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相武山 妙法寺 ブログ

末法思想について

当山の日曜法話会は11月18日が今年最後の開催。1月から11月まで毎月一回「仏教に親しみ、より正しく理解願いたい」を主旨として開催してきました。浅学非才の私には結構荷が重い法話会でしたが、少しでも仏教に親しんで頂きたいと願って務めてきた次第です。
法話会は「世相」と「主テーマ」の2本立てとなっています。今年最後の法話会の世相は「いわれを知り雑学を楽しむ」でした。NHKの人気番組「チコちゃんに叱られる」を取り上げ、『常日頃、当たり前として行っている言動の意味を探ることは知的好奇心を呼び起こし、そのいわれを知ることによって、言動を意識して用いることができ、日頃の生活や文化・習俗を雑学として楽しむことができる』ことをお伝えしました。

続いて法話会の主テーマ「続・日本の仏教 ー末法思想についてー」。
日本仏教に大きな影響を与えた末法思想についてインド、中国、日本の諸相を学び、平安時代から鎌倉時代までの仏教諸宗が末法をいかに克服しようとしたかを学びました。日本仏教史に大きな足跡を残している末法思想は、これからもその内容がさらに深められて行くことになりそうですが、末法思想を仏教の時代相として限定的に捉えるのではなく、末法思想に内包される仏教の教えをくみ取り現代に活かすことが大切であることを述べました。例えば「釈尊の存在しない無仏の世(末法)には如何なる導師を立てるべきなのか」。「末法の修行は如何にあるべきなのか」。「煩悩を捨て去ることのできない愚人は如何にして救われるのか」。「末法は愚人という認識は人生と社会をどのように導くのか」等々です。

仏教はその寛容性と多様性によってアジア全域に流布しましたが、各時代や各地域によって受容と展開が異なりますから、基本思想は共有していても日本仏教は日本の仏教として考察しなければよく理解ができません。少し時間はかかりますが、これからも有志の方々と倶に日本仏教の歴史を丁寧に学んで行きたいと考えています。明年も仏教に親しみより良く仏教を理解頂くことを願い、1月から11月まで日曜法話会を開催いたします。
有縁の皆さまの参加聴聞をお待ちしています。

相武山 山主

2018年11月29日