が高橋六郎入道の病について、『御仏は並ぶ者なき名医で有り、また、妙法蓮華経は不死の良薬である旨を述べ、「人の死ぬることは病によらず」「病あれば死ぬべしという事不定なり」と励まされていること。さらに諸行無常を身近に覚える鎌倉の時代、病と死について率直に述べられると共に、仏法という永遠の救済を深く信じて病と向き合うことの大切さを教えている』ことをお伝えしました。

次下の「病は仏の御はからいか」「病ある人 仏になるべきよし説かれて候」「病によりて道心はをこり候か」との御文はとても重要なご教示です。
『病を御仏のはからいと思えるのは、人間の能力や人生への限界を知ることによって、まことの人生の有り様を考える機縁となること。病や悩みや苦しみを覚える人こそ、自身におごることなく仏への道を歩むことができること。病など諸行が無常であることを自覚して、仏道に対して謙虚な心を持つことができるようになり、やがては永遠なる幸いの道(仏道)を求めることができる』ことをお伝えして彼岸会の法話としました。

相武山 山主

2020年03月27日