相武山 妙法院のブログ

相武山 妙法院のブログです。

相武山 妙法院

  • HOME
  • 相武山 妙法院
  • お知らせ&行事案内
  • 道の心得
  • 法話会
  • 墓苑・永代供養墓
  • 自然に親しむ
  • 交通のご案内
  • ブログ
  • サイトマップ

045-442-7688

  • ご相談について

〒241-0806 横浜市旭区下川井町1590-1

相武山 妙法寺 ブログ

面影を偲んで

記録的猛暑が続く今月の4日(土)、今井家の法事が当山で営まれました。お父様宏さんの17回忌とお母様の静子さんの23回忌を併せて執り行った法要で、ご夫妻と二人の娘さんのご家族が参詣されました。
今井さんのご両親、ことにお母様は当山にとってとてもご恩のある方です。開創当時、保土ケ谷の道場にお訪ね頂いてからのご縁で、霊山に旅立たれた平成8年まで約15年間にわたりご交誼頂きました。
静子さんは幼い頃から人生のさまざまな苦労と向き合い、それらを乗り越えてこられた方でしたから、何ごとにも冷静で落ち着きのある方でした。また、幼い頃から仏縁を大切にして来られたようですが、日蓮大聖人の教えに巡り会ってからさらに信心を深めたいと思うようになったと仰っていました。法華経と日蓮大聖人の教えに誠実で信心深い方でした。

今井さんには当山にご縁を頂いてから3年後の頃より、坂上シゲ子さんと一緒に法華講会計係を長くお務め頂きました。保土ケ谷の正信寮から新横浜岸根の道場では多くの方々が講費の件で静子さんにお世話になられたことと思います。講員の方々とのふれあいの折りには、常に菩提寺を護ることの大切さや信仰を人生の柱とされるよう皆さんに伝えていました。ほんとうに当山の縁の下の力持ちさんでした。

ちなみに現在の妙法院に至るきっかけの一つが今井さんの『小さくても良いから自分たちのお寺を建てたいね』という言葉でした。日蓮正宗という教団を離れて日蓮大聖人の真の教えを求めるためには環境は二の次と考えていた私に、『信徒にとって安心してお参りできるお寺、子どもや孫たちが笑顔で集えるお寺はやがて必要でしょう』と仰っていました。そのような声があちらこちらから寄せられて現在の相武山妙法院が存在しているのです。

平成6年、新横浜にほど近い神奈川区の羽沢町に自前の道場が落成した翌年、今井さんは病にたおれました。ぜんそくや肺の病で病院にかかることも多かった今井さんでしたから、病いの発見が遅れたことはとても残念でなりませんでした。しかし、芯の強い今井さんは深刻な病状を告げられてもジタバタされる風情は微塵もみせず、特別な治療を求めることもありませんでした。すべては御本尊様におまかせし、最後の数カ月は息子の均さんのお宅で過ごされ、諸事万端手配を怠らず、平成8年1月3日、65歳を一期に静かに霊山に旅立たれました。

仲の良いご夫婦でしたから静子さんはご主人のことをとても気にかけて居られましたが、愕然とされたご主人も均さん夫妻やお孫さんの情愛に恵まれて穏やかな生活を送ることができ、7年後の平成15年に逝去されました。

日頃からお盆や春秋のお彼岸にはご両親や有縁精霊への供養を心がけておられる均さんご夫妻ですが、子どもや孫たちにも仏教の追善供養や法事の在り方を見せておきたいとお考えになり、猛暑の中、ご両親の23回忌と17回忌を営なまれた次第です。ご両親も御仏大聖人様のお側できっと今井家の皆さまの思いをよろこんで居られることと存じます。私も読経・唱題をつとめながら在りし日の静子さんとご主人の面影を偲ばせて頂きました。

相武山 山主

2018年08月28日