相武山 妙法院のブログ

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相武山 妙法寺 ブログ

ホタルが飛びました

横浜の里山「下川井」では今年も蛍が飛んでいます。1週間ほど前から当山の西側に広がる田んぼの周囲でホタルをみることができるようになりました。とてもうれしく思います。当山周辺は横浜市を北西から南東に流れる「帷子川」の源流域で、良質な地下水が豊富できれいな水も流れています。この地域のホタルは自然のもので、特別に養殖や飼育をしているものではありませんから数も少なくちょっと寂しい感じはしますが、夕闇の空に光の飛行は少なからず幽玄さを覚えます。人間のための利便性が優先され、自然環境の維持が難しい大都市のなかでは極めて貴重なものではないかと思います。
良い環境が在るということは、人知れずその環境を守っている人がいるということです。当山が雑木林を拓いて墓苑と寺院を建設するための地元説明会を開いたとき、地元の方々から「あなた方の開発する近くはホタルが自然生息している大切な場所だから、建設にあたっては第一に環境を優先してほしい」といわれました。「豊かな自然が残され、里山のような風情が感じられるのは、その価値を良く理解し守り手となっている方々が居られる」という事実を改めて認識しました。十分注意をして建設工事に臨んだことはいうまでもありません。これからは当山も自然環境の守り手の一人になりたいと思っています。

そのホタルが飛び始めた6月10日から1泊2日で「学林」という僧侶の勉強会が当山本堂を会場として開かれました。学びと思索にふさわしい、静かに降りしきる雨の中での勉強会には、若手教師を中心に1日目12名、2日目15名の僧侶が参加しました。初日に本妙院内坂口興妙師と妙道院内永山法省師の発表があり、その話の内容についての質疑応答、引き続いてご法門や布教などについてのディスカッションが行われました、夕べには参加者一同にて勤行をつとめ、その後場所を客殿に移して夕食をかねての懇親会となり、日頃の疑問や意見をのべ合いました。
翌日は朝の勤行をつとめた後に、私と法潤寺坂井進道師による講義。富士日興門流の近代の流れと法義信仰の在り方について所見を発表しました。時間いっぱいまで質疑応答が行われ学林を終了。昼食にインドカレーを楽しんで解散となりました。
ご法門を学ぶことと行を修めることは僧侶に欠かすことのできない修行です。自身の僧道を磨き上げるため、有縁無縁の方々を導くため、これからも志の有る僧侶と倶に励んで行きたいと思います。

僧侶の修学に負けることなく、毎年6月には東海正信連合会(静岡・神奈川の同信の集い)の夏期研修会が開催されています。熱海市網代の松風苑で開かれる研修会は、志ある檀信徒が自由参加で修学に励むものですが、今年で18回目となりました。例年この研修会は雨模様の中での開催が常でしたが、今年は6月14日と15日の両日とも久しぶりに青空が広がり、相模湾の青い海原も穏やかなものでした。
研修会は午後1時からの開講式に続いて、一時限目は江頭仙道師(妙興院住職)による「立正安国論」の講義、二時限目は当山執事の興厳房が「天台大師について」と題しての講義、三時限目は高橋木道師(山桃院住職)が「お寺と檀家」と題しての講義でした。それぞれ講義用にレジュメをつくり丁寧に講義を展開。参加者もメモをとるなど熱心に聴講していました。夕べの勤行の後には夕食を兼ねての懇親会がもたれました。。翌日は午前8時半から私が「聖人の御義とは」と題してお話をさせて頂き、その後、全国大会で放映されたビデオの上映がありました。続いてグループ別懇談会が行われ、その内容が報告されました。引き続いての閉講式で研修会は無事終了。研修会には僧俗約75名が参加。当山からも南雲さん、熊木さん、落合さん、畠さん、中澤さん、草ヶ谷さん、吉次さん夫妻、私と興厳房が参加しました。

相武山 山主

2014年06月17日

五月晴れ

5月の末に初夏とは思えない30度越えの気温が日本列島各地を襲いましたが、6月の声を聞くとたちまちの梅雨入り。それもかなりの降雨量で災害の心配さえありました。その後、青空を見ることはしばらくありませんでした。いつになったら青空が見られるのかと待ち遠しく思っていましたら一昨日は朝からの快晴。今日で3日まさに五月晴れでした。元々五月晴れは5月の晴れ間の意味ではなく、梅雨の間の晴れ間のことです。農耕にこの時期の雨が必要不可欠なことは説明を要しませんが、連日の雨と湿気となりますとうんざりというのが本音です。
日本列島で梅雨がないといわれるのが北海道。最近の地球温暖化の進行か北海道でも気温が異常に高くなるときも有り、梅雨に似た気候を感じることがあるようですが、それでも本州以南よりは湿気も少なくこの時期は過ごしやすいようです。

その北海道は札幌市で先月25日(日)、富士日興門流の信仰を護持する同志の集い「法華講全国大会」が開催されました。全国の各地から約600人の僧俗が参集、お隣韓国からも約70名の方々が参加されました。日本の仏教はご承知のように各宗に分かれていますが、法華経を信仰の対象とする日蓮門下もまた、かなりの門流に分かれています。その中で日蓮大聖人の教えを日興上人の御精神で拝するのが、当山の帰依する日興門流の信仰です。法華経と日蓮大聖人の教えをより正しく理解し、人生の燈明として自らの人生を豊かなものにしようと志す人々が、法華経信仰のグループとして各寺院で法華講を結成しています。その同志僧俗代表が年に一度集まって信仰を確認し啓蒙し合うのが全国大会です。
今年は札幌市のJA共済ホールでの開催でした。

大会には当山から7名の檀信徒と私と興厳房が参加しました。今回は遠方のことで参加者も少ないため、茨城県神栖市の願生寺講中(高橋恩道住職)の方々と一緒に旅程を組みました。興厳房は準備のお手伝いのため前日に出発しましたが、その他17名は5/25(日)8:00に羽田APに集まって大会に向かいました。
すっきりとした青空ではありませんでしたが、北国の花ライラックがそこかしこに咲き誇る中での大会となりました。

大会は第1部で「北の大地に布教の礎」を放映。参加者は北海道開拓と富士門流弘通の歴史を学び、先達の熱い求道の思いにふれました。また、北の大地で正信覚醒運動に励む寺院8ヶ寺が映像で紹介されました。厳しい自然環境にも負けることなく護法と弘通に努める姿は参加者に深い感動を呼びました。川田実行委員長の挨拶に続く第2部では、2名の法華講員による所感発表、荻原昭謙運営会議議長の挨拶、永山法省師の講演、川井泰円代表役員の挨拶が行われました。(大会の詳細は妙風7/1号をご参照ください)。

大会終了後は札幌市豊平区の清涼院に参詣しました。タイミング良く坂上純興師が住職を務める四日市市の慧光院の方々もご参詣でした。清涼院参詣を終えるとその日の宿、定山渓へと向かいました。大会参加の後は親睦会を兼ねた旅程を組んでいましたから、翌日は定山渓から小樽に向かい、小樽から余市へ、小雨の中、倶知安町から喜茂別を経由して昭和新山を見学、そして洞爺湖畔に宿泊しました。最終日はさわやかな快晴に恵まれ登別から白老へ、地獄谷を見学しアイヌの文化にふれました。15時には千歳空港を出発、午後16時40分には無事羽田空港に到着して大会参加グループは解散となりました。

2泊3日の大会と親睦の短い旅行でしたが、旅を通して交流がはかられ、楽しいひとときを得ることが出来ました。参加者の皆さんありがとうございました。明年は5月に福島県郡山市で開催の予定です。大会への参加と親睦会の企画を立ててご案内しますので、より多くの方々にご参加頂きたいと存じております。

相武山 山主

2014年06月15日

宗祖ゆかりのかまくらを歩く

5月19日(日)昨年の春に続いて檀信徒の皆さんと宗祖ゆかりの鎌倉を歩きました。昨年は妙本寺を中心に大町周辺の宗祖ゆかりの地、長谷駅から収玄寺と光則寺を訪ねました。今年は鎌倉から江ノ電にそって宗祖の御遺跡を歩く企画とし、当初住職が案内する予定でしたが、住職が所用のために参加できず急遽私が案内させて頂きました。

午前10時に鎌倉駅西口時計台前に集合、初夏らしい気候のもと新緑の中を13名の参加者と散策を楽しみました。始めに私から今回のコースと趣旨の説明をしてスタートです。まず鎌倉駅から江ノ電に乗り長谷駅に向かいました。長谷駅から収玄寺・長谷寺の横を通って御霊神社の見学です。御霊神社は元々五霊神社と呼ばれ、平安時代末期に鎌倉平氏五家を祀るために創建されました。その後五家の一つであり武勇名高い鎌倉家の鎌倉権五郎景政を祀る神社となり、名前も五霊神社から御霊神社と改められました。又鎌倉権五郎景政を祀る事から「権五郎神社」とも呼ばれています。この御霊神社は正面を江ノ電が横切り、極楽寺のトンネルから出てくる江ノ電を撮る写真のスポットとしても有名な場所です。

御霊神社から鎌倉七口の一つ極楽寺坂切り通しを歩き極楽寺に向かいました。極楽寺は宗祖と対立した良観房忍性が住した真言律宗の寺院で、最盛期には七堂伽藍と四十九の子院をもつ大寺院でした。現在は自然災害と戦火によって本堂・大師堂・転法輪殿(宝物殿)が残るばかりで往時の面影はありません。
極楽寺の目の前にある極楽寺駅から江ノ電に乗り七里ヶ浜駅へ、湘南の海風を背に受け「雨乞い伝説の地」といわれる霊光寺に向かいます。雨乞い伝説とは、文永八年(1271)鎌倉が大干ばつに襲われ、時の執権北条時宗は極楽寺の忍性に雨乞いの祈祷を命じました。しかし、二週間祈り続けても雨は降らず、代わって宗祖が田辺が池の淵に立って「法華経」を唱え始めたところ雷とともに雨が降り、大地を潤したという伝説です。史実として宗祖と忍性の間で雨乞いの祈祷対決が実際に行われたかどうかはわかりませんが、宗祖の遺された御書には当時の大旱魃に際して忍性が雨乞いの祈祷を行い、失敗していると述べられています。現在、雨乞い伝説の地といわれる田辺ヶ池には昭和三十二年に創建された霊光寺という日蓮宗の寺院が建っています。
伝説というのはその土地や人物、自然現象など多くのものによって作られますが、その対象を神格化・正当性を主張する為に作られることもあります。宗祖にも多くの伝説が至る所に残されていますが、大切なことは史実は史実として鎌倉の世に生きた日蓮大聖人を学び、末法の法華経の行者として信仰の対象となる日蓮大聖人は、一人ひとりの信仰の心で拝することではないでしょうか。

霊光寺から七里ヶ浜の駅までもどり、江ノ電に乗って次は江ノ島駅をめざしました。最後の散策地である竜口寺は江ノ島駅から歩いて5分ほどの場所にあります。文永8年9月12日、宗祖は時の北条幕府の平左衛門尉によって捕縛され、佐渡に配流と裁断されます。佐渡の代官である本間氏の依智(現厚木市)の館に向かう途中、当時の刑場であった龍の口で頸を刎ねられようとしました。龍ノ口のご法難です。処刑は途中で中止となり宗祖は生涯最大の法難を逃れるのですが、その後、直弟子の日法がこの地を龍ノ口法難の霊跡として、自作の祖師像を安置し竜口寺を創建したと伝えられています。
参加者の皆さんと龍の口刑場跡で記念撮影をし、本堂から階段を登って仏舎利塔や七面堂・五重の塔を見学。皆んなで宗祖の龍ノ口ご法難をお偲び申し上げ、今回の「宗祖ゆかりの鎌倉を歩く会」を終了。鎌倉駅を出発して約3時間半が経過していましたが、ご高齢の方も多いので、皆で一緒にゆっくりと宗祖の心にふれることを優先しての探訪することとしました。
皆さんさわやかな汗をかかれたことと思います。解散後、時間の許す方と江ノ島駅前のしらす丼を美味しく頂きました。ご馳走様でした。
秋には恒例となりました酒井さんご案内の「鎌倉歴史散策の会」も開催されます。中世の歴史や鎌倉を学ぶことは、宗祖とその教えをより正しく知ることとなります。今から楽しみにしてご準備ください。
春のゆったりコースは来年も行いたいと考えていますので、歩いてみたい場所など希望がありましたら気楽にお知らせ下さい。
参加された皆様大変お疲れ様でした。

相武山執事 興厳

2014年06月06日

ペット供養墓「慈愛」ご開眼

昔から犬や猫などのペットは私たちの身近かな存在です。番犬として家族を護ったり、家族の一員や友だちとして話し相手や遊び相手になったり、やすらぎと癒やしの対象として多くの人々の人生に影響を与えてきました。ちなみに全国では約1180万頭という犬、960万匹の猫が飼われているといわれます。
ペットは犬や猫ばかりではなく、熱帯魚や小鳥、ウサギやハムスターなど多様に広がり、私たちの心と身体に元気を与えてくれる存在となっています。
そのかわいいペットも私たち同様に諸行無常のことわりを免れませんから、最後は温かく感謝の思いをもって葬って上げなければなりません。昔は家の庭に葬る家庭が大半でしたが、現代の生活環境ではそのような対応が可能である家庭は少なく、多くの方は火葬にしてペットの埋葬所を探したり、やがて埋葬することを考えながら自宅に置いて居られる方が多いようです。

当山でもかなり前から檀信徒の方々よりペットの遺骨をお預かりしてきましたが、それはやがて当山の墓苑に供養墓を設けて、ペットをかわいがられてきた皆さんに安心して頂きたいと考えてのことです。しかし、墓苑事業や新寺院建設という難事業のためにその設置は遅れに遅れてきました。「まだでしょうか・・・」と遠慮がちに尋ねられるたびに早くしなければと気は焦るのですが、資力の乏しさはどうにもなりません。
それでもようやく意を決して4月から工事を始めました。墓苑事務所の寂静庵の後ろ、桜の木の南側を整地して5月13日には「ペット供養墓」が完成。
5月18日(日)午後2時より開眼法要と納骨式を執り行いました。

開眼法要とはご本尊さまをはじめ、念珠や諸仏具、伽藍や墓所など仏教施設を使用するにあたり、初めに仏さま(仏祖三宝尊)に読経・唱題申し上げ、その意義を明らかにして所願成就を祈念申し上げる法要です。一般的には「魂入れ」と呼ぶ場合もあります。

開眼法要の前には利用を申込まれた方々より事前にお持ち頂いた遺骨を本堂の精霊壇に安置。3尺の短い塔婆を建立して読経・焼香・唱題と供養申し上げました。その後、浄められたペット供養墓「慈愛」に場所を移し、さわやかな5月の風が吹き抜ける中、興厳房がそれぞれの遺骨をカロート(納骨室)に収納。参列者による法華経とお題目が境内にながれるうちに、参列者は供養墓の前に進んでお線香を供え、ペットへの慰霊の思いをささげました。

当日の参列者は落合さん、森さん、芦川さん、大庭さん、若泉さん、吉種さんの皆さんです。皆さんかわいがっておられたペットが、きれいで気持ちの良い供養墓に葬られたことをとても喜んでおられました。当山参詣の折にはペット供養墓「慈愛」にもお参りされることでしょう。これからは毎春桜の華開く頃に慰霊祭を執り行う予定です。

相武山 山主

2014年06月03日