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相武山 妙法寺 ブログ

訃報 阿部日顕師逝去

秋の彼岸の入りとなる9月20日午前、「大石寺67世阿部日顕師が東京都世田谷区の大石寺出張所で午前7時半頃に逝去した」との報せを受けました。96年の生涯でした。阿部師は昭和54年7月22日、日蓮正宗第66世法主日達上人急逝の間隙を縫い血脈相承を偽証してその跡を襲いました。緊急重役会議において『昨年4月15日、日達上人より血脈相承について甚深の御指南を受けていた』と発表。「日顕」と名乗って大石寺67世に就いたのです。

その後、平成17年12月、早瀬日如師に譲座するまで大石寺貫主、日蓮正宗法主、日蓮正宗管長の座にありました。阿部師は当座直後から血脈相承の偽証が疑われ、宗内僧俗から詐称して法主に就任したという厳しい指摘にさらされました。それは阿部師は総監の職にありましたが、日号を名乗れる能化でもなければ、次の法主となる学頭でもなく、当時の宗制宗規にまったく則っていなかったためです。実に強引な法主詐称でした。

私たち正信会は阿部師に相承に関して質しましたが、阿部師は血脈相承を否定する輩として、一方的に正信会僧侶を擯斥し信徒を破門にするという対処で応えてきました。やむを得ず、正信会寺院住職は自らの地位保全と阿部師の地位不存在の訴訟を起こすことになったのです。約8年の歳月を経て平成5年には最高裁によって双方却下という判決が確定。この訴訟で阿部師は自らの相承の事実を証明することができませんでした。また、彼はその渦中で池田創価学会と感情的不和を起こし、ついに平成3年11月には創価学会を破門としました。

彼は約28年間、法主の座にありましたが相承の偽証と法主の詐称を糊塗するために、ことさらに法主の血脈を絶対化し、大石寺と戒壇本尊の管領を己の権力と権威の拠り所としました。そのため、大石寺門流における宗開両祖の教えと信仰は危殆に瀕することになりました。ここに創価学会の謗法問題を機縁として興起した正信覚醒運動が現在も継続されているゆえんがあります。

法華経の結経、観普賢菩薩行法経には「一切の業障の海は、皆妄想より生ず。もし懺悔せんと欲せば、端坐して実相を思え。衆罪は霜露のごとし。恵日がよく消除す。この故にまさに至心に六情根を懺悔すべし」と説かれています。
すでに御仏大聖人の御前に身を置くことになった阿部師には、世俗の名聞名利という飾はすっかり取り払われ、如何なる人生であったかを省みることになります。第一に問われるのは仏道に対する彼自身の信仰であり、次に問われるのは宗開両祖の末弟としての彼の行学です。俗的権威も権力も及ばぬ法界でまじめに反省懺悔されることを望んでやみません。

正信覚醒運動こそ富士日興門流の教えと信仰を護持するものと確信する私たちは、これからも阿部師の私見を根幹とする現代日蓮正宗の教学と信仰を正して行きますが、阿部師やその与党を憎悪することはまったくありません。不軽菩薩が正法に迷う謗法の僧俗の邪義を正しながら、その仏性が開かれることを願った振る舞いを日蓮大聖人は踏襲すると仰せです。私たちはその志こそ法華経の精神と信受し、これからも阿部師を反面教師として丁寧な法義の研鑽と信行増進に努めたてゆきたいと願っています。阿部師が御仏大聖人の慈悲につつまれ、真摯に懺悔滅罪し、仏法を深く信受して仏性が開かれることを心から祈ります。
合掌

相武山 山主

2019年09月26日