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相武山 妙法寺 ブログ

記録的な大雪のなかで

日曜法話会と宗祖誕生会
先週8日の大雪の衝撃もさめやらない14日早朝からの降雪。予報を上回る降雪は前回をしのぐ記録的な大雪となりました。関東甲信地方では前回同様多数の死傷者が出たばかりか、孤立地域が出て自衛隊に出動要請が行われたり、農業をはじめ各産業に大きな被害がでました。被害を蒙った方々にはお見舞いを申し上げます。
今回当山周囲では、雪は吹きだまりでは約70センチくらい、吹きさらしで20センチくらいの積雪でした。いつもながら横浜でも多い積雪だったのではないでしょうか。また、雨が降ったからでしょうか、前回より2割から3割雪が重いような気がしました。

雪の後には雨という予報でしたから、雨で少しは雪が溶けるのかと淡い期待をもちましたが、15日朝、望みはあっさり退けられ、湿り気を増した雪を午前2時間、休憩を入れて午後2時間半、興厳房と家内と一緒にかくこととなりました。
翌16日には「日曜法話会」と「宗祖誕生会」を予定して居りましたから、参加者がお出でになろうとなるまいとせっせと雪かきです。
まず境内の道を確保し、次第に周囲に道を広げて行きました。当山の周りだけ歩ければ良いというわけにはいきませんから、北側や東側の一般道につながるまでの雪かきとなりました。駐車場もかいておきたかったのですが、4台から5台分の広さを確保したところで翌日にすることにしました。

16日は宗祖ご誕生の日、風は強いものの青空が広がりました。午前11時からは日曜法話会、午後1時からは宗祖誕生会を執り行いました。法話会の前に開催を確認する一般の方からの電話がありましたが、今回は先月始めてお見えになったご婦人がお二人、檀信徒が15人の参加を頂いての法話会となりました。風の強いなか雪を踏みしめての参加聴聞には仏教を学ぼうという熱意を感じました。
今月のテーマは宗祖のご誕生にちなんで「日蓮という人」。末法の法華経の行者を仏と拝する富士門流で宗祖を「人」などとお呼びすると、「けしからん、謗法だ」とまでいわれそうですが、一般の方々が聴衆の法話会であり、世間的には毀誉褒貶・好き嫌いの大きく分かれる宗祖ですから、まずそのご生涯と人柄、その願いと精神を理解して頂くために、通常の表現を用いた次第。

今回の「世相」は『冬期オリンピック ソチ大会』と『記録的大雪』についての意見です。初めにオリンピックと開催地ソチにふれた後、「各競技選手は恵まれた才能の上にさらに懸命な努力をしている。結果は技術と精神力、そして時の運にも左右される。結果は大切だがすべてではない。選手と観賞者双方に楽しみと学びがある」など私の観じた意見をお話しました。

もう一つの「世相」の話題は『記録的大雪』。2/8と2/14の二度の大雪の模様をお伝えし、「天気予報がより正確になってきた。大雪は低気圧と寒気の関係から。想像を超える事態(交通機関のマヒ、積雪による事故、ライフラインの障害等々)、事象に学ぶ(自然の営みの大きさを学ぶ)」など私の観じた意見をお話しました。

その後、テーマ 「日蓮という人」サブタイトル ー日蓮の誕生にちなんでー として法話を申し上げました。
その内容は、「① 知っているようでもよく知らない日蓮という人。② 日蓮を尊敬し信仰する人々。③ 誕生から求道へ。・ご誕生・出家・諸国遊学・日蓮の疑問と求道。④ 日蓮の願いと実践。・立教開宗へ・法華経の身読・衆生救済への思い。・忍難弘教・法難を法悦に享受した日蓮。⑤ 妙法流布への礎。・身延入山(国諫三度・順縁広布から逆縁広布へ)・弟子の育成・檀越信徒への教化・出世の本懐(熱原の法難)。⑥ 入滅と六老僧の選定。
時間の都合上、宗祖の大きな聖跡を駆け足で概観するだけでしたが、日蓮大聖人の教えを信仰する当山ですから、機会を新たにしてじっくりと解説したいと思います。

法話会が終わり小憩の後、午後1時からは宗祖のご誕生会(たんじょうえ)を執り行いました。20名ほどの参詣信徒の唱題の中、赤飯を盛った献膳を御宝前にお供えいたし、皆さんと倶に懇ろに読経・焼香・唱題を申し上げ、如法(にょほう)に宗祖の誕生に報恩謝徳申し上げました。この法会の意義は宗祖が我が国に誕生され、さまざまな法難を乗り越えて、仏教の根本である法華経の教えを私たちのために説かれたことへの感謝を捧げるものです。
その後の法話では、日興門流に伝わる「産湯相承事」を拝読し、宗祖ご誕生にちなむお話を申し上げ、大雪の残る中参詣された皆さまと宗祖をお偲びしました。

相武山 山主

2014年02月26日

横浜も墨絵の世界

穏やかな晴天のもとでせり御講を執り行った翌日の8日、気象庁からの天気予報どおり全国的に雪模様となりました。当山周辺も未明からの降雪で朝にはうっすらと雪化粧。午前中から止むことなく降り続いた雪は午後から強い風をともなって吹雪の様相でした。まるで北国に来たかのような光景です。本堂北側の扉の隙間から雪が入ってきたので、畳を上げ隙間には養生テープをはって一時しのぎをしました。強い風のためにシャッターもしめなければならないほどでした。

関東地方のニュースでは朝から深夜まで、降雪模様と交通機関の運行状況が絶え間なく流れていました。関東では東京を中心に20年から40年に一度という積雪になりましたから、交通機関の大きな混乱をはじめ各地で事故や怪我が報じられました。数名の死者まで出たということで死傷者は一千人を越えたようですから、慣れない雪対策には十分な注意が必要ということがわかります。
夕方、ニュースを見た北海道と新潟のご住職から「横浜もふってるね~、大丈夫かい・・・」というお見舞いの電話を頂きました。北海道や新潟の寒さと豪雪には比べるべくもありませんが、折からの大雪に雪国のご苦労をしのぶこととなりました。

翌日は朝から雪かきです。私は北国の出身ですし札幌のお寺に在勤したこともありますから、雪かきは苦手ではありませんが、境内周囲の道路から駐車場、境内と墓所となると、かなりの時間がかかります。青空の広がる中、興厳房と二人でしっかりと汗をかかせてもらいました。お陰様で己れの体力についてもよくわかりました。

リョウマは甲斐犬ですから雪がスキかなと思ったら、亡くなったボブほどに喜んではいませんでした。どちらかといえば寒がりかなという感じです。それでも興厳房に追われて雪の中をジャンプしていました。ボブは甲斐犬の雑種だったせいか寒さに強く、雪も大好きで降雪の時には羽沢で走り回っていたことを思い出します。

9日・10日の晴天でかなり雪は溶けましたが、一部昨日の宗祖御報恩講まで残っていました。そこに今日は早朝から再度の降雪です。最近の天気予報は良くあたります。2・3日前から降雪予報を出していましたがその通りになりました。今も横浜の北西部に在る当山周囲は吹雪模様です。これから深夜まで強く降るということですから、どうなることやらと案じています。明日は雨という予報ですが、強い風もあるそうなので、被害も事故もできるだけ少ないことをお祈りし、これから16日(日)の日曜法話会のレジュメを作ります。
明日も雪かきでしょうか。それとも雨で少しは溶けてくれるのでしょうか。

相武山 山主

2014年02月14日

せり御講を奉修

当山の2月は法会・行事が重なります。1日は月例のお経日(おきょうび)で、月初めのお参りと先師先達へのご報恩、また有縁精霊(うえんしょうりょう)並びにご先祖への追善供養を執り行いました。そして3日は節分会を執り行いました。節分会は仏教行事というよりも日本の一般習俗として寺院でも行われるようになったもので、立春の前日に災厄を払って福徳を招来するための行事です。新たな春を迎えて除災招福は誰もが願うところですから全国の寺社で行われているものです。

当山でも厄年の御祈念を願われる方々を中心にお参り頂き、参詣の皆さまと倶に社会の泰平を祈り個々の平安を祈念しました。法華経を読誦申しあげる中、福豆を本堂や客殿に「福はうち」とまいて、参詣の皆さまにも御本尊にお供えした福豆をお分けいたしました。

7日は興師会(こうしえ)でした。当門流祖師日興上人の祥月のご命日忌です。興師会は通称芹御講(せりおこう)と呼ばれています。芹は春の七草に数えられる旬の野草。日興上人が好まれていたことが伝えられており、そのご命日忌にお供えされることから興師会をせり御講と称して来たようです。当日は参詣の皆さまと日興上人への報恩感謝の思いを込めて読経・唱題・ご焼香を申し上げました。

また、この日は当山開創の日でもあります。昭和56年2月7日、日蓮大聖人・日興上人の教えを真摯に求めるために、私は志を同じくされるご信徒数名とその第一歩を踏み出しました。それから早33年の歳月が流れました。偶像崇拝やカリスマ信仰、極端な罰と功徳の現世利益信仰、教団拡張至上主義やまちがった政治活動等々は、本来の仏道といえるものではありません。もちろん法華経や日蓮大聖人の教えとも異なるものです。当山の歩みはそれらの誤りを正して、仏道本来の教えを求めようというものでした。
仏道では宗派のちがいはあっても、三法印(さんぽういん)・四諦(したい)・八正道(はっしょうどう)などの基本的な思想が語られ、成仏(仏と成る、仏道を成ずる)への道が明らかに示されなければなりません。
また、仏さまの教えを恭い信じようとする心は、「必ずやってくる老いや病や死を意識して限りある人生を大切にしよう、人生に生じる苦悩や喜楽の意味を深く考えよう、あらゆる人々や自然の運行に護られ支えられていることに気づこう」などという思惟(しゆい)へと向かい、人生のたしかな安らぎと悦びにつながるものとなります。
宗祖は「真実の教えを求めて自らの心を観じることができなければ、どんなに難行(なんぎょう)苦行(くぎょう)しても仏道を成ずることはできない」と戒めておられます。私たち門弟はこのお言葉を鏡として精進することが肝要だと思います。

開創以来、当山の歩みはけっして平坦なものではありませんでした。絶え間ない艱難辛苦(かんなんしんく)の道のりと説明した方が良いくらいです。しかし、仏祖三宝尊の深いご加護を賜り、檀信徒の皆さま方のご支援とご協力を頂いて今日に至りました。ことに檀信徒による浄財の寄進がなければ灯明をともし続けることはできませんでした。7日のせり御講では御本尊さまに報恩感謝を申し上げ、ご信徒の真心に心からの感謝を申し上げた次第です。
人生はいろいろです、何がいつどこで起こっても不思議ではありません。信仰の世界でもさまざまなことが起こりますが、私は宗祖のお言葉と伝えられる『命限り有り 惜しむべからず ついに願うべきは仏国なり』をいつも心にかけています。このお言葉を宗祖からの励ましと受け止めて、残された時間、与えられた時間を一所懸命にお務めし、同志の方々と次代に仏法の灯りをお伝えしたいと願っています。

相武山 山主

2014年02月11日

三師塔ですよね・・・

今年初めての日曜法話会を1月19日(日)午前11時から開催しました。前々週には旭区と瀬谷区のタウンニュースに案内を掲載しましたので、それが機縁となったのでしょうか、当日は初めての方が6名参加聴聞されました。その中の年配のお一人が玄関を入られて直に声をかけてこられました。「こちらに三師塔(さんしとう)があるので驚きました・・・」と。驚いたのはこちらも同じです。どうして一般の方が「三師塔(日蓮大聖人・日興上人・日目上人の五輪塔)」とすぐにわかったのだろうと。
旭区の尾崎さんと名乗られました。
お尋ねすると、「私は京都の実報寺にいたことがあるんです」とのこと。京都の実報寺といえば富士門流本山要法寺(京都市)の末寺で、東山五条の鳥辺山(とりべやま)にある第三祖日目(にちもく)上人の御廟所(ごびょうしょ)の在るお寺です。詳しいことはお聞きする時間がありませんでしたが、仏門に入られた後に理由があって僧籍から離れたようです。ゆかり深い富士門流については今でも関心があるようでした。尾崎さんは三師塔にもお参りされ、法話会の後には御本尊さまにお参りをしておられました。

新寺院の落成翌春から始めた日曜法話会もこの日が32回目の開催となりました。今回のテーマは「仏教とは(一) その諸相(しょそう)」でした。はじめにいつも通り「仏教に親しんで頂きたい」という法話会の趣旨、仏教への誤解と偏見をただしてその教えを伝え、お寺の意義とさまざまな役割について説明いたしました。毎回の説明ですから耳にタコという気持ちになる方も居られると思いますが、初めての方や良く理解されていない方も居られるので啓蒙の思いでお伝えしています。

続いて「仏教は現実直視」という姿勢から「世相」についてのコメント。私たちの目の前に展開される出来事は、遠近・多少の違いはあってもすべて自身と関係があるものです。認めたくないという方もおられるでしょうが、仏教の一つの考え方です。「如何に生きるか」がテーマである仏教においては、やはり事象・現象をじっくりとみつめて、己れの見解をまとめることは意味のあることだと教えています。今回は「東京都知事選挙」について皆さんと考えてみました。「東京都の存在とその大きさ、猪瀬氏辞任の原因とくるくると変わる説明、有為転変(最高得票数で就任~オリンピック招致~最短で辞任)、そして、この事象から何を学ぶのか」というのがその内容でした。

次に法話の本題に入りました。身近にあってそれなりに関心のある方も多い仏教ですが、改めて仏教を理解していますかと問われたら、躊躇してしまうのも事実ではないでしょうか。そこでいい加減な知識ではなく、迷信・盲信でもない仏教、ことに日本の仏教について理解して頂くための一助になればと考えての解説です。
今年の法話会では数回に分けて「仏教のさまざまな相、仏教の伝播とその受容、仏教の基本思想・仏教の多様性、日本の仏教、私たちの生活と仏教」等についてお話をしたいと思っています。

初めに仏教という言葉から一般にイメージされるものとして「お寺、お坊さん、お経、御祈念、お葬式、法事、人生の指針等々」を取り上げ、歴史や伝統、地域や観光、儀礼や習俗に至るまでの様子をお伝えしました。
そこに見られる相(すがた)からは、仏教と一口にいっても多くの宗派に分かれており、「拝む仏さまがそれぞれ違う、読むお経が宗派によって違う、強調される教えが違う、仏教語の発音が宗派によって違う、寺の造りが違う、僧侶の法衣が違う、仏前の儀式・作法が違う・・・・・」ということに気がつくことでしょう。
じっくりと見つめてみると、これで果たして同じ仏教という宗教なのかと疑問が出ても不思議ではないように思います。
特に東南アジアの上座部仏教と日本の大乗仏教ではかなりの開きがあります。今回は仏教宗派のいろいろな相(すがた)と仏教の多様性についてお伝えしました。
次回2月の法話会は丁度日蓮大聖人の誕生会(たんじょうえ)にあたりますので、「日蓮という人」をテーマに法話を申し上げます。1月の法話会にも初めての方が参加聴聞されましたが、より多くの方々に仏教に親しんで頂きたいと存じています。

相武山 山主

2014年02月09日