相武山 妙法院のブログ

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相武山 妙法寺 ブログ

今年最後の日曜法話会

去る15日(日)午前11時から今年最後の日曜法話会を開催しました。平成23年春から始めた法話会も今年で5年目です。法話会の趣旨である「仏教に親しむ」「より正しい仏教への理解」を願い、1回1回テーマを設けて仏教本来の在り方を求めての法話会を心がけてきました。また、必ずレジュメを作ってから臨んでいますので、自分なりにはかなりプレッシャーを感じて務めています。

今月のテーマは「法華経のこころ(4)」でした。先月述べられなかった法華経の内容についてのお話です。その前の『世相』では「MRJの初飛行」と前日に勃発した「フランス・パリのテロ事件」を取り上げてお話をいたしました。予定では「MRJの初飛行」について所感をのべようと考えていたのですが、前日のフランス・パリのテロ事件があまりにショッキングでしたから二つの話題となりました。

「MRJの初飛行」は私も関心を持っていた話題です。太平洋戦争の敗戦まで日本は世界有数の航空機産業を擁していたことは周知の事実です。幼い頃にそのような話を聞き、青年期には戦後初の国産機であるYS11によく乗った記憶がありますから、国産ジェット機の生産には少し思いが入っていました。さらに幾度となく初飛行の延期がありましたから、「今度は大丈夫か?」と心配の思いもつのっていたのです。 直接の関係者でもないのに困ったものですが、とても気になっていてスマホで状況を確認してはほっとし、テレビの放映を観ては一人でささやかに拍手を送りました。

私は頑張る姿やチャレンジする姿に素直に感動する気性ですから、この初飛行に至るまで、関係者の人々が説明できないほどの苦難を乗り越えてきたんだろうと思って感動したことをお伝えしました。

次の世相は「フランス・パリ、同時多発テロ」でした。フランス・パリ北の郊外、サンドニ市のサッカー競技場をはじめ、パリ中心部の劇場やレストランなど6カ所で13日夜(日本時間14日早朝)、同時多発テロ事件が発生しました。爆弾や銃撃による死者は計130人。オランド仏大統領は「前例のない規模のテロ、フランスは戦争状態に入った」と声明を出し、フランス全土に非常事態を宣言しました。IS(イスラミック・ステーツ)は犯行声明を出し、中東の戦火が欧州に飛び火したものです。 フランスでは今年1月、パリの諷刺週刊紙シャルリー・エブド本社やユダヤ系食品店が相次ぎ襲撃され、17人が死亡するテロ事件が発生しています。今回の劇場に侵入した犯人の1人は「アッラー・アクバル(神は偉大なり)」「シリアへの介入は許さない」と叫んでいたといわれます。神の名のもとに戦いと殺戮が展開され、憎悪の連鎖が続けられるのです。世界中では宗教や民族の対立が絶え間なく続いています。争乱の根源が人間の煩悩にあることを知り、憎悪と対立を超えて平和を希求しなければならないこと。人間性が最大限尊重されるところに真の宗教性があることをお伝えしました。

法話会のテーマ「法華経のこころ」については、法華経は一切衆生の成仏(二乗作仏)を認め、誰もが差別なく成仏できることを説いていること。釈尊の願いは一切衆生の成仏にあり、すべての衆生を仏道に入らしめるために出現されたこと。諸法は実相(あらゆる存在はそのままで真実を示していること)であり、その真理は仏のみが知るところであることについて述べました。仏さまの常住と菩薩道の実践という法華経のテーマについては次回に述べさせて頂きます。 今年1年、多くの方に日曜法話会にご参加頂きました。仏道の護持伝承のため、仏縁を結ばれた方の行学増進のため有り難いことと存じます。明年も1月から日曜法話会を開催いたしますので、皆様のご参加をお待ちしています。

相武山 山主

2015年11月30日

かぶ御講と七五三祝詣り

11月15日(日)は第三祖日目上人の祥月のご命日忌。午前中はあいにくの雨模様ながら今年最後の日曜法話会を開催しました。その後、午後1時から法話会に聴聞された方にも参詣頂いて目師会(もくしえ)を執り行いました。御宝前には「かぶ御講」にちなんで前日にかぶをお供えいたしましたが、参詣された落合さんご夫妻が丹精された見事なかぶをたくさん御供養されましたので、ご一緒にお供えさせて頂きました。法会では参詣のみなさんと真心込めて読経・唱題、日目上人への御報恩を申し上げました。

折しも七五三祝詣りの時季、緑区から中里さん御一家が綾乃さんの三歳のお祝いに参詣されましたので、誕生から三歳に至るまで無事に成育できたことを仏祖三宝尊に感謝申し上げ、これからも身心ともに健やかに成長することに厚いご加護を賜りますよう御祈念を申し上げました。綾乃ちゃんは少し緊張気味でしたが、長い勤行にも我慢をして、御本尊様を頭に頂戴し、千歳飴を頂いたらにっこりと笑みを浮かべていました。

法要後には執事の興厳房が法話を担当。日目上人の御生涯と逸話についてわかりやすく解説をして法話としました。当門流では宗開三祖と称して、宗祖日蓮大聖人、門祖日興上人、そして宗開両祖の仏法を護持伝承された第三祖日目上人を信仰の導師と仰ぎますが、宗開両祖に比すれば日目上人への理解は乏しいように思います。現在私たちが日蓮大聖人の教えを受持信行できるのは、日興上人・日目上人の信行と研鑽、令法久住(りょうぼうくじゅう)の信念のお陰でありますから、興目両上人の御事跡を正しく学ばなければならないと思います。

法要後には落合さんのかぶを参詣の皆さんにお分けし喜んで頂きました。

相武山 山主

 

2015年11月23日

日蓮大聖人御会式を奉修

今年も宗祖の御会式(おえしき)を無事に奉修でき大変有り難く思っています。御会式は毎年秋に執り行われる恒例の行事ですが、私はいつも緊張して迎え、無事に終わると心からほっとします。宗祖の末弟として仏道に入った子どもの頃から、私にとって御会式は特別な法会(ほうえ)でした。得度を許された大石寺では、11月下旬に御会式が奉修されますが、この御会式から小僧にも足袋をはくことが許されますし、下着や白衣なども支給されました。季節は秋から冬に向かう頃で、標高約300mの大石寺では寒さも少しずつ厳しくなってゆきます。

すでに50年以上も前のことですから、記憶も定かというわけではありませんが、境内・堂宇が浄められ、御影堂(みえいどう)が華やかに荘厳され、一山が宗祖へのご報恩の思いで包まれてゆくような気配でした。子供心に「御会式は特別な儀式なんだな~」と感じていました。

私にとって御会式は宗祖の存在を深く意識する法会であり、その年の妙法院の信行を総括する法会となります。今年は妙法院の前身である正信寮を開創してから35回目の御会式でした。35年の歩みは法主を簒奪した阿部師による現大石寺宗門と訣別し、宗開両祖本来の仏道を求めて行く志の道程でしたが、けっして平坦な道ではなく、山あり谷ありの難儀なものでした。ですから開創当時からのそれぞれの御会式をふり返ると感慨深いものがあります。

1日(日)は月例の「お経日(おきょうび)」でした。今月も参詣された落合さん、久保さん、松浦さん、中澤さん、小原さんとご一緒に仏祖三宝尊をはじめ、先師先達への御報恩と有縁精霊への追善を申し上げ、併せて新月の信行精進をお誓いしました。例月と異なり妙風新聞の「御心(みこころ)を拝して」を引用しての法話の後には、参詣者の皆さんと御会式のお飾りをしました。御宝前の前机の両側に飾り台を置き、はじめに竿餅や飾り棒、柿やミカンで胴を飾り、その上に夏の終わりから皆んなで準備してきた桜の花を飾りました。年に一度のお飾りですから、飾り方を思い出しながら、バランスに注意しながらと、少し時間はかかりましたが例年のように御宝前を荘厳申し上げることができ、御宝前も華やかさが増しました。

2日(月)は午後6時から御会式御逮夜(おたいや)法要。近年お逮夜と正当会(しょうとうえ)の両日参詣する方は少なくなってきていましたが、今年は雨模様である上、平日の6時ということもあって参詣者は僅かでした。参詣者が多いと法要は賑々しく感じますが、参詣者の多寡で法要の意義が変わるわけではありませんから、参詣者の皆さまとご一緒に読経・唱題、御報恩の誠を申し上げました。例年に準じてお逮夜ではご信徒の方に御先師の申状を奉読して頂きました。寿量品自我偈の前で読経を止め、執事の興厳房が日有上人の申状を奉読、続いて住職による立正安国論、日蓮大聖人申状を新倉さん、日興上人申状を中澤さん、日目上人申状を大山さん、日道上人申状を落合さん、日行上人申状を熊木さん、とそれぞれが心を込めて奉読されました。申状には日興門流の信仰と精神がこめられています。正当会には臨席の僧侶が奉読されますが、ご信徒の方も経験されれば信仰を深める機会になると思い、開創間もない頃から前日のお逮夜法要で行ってきたものです。これからも多くの方に経験してほしいと思っています。

3日(火)は澄んだ秋空が広がる御会式日より。朝から前日の雨などで境内やバス停からの参道の清掃が気になっていました。10時半頃から境内を掃き始めていると、磯子区の辻本さんが「早く来すぎたので、お手伝いしましょうか」と声をかけてくれました。とても有り難かったです。お寺の行事や各家庭の法要を迎える時には、当たり前のことながら清掃には注意しています。しかし、前日にしておいてもやはり当日も気になって再度ということもあり、時には行事や法要の前に掃除でくたびれてしまうことさえあります。今回はお陰様で12時頃には参道も境内も掃き清めることができました。12時半頃には阿部さん、新倉さん、奥田さん、熊木さん、芦川さんなど事前準備のために多くの方がお集まりになり、受付や客殿、駐車場や本堂の整理にあたって頂きました。午後2時の定刻の前には司会進行の小原さんが参詣者に案内と注意事項、引き続いて中澤さんが御会式の意義について説明をされました。その後、太鼓に合わせて唱題の裡に臨席の僧侶が入堂、住職の導師により献膳・読経・焼香と如法に進められました。

法華経寿量品自我偈の前で読経を止め、臨席僧侶の申状と住職による立正安国論の奉読がなされ、参詣者もそれぞれ末文のお題目に唱和されました。自我偈の読経と御報恩の唱題がなされて法要は厳かに終了。その後、執事の興厳房による「仏道の功徳について」と題しての講演があり、住職挨拶、講頭挨拶と続いてお花くずしとなりました。お花くずしは新倉講頭をはじめ講中世話人によって御宝前のお飾りがくずされることです。お供物とお飾りは担当者によって受付に運ばれ、参詣者は受付で供物と桜のお花を頂き、笑顔で帰路についていました。

今年の御会式もご信心の篤い檀信徒多数の参詣を得て、相武山妙法院として厳かに日蓮大聖人への御報恩を申し上げることができました。有り難いことと心より感謝を申し上げ明年の御会式に向けて信行増進をお誓いいたしました。

相武山 山主

2015年11月16日