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相武山 妙法寺 ブログ

聞法院御会式に参詣

11月25日の日曜日、沖縄県南城市の聞法院様の御会式に参詣しました。聞法院は覚醒運動の初期、福岡県無辺寺の児玉師などの尽力によって、昭和56年、沖縄県に開所された正信会の布教所です。初代の住職は当時葛飾区の常光寺に在勤していた永山有道師(現在、北海道旭川市妙道院)。私は師の赴任に多少の関わりもあったので、いつかはお参りさせて頂きたいと願っていましたが、永山師の在任はあまり長くはなく、その後、岡本威道師が後任住職として赴任され、平成26年に逝去されるまで30数年間護法の活躍をされました。
当初、那覇近郊に開所された聞法院は間もなく南城市に移転し今日に至っていますが、沖縄にあって38年に及ぶ護法の歩みは実に尊いものと敬意を表しています。岡本師の逝去によって聞法院存立の危機を迎えましたが、聞法院を貴重な布教所であると認識している宗教法人正信会は、大阪府門真布教所の岡本昌道師を後任兼務住職として派遣。
今日まで岡本師の努力によって前住職の奥様を留守居に依頼し、信仰の篤い信徒が団結して聞法院を護持してきました。岡本師は私の得度の同期でもあり、御会式に第5教区の榎本師とご一緒にお参りさせて頂いた次第です。

11月の沖縄の気候と服装には見当がつきませんでしたので岡本師の意見にしたがって初秋の対応で向かいましたが、朝夕は秋の装いが必要ですが昼間は夏のもので十分でした。沖縄便が朝から満席なのに驚き、那覇では空港や市街が本当に賑やかで想像以上でした。御会式前日の昼過ぎに那覇に着いたのでモノレールで首里城公園を見学。わずかですが沖縄の歴史や文化にふれることができ有意義でした。

25日の朝、岡本師の迎えを頂き榎本師と南城市の聞法院に向かいました。那覇からは40分ほどでしょうか。閑静な住宅街にたたずむ聞法院の門をくぐると、御会式の準備のために数人の法華講の方々がいらっしゃいました。私たち富士日興門流の僧俗は日本の仏教教団でも少数派ですから、同志の方々が南国沖縄にもいらっしゃるというだけで、私は常々思いを熱くしていましたので素直に喜びの感情が湧いてきました。

少々緊張しながら御会式の荘厳がなされた御宝前に進み、御本尊様に参詣のご挨拶を静かに申し上げました。三々五々講中の方々が集まられ、定刻になると太鼓に合わせて参詣者による唱題が始まりました。太鼓をたたく男性は30代でしょうか、リズムよく慣れた感じで太鼓の妙音を御本尊にお供えしていました。岡本師の導師による御会式は仏祖三宝尊への献膳から。お給仕を務めるのはご婦人ですが、こちらも丁寧かつスムースにお給仕をされていました。お膳をお下げしたり、お焼香の給仕など、その他法要のそこかしこにご信徒が積極的に動いているのがわかります。

聞法院では以前からみんなで法要にかかわっていたのか、もしくは僧侶が常駐していない現状に即しての対応なのかはうかがいませんでしたが、ご信徒が僧侶と合力して法要を営むことはすばらしいことだと思いました。僧侶の得度や育成が難しいと思われる現代、ご信徒が積極的に法要などに参画することは大事なことだと実感した次第で、当山でも大いに見習いたいと思いました。

法要は如法に読経・焼香と進み、榎本師が日有上人の申状を奉読、住職が立正安国論を奉読し、私も日蓮大聖人の申状を奉読させて頂き、御報恩の唱題を申し上げて法要は終了。続いて、榎本師と私から参詣の挨拶を申し上げ、岡本住職による法話をもって御会式は閉式。その後、参詣者と持ち寄りによる饗応のひとときがもたれ、短い時間でしたがご信徒の皆さんと懇談することができたことも愉しい思い出となりました。

聞法院への参詣は長い間の私の一つの希望でした。その思いが叶ったことはとてもうれしく、また、南国沖縄で仏道精進する同志の真摯な信心にふれた感激は、これからの私の精進の力になるものと信じています。学ぶことも多く、実り豊かな聞法院参詣でした。聞法院講中の皆さまに心より感謝申し上げます。

相武山 山主

2018年12月28日