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相武山 妙法寺 ブログ

炎暑の新暦お盆

横浜では新暦7月で盂蘭盆会を執り行う寺院が多いようです。多いというのは月遅れの8月に盂蘭盆供養を希望される方もあって、その希望に応えて8月にも執り行っている寺院があるということです。全国的には多くの地域で月遅れのお盆が営まれていますから、それぞれにご先祖や有縁精霊への追善供養を願う方がいらっしゃれば当然かもしれません。ちなみに当山では年中行事として例年8月には15日に「戦没者追善法要」を執り行っていますが、合わせて13日から16日までを月遅れのお盆として、希望のある方には同様に執り行っています。

例年7月のお盆は梅雨の最中に執り行われることが多いのですが、今年は猛烈な暑さの中での盂蘭盆会となりました。お盆の入りにあたる13日は月例の「宗祖お講」でしたが、午前10時から境内の草取りを予定していました。大和の吉田さん、旭区の阿部さん、町田の金沢さんご家族、そしていつもご協力頂く落合さんご夫妻が、炎天下の中、参道や駐車場の草取りに汗を流してくださいました。本当にありがとうございました。お陰様でお盆の前にかなりの雑草を払い境内を清めることができ感謝申し上げます。

13日(土)、14日(日)、15日(月)とお盆の法会を執り行いましたところ、檀信徒の皆さんにはそれぞれご都合の良い日を簡ばれて、ご家族の皆さんと一緒に参詣しておられました。14日は午前11時から月例の「日曜法話会」を執り行ったこともあり、15日の盂蘭盆会よりも大勢の方がご参詣でした。盂蘭盆会では御宝前に献膳申し上げ精霊善とお供物を供えて、ご参詣の皆さんと一緒に法華経を読誦申し上げ、日蓮大聖人ご証得のお題目をお唱えしました。会中には参詣者がお塔婆が建立された精霊壇の前に進まれ、ねんごろにお焼香を捧げられました。法会の後には短めにお盆のいわれをこめた法話を申し上げましたが、炎暑のなかにご参詣された皆さんの信仰心に敬意を表した次第です。
法会の時間外にも墓所にはご家族縁者の方々が三々五々墓参にお出でになっていました。ふだんお寺にお参りされない方でも、お盆やお彼岸には墓所を浄めてお参りされる方が多いのは有り難いことです。いろいろご意見もあるようですが、墓所が仏縁を結ぶ一つのかたちになっていることがわかります。

今月14(日)の法話会のテーマは「思いやる心」でした。仏法の基本的精神が自分と他者が倶に幸せになることを願うにあること。仏様の思いは慈悲心として顕われていること。思いやる心が人間性を磨き深めること。さらに思いやる心が人生の幸せにつながっていること等を学びました。来月は月遅れのお盆の前、11日(日)午前11時から今年第8回目の法話会を開催いたします。仏教に親しむ機会としてより多くの方々のご参加をお待ちしています。

相武山 山主

2013年07月29日

梅雨明けの猛暑の中で

今年の横浜の梅雨入りは早かったものの、長雨でも豪雨でもなく空梅雨気味と感じました。夏の水対策に一抹の不安もありますが、関東の他の1都5県とちがって、神奈川県単独で丹沢湖、相模湖、津久井湖、宮ヶ瀬湖という4つの水がめを持っており、また山梨県からの援軍まであるのですから、神奈川県は水に恵まれているということがいえるでしょう。渇水による近年の取水制限も一度か二度くらいではないでしょうか。世界中では水に困っている国や地域はたくさんあります。水はまさに生命活動の源泉ですから、改めて水への感謝を忘れてはならないと思っています。
いつも法話で申し上げていることですが、諸行は無常であって何ごともあたりまえなどという事はありませんから、恵まれている物・事の一つひとつに気がついて、感謝の心を起こすことが大切ではないでしょうか。

横浜の梅雨明けは例年よりもかなり早く、また、開けてからはご承知のような連日の猛暑です。全国各地で7月の上旬から30度を超える猛暑が続いています。近年の猛暑とゲリラ豪雨といわれる現象は、地球の環境の変化かもしれませんし、コンクリートに覆われた大都市特有の現象かもしれませんが、注意が必要に思います。熱中症への理解もかなり広がってきていますが、まだ注意が至らずに深刻な事態が報道されています。ことに年長者にその危険がありますので皆さまには十分にご注意を願います。暑い夏もやがて秋の風が吹いてくるのでしょうが、それまでは「暑い・暑い・本当に暑い」と言い合ってしのいで行きたいものです。

この暑さの中、先月末より連日神奈川区羽沢町旧寺院の最終整理を汗だくになって行いました。当山の歴史に不可欠な存在でしたので片付けをしながらも万感の思いがよぎりました。そこかしこに同志の皆さまとのさまざまな信仰の歩みが残っていました。資料もかなり残されていましたので、このささやかな足跡を2~3年のうちにはまとめてみたいと考えています。開創40周年では先が長いので35周年をめざして冊子化ををはかってまいります。

思いの外に忙しくなったこの時季、春から予定していた私たちの得度50年の集いを7月8日(月)に当山で行いました。得度とは僧侶となる儀式のことですが、私は50年前の昭和38年3月28日に僧道を歩むことを許され、日達上人の弟子として富士大石寺で得度させて頂きました。小学校5年生を終了し6年生の春を迎える頃のことで満11歳でした。一緒に得度した仲間は28人でした。  皆幼くして親元を離れて右も左もわからぬままお山に上ったのですが、確固たる僧道完遂の自覚があったのかと問われればどうでしょうか。子ども心に一所懸命に頑張らなければいけないとは思っていたでしょうが、それぞれの因縁に導かれて僧道に身を置く事になったというのが実態ではなかったでしょうか。
それでも今日までそれぞれに仏道・僧道と向き合ってきました。人生観や信仰への思いの違いもあって、7名は青年の頃に違う世界に活躍の場を求めて行きました。僧道を歩む覚悟に立った者も、間違ってはいても宗門の体制に従うべきと考える者と、組織や体制よりも信仰そのものを大切にして行きたいと願う者に分かれました。また、49歳で亡くなった福田寿道師、53歳で亡くなった中越習道師もおられますから、今回集ったのは私を含めてわずか6名です。あたりまえの事ながら時の流れの早さとあやに思いを馳せることになりました。

梅雨明けの猛暑の中、当山本堂において皆んなで汗を流しながら仏祖三宝尊に読経・唱題を申し上げ、今日まで僧道を歩ませて頂いたことへの報恩感謝を申し上げました。また御師範上人へのご報恩と同期生物故者精霊への追善供養を申し上げた次第です。
その後は互いの近況を語り合うやら子供の頃の悪戯話などに大いに花が咲きました。よく顔を会わせる方もいますが、久しぶりの方もおり、和やかな中に旧交を温めることができて大変うれしく思いました。
だれもがその人生は一様ではなく平坦な道でもありません。苦難や悲哀、喜楽のアップダウンであり、自信を失ったり、気持ちが高ぶったり、慢心におごったりしたことでしょう。私たちも幼い頃から仏門・僧道という世間から見ればかなり特殊な世界に身を置き、半世紀もの長い間その道を歩んできたのですから、この世界なりに語り尽くせないほどの苦労や喜楽がありました。ことにこの50年間は私たちの門流にとってはまさに激動の時代でしたから、集まった同期生みんなが「いろいろあったね~」という風情で、語る言葉にも経験がにじむようでした。これもそれなりに年を重ねてきたあかしでしょう。

皆昨年には還暦を過ぎたこともあり、最後はお互い健康に気をつけて、残された時間をしっかり精進して行こうと語り合いました。今までは5年ごとに集まってきましたが、これからはもう少し間隔を短くしないと霊山での再会になってしまいそうですから、早めに再会の機会をつくりたいと思っています。できれば立場の違いを越えてより多くの同期生に会いたいとも願っています。
遠慮なく童心に還ることができることは人生の一つの楽しみかもしれません。仏祖三宝尊はじめ、すべての存在に有り難く感謝を申し上げました。

相武山 山主

2013年07月20日