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相武山 妙法寺 ブログ

おさめ御講を奉修

12月13日と15日(日)の両日、「おさめ御講」を奉修。令和元年最後の宗祖報恩講を執り行いました。毎月13日、宗祖のご命日忌に執り行う御講は、当山にとって毎月の行事の中心となるもので開創以来大切にしてまいりました。時には参詣者の便宜の上から日曜日に執り行うこともありますが、いずれも宗祖への報恩感謝が基本となっています。

仏祖三宝尊への献膳から法華経要品の読誦、南無妙法蓮華経の唱題をもって仏恩報謝申し上げ、その後、宗祖の御書(御遺文)を拝読しての法話。参詣者一同、末法の法華経の行者である日蓮大聖人へ感謝の誠をささげ、その教えを学び信仰を深める法会です。

12月はその年の最後の月ですから、古来、12月の御講をおさめ御講と称してきました。現在、毎月の御講には15名~40名くらいの方々が参詣されていますが、法華経と日蓮大聖人の教えを信仰する門弟としては、これからも御講を大切に執り行い、より多くの檀信徒の方々にご参詣頂きたいと願っています。

おさめの御講では懇ろに御報恩謝徳申し上げた後、持妙尼御前御返事を拝読しての法話。この御書は建治二年五月、持妙尼から身延の大聖人に届けられた御供養に対しての返書です。その概要は『御供養の志は亡き夫への追善の思いからであろうから、亡夫もさぞ喜ばれているであろう。故入道は娑婆世界に残してきた幼子を気にかけているだろうから、墓前にてお題目を唱えたならば、妙の一字が上行菩薩・不軽菩薩となって娑婆のすがたを伝えてくれるであろうと述べられ、妙の一字は一切の功徳を文字とした如意宝珠である』となります。

持妙尼とは駿河国富士郡賀島荘(静岡県富士市加島町)に住した高橋六郎兵衛入道の後家。河合入道(西山入道)の娘。日興上人の叔母にあたる方です。高橋六郎兵衛入道は建治元年七月頃重病にかかり、同年末に逝去。日興上人筆写の「御筆集」から、妙心尼、持妙尼、窪尼は同人の別称であることがわかっています。持妙尼は身延山の宗祖に間断なく食物を中心とした御供養をお届けになり、数多くの礼状を頂戴していることもお伝えしました。

御書では持妙尼が亡夫高橋入道を想うこころに寄り添われ、また、娑婆に残してきた妻と幼子を恋しく想われているであろう高橋入道の心に分け入って、慈愛あふれる言葉がつづられています。その上で、持妙尼が唱えられる南無妙法蓮華経のお題目の功徳を説かれ、さらに、天台大師の言葉を引かれて、「この経を受持すれば仏身を持つ者」「法華経の一々の文々は皆正身の仏であるから、この説法にあずかる者は皆成仏する」と示されています。

結びには「妙の字は仏さまであり、天地すべての功徳を集め合わせたもの」「如意宝珠のように一切の功徳をふくむもの」と述べ、南無妙法蓮華経の甚大な功徳を明かされています。

以上の内容を申し上げておさめ御講の法話といたしました。明年も檀信徒の皆さまと倶に充実した御講を執り行いたいと願っています。

相武山 山主

2019年12月23日