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相武山 妙法寺 ブログ

重須殿女房御返事の拝読

例年当山では正月の元朝会と初勤行会には重須殿女房御返事を拝読しています。参詣者の中には『どうして毎年同じ御書を拝読されるのですか?』とお尋ねになる方も居り、『毎年ご住職のこの御書拝読から私の一年が始まるんです』と仰って頂く方もいらっしゃいます。あまたの御書を遺された宗祖ですから、年の初めにどの御書を拝読しても良いのですが、私は『法華経の信仰者にとって正月にふさわしい日蓮大聖人のご教示であること、大乗仏教の精華である法華経の教えのエッセンスが説かれていること』により、また、年の初めに檀信徒の方々と仏縁と法華信仰を確認するために最もふさわしいと考えて拝読しています。

さらにつけ加えるならば、宗祖の説かれた南無妙法蓮華経の教えによれば、我々末法の衆生は機根が優れていない荒凡夫なので、正法・像法時代の上根上機の高僧や貴族のように、恵まれた環境の下で、器用にあれこれと何でも修学・修行できる存在ではありません。自らの置かれた環境と下根下機を認めて、もっぱら愚直に法華信仰を深めて行くところに末法の成仏道が開かれているのです。知恵と修行を完成させて煩悩を断尽し成仏を求める釈尊の仏教ではなく、煩悩を断尽することができなくても、専ら信仰を純粋に深めることによって成仏する道を明らかにされたのが日蓮大聖人の仏法です。その仏法と信仰について端的にわかりやすく述べられたのが重須殿女房御返事なのです。

この御書は日蓮大聖人の晩年、弘安四年正月五日に重須殿の女房に宛てられたお手紙で、短い文章ですが法華経の基本的な教えが説かれています。信仰の手引きとなり人生の指針となるものですので、年始参詣の皆さまにはプリントをお渡しし、常に身近に置かれて折々に拝読することをお勧めいたしました。

相武山 山主

2019年01月30日