相武山 妙法院のブログ

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相武山 妙法寺 ブログ

鎌倉ぶらり散歩

ー宗祖のご遺跡を訪ねてー

5月20日(月)檀信徒の皆さんと鎌倉の散歩を楽しみました。例年秋には鎌倉の歴史や文化に詳しい酒井さんのご案内で、さまざまな「かまくら」を散策していますが、趣向を少し変えて、初夏には鎌倉で弘教に励まれた宗祖の伝説をゆったりと歩く企画をつくりました。鎌倉には宗祖のゆかりを伝える遺跡がそこかしこに残っています。もちろん750年以上も前のことなので、断定できる遺跡というのは少ないのかもしれませんが、それでも伝説を通して宗祖のお心や、門下僧俗の信仰の香りにふれることができるように思えます。
地球の歴史からいえば、750年前など瞬きほどの時間かもしれません。また、宗祖がご覧になられた山や川や海、緑の自然など地勢が大きく変化したわけではありませんから、宗祖と同じ視線で鎌倉を歩いているようで本当に楽しいことです。

高齢者の方や宗祖の伝説にふれたいと思う方々とゆったり鎌倉を歩く第1回「鎌倉ぶらり散歩」は、あいにくの小雨の中参加メンバー18名が午前10時に鎌倉駅東口に集合。私からはぶらり散歩の趣旨について説明。執事の興厳房はそれぞれの遺跡についてガイドを務めることをお伝えしました。小雨の中、はじめに鎌倉駅からほど近い「宗祖辻説法跡」を見学。辻説法についてはその有無や場所について諸説が伝えられていますが、ここは小町大路に面する「辻」であったといわれている遺跡です。

 

そこから滑川(なめりがわ)にかかる琴弾橋を渡って、古道を比企ケ谷(ひきがやつ)「妙本寺」へ向かいました。山門で雨を避けながら比企一族の悲話から宗祖と大学三郎とのゆかりを興厳師が解説。新緑が小雨に濡れて一層みどりが濃く感じる参道を進んで祖師堂(そしどう)へ。江戸時代創建の大きなお堂の中に入ることはできませんが、向拝(ごはい)から回廊(かいろう)は自由に上がることができました。堂内をのぞいてみると向かって左側の内陣(ないじん)に、大変に大きな曼荼羅(まんだら)が奉掲されていました。一目見て写真などで見たことのある「臨滅度時(りんめつどじ)の御本尊」ではないかと思いました。この御本尊は弘安3年(1280年)3月に認められたもので、宗祖御入滅の時に枕元にかけられた曼荼羅本尊と伝えられています。どうしてこの時期に祖師堂内陣に掛けられていたのかは知りませんが、小雨の中、宗祖の御心にふれたいと鎌倉を訪ねた私たちの志を嘉(よみ)せられたものかと、とても嬉しく思いました。

 

ぼた餅伝説の常栄寺の前を通って一路松葉が谷(まつばがやつ)の草庵跡と伝える安国論寺へ。宗祖が庵を結んで居られたと伝える一帯は現在「大町」とよばれています。ここには安国論寺と妙法寺、そして長勝寺の3ヶ寺が松葉が谷の旧跡と称しています。安国論寺は定休日ということで境内には入れず、山門前で興厳師から松葉が谷の説明を聞きました。

今日は安国論寺から一旦鎌倉駅にもどるコースです。鎌倉駅までもどると歩き始めて1時間半が経過していました。鎌倉駅からは江ノ電に乗って「長谷駅」に向かいます。江ノ電に乗るのは初めてという方もいて、皆さんとても楽しそうでした。長谷駅から四条金吾邸跡と伝える「収玄寺(しゅうげんじ)」は歩いて数分。江戸時代に創建されたお寺ということで、まったくの伝承ですが、四条金吾という存在は日蓮門下ではとても大きいので、より良い伝説ができたら良いなと思いました。境内には東郷平八郎の筆になる大きな石碑がありました。

続いて最後の見学地である「光則寺(こうそくじ)の土の牢」へ、光則寺は収玄寺より北西に位置するお寺。バス通りを左折すると「光則寺道」、昔は参道であったと思われる道を西に進むと、宗祖の立正安国論奏進にゆかりのある「光則寺」。お寺の裏山の中腹にはお弟子方が入牢されたという伝説がある「土の牢」。雨で足下に気をつけながら皆んなでゆっくりと山道を上りました。土の牢前では安国論の建白や竜口法難の模様と、お弟子方の苦難について興厳師から説明をうけました。

ここで本日の見学は終了。長谷駅までもどって江ノ電で鎌倉駅に帰ります。鎌倉駅に着くと出発からすでに3時間20分を経過。お腹もすいてきたので、小町通りで少し遅い昼食を皆んなで頂いて、楽しかった「鎌倉ぶらり散歩」も散会となりました。みなさまご苦労様でした。

来年もまた宗祖のかまくら伝説を歩きたいと思っていますので、足を少し鍛えて準備してください。

相武山 山主

2013年05月29日

ツバメが巣をつくっています

自然の豊かな当山周辺では四季の移ろいに合わせて野鳥が元気いっぱいに飛び交っています。野鳥の動きは春の訪れから活発になるのはご承知のとおり。朝からかまびすしい鳴き声が聞こえてきたと思えば、雀の群れが木々を渡って行きます。もちろん地中から這い出てきた虫や、新芽を楽しむ虫たちも野鳥の格好のターゲットとなっています。ゆったりと呼吸を調えて周囲を見回していると、自然の奥深いサイクルを感じることができます。都市化が進む現代、止むを得ず無機質な環境に身を置かれている方々にも、できるだけ自然に触れることの大切さを知って頂けたらありがたいと思います。私たち人間も動物であり自然界の一員なのですから。

昨年も一昨年も4月中頃になると、市民の森からうぐいすの声が聞こえてきました。夏ぐらいまでホーホケキョ、ホーホケキョと澄んだきれいな音色を楽しめ、自然を護り大切にしようと願う方々へのご褒美かなと思っていましたが、今年は少し声を聞くのが遅いようです。それでも間もなく聞こえてくるのではないでしょうか。今から楽しみです。
ツバメの姿は例年よく見かけますが、今年は先週から当山に巣作りをはじめました。「こんなところに土と枯葉が落ちているはおかしいな」と思って見上げてみると、2羽の燕尾服(えんびふく)を着たツバメがせっせと巣作りに励んでいました。ツバメの生態をよく知らない私からすると、「それで大丈夫なの」と心配してしまうような、たよりない巣にみえますが、どうやら大きなお世話のようです。間もなく新しいメンバーが加わったツバメの家族の姿が見られることでしょう。
甲斐犬のリョウマを連れて朝夕散歩をしていると、野草というか野の花というのか、四季折々にさまざまな草花に出合います。しかし、そちらの知識に乏しい蛮僧には、はっきり名前が良くわかりません。インターネットなどで調べようとも思っているのですが、写真に撮ってその一覧をアップし、知識の有る方に教えて頂こうとも考えています。その節にはよろしくお願いいたします。

さて、12日の日曜日は午前11時から今年5回目の「日曜法話会」でした。テーマは「仏の道に向き合う」ー 最澄の願文 ーでした。仏道が発心(ほっしん)から発願(ほつがん)を大切にしていることを共に考えようという趣旨でしたが、3月にこのテーマを設けてもう3ヶ月目に入ります。今月はようやく伝教大師(でんぎょうだいじ)最澄(さいちょう)の願文(がんもん)にふれることになりました。法話会の趣旨が「仏教に親しんで頂きたい」「わかりやすく仏教を学んで頂きたい」ということですので、ついつい話しが冗長になってしまいがちで失礼していますが、今回は伝教大師最澄二十歳の願文をご一緒に学びました。
法華経を仏教の根本思想とされた平安仏教を代表する名僧であり、日蓮聖人も帰依(きえ)された伝教大師最澄。その「人となり&志」を端的に顕す願文は、実に明快に仏道修行者としての心の有り様を示しています。ゆっくりと拝読するうちに、仏道の基本的在り方と伝教大師の仏道に向き合う真摯(しんし)な姿勢が伝わってまいります。願文の半分ほどのところで時間切れとなり、残り半分は来月学ぶことにいたしましたが、仏教にご縁の深い方々と伝教大師の御心にふれることができたことは有りがたい限りです。

今月の日曜法話会も初めての聴聞者をふくめて約40人ほどのご参加を頂きました。法話会は積極的なピーアールをしているわけではありませんから、これからも急激に盛んになることはないでしょう。また、即効性をうたう現世利益のまやかしとも一線を画し、地道に仏道の教えを学びあう法話会ですので、開催の趣旨をしっかりと意識しながら「仏道の豊かさ」をお伝えしてまいりたいと思っています。

法話会に引き続いて午後1時からは、宗祖の伊豆御流罪法難会(いずごるざいほうなんえ)を執り行い、参詣の檀信徒の皆さんとご一緒に宗祖への報恩(ほうおん)感謝を申し上げました。午前中からのご参加の方々は各自持参の昼食をとられての法会(ほうえ)参詣。まさに仏道修行の一日でした。
学んでも、遊んでも、仕事をしても、家事をしても、横になって休んでいても一日は一日ということになります。私たちはそれぞれの状況に合わせてバランスをとり、自らの大切だと思うことに時間を使っています。同じ一日ですが参詣された皆さんが積まれた功徳はきっと仏祖三宝尊(ぶっそさんぽうそん)の御照覧(ごしょうらん)にあずかることと存じます。
来月の日曜法話会は6月23日(日)午前11時からの開催。皆さまのご参加をお待ち申し上げております。

相武山 山主

2013年05月15日

作務(さむ)に汗をながしました

ゴールデンウイーク後半の5月3日と4日の両日、檀信徒の皆さんと一緒に境内緑樹の剪定(せんてい)と草取りを行いました。3日には専門職の川脇さんを先頭に、久保さん、金澤さん母子、そして西村さんにご協力を頂き、私と興厳房もふくめて総勢7名での作業でした。剪定もけっこう時間と手間がかかりますが、切り落とした枝葉も勝手には燃やすことができなくなりましたから、ある程度調えてゴミとして出さなければなりません。剪定よりも枝葉の処理の方に手間がかかりました。

1日目は墓苑周囲のレッドロビンの剪定と整理で2時間の作業でした。すっかり大きくなったレッドロビンの高さをカットし、横に自由に伸びていた枝をはらい、すっきりとした植栽となりましたが、ちょっと切過ぎかなとも感じました。それでも梅雨を迎え夏の日射しをうける頃にはまた枝を伸ばしていることでしょう。

作業を終えて本堂の向拝(ごはい)と回廊(かいろう)に座れば、清々(すがすが)しい初夏の風が皆さんの汗をひかせてゆきます。お寺からは軽い食事を用意させて頂きました。信仰の基盤である自分の菩提寺(ぼだいじ)境内(けいだい)を浄めて、皆さん気持ちの良い風情で、甲斐犬の「リョウマ」をまじえてしばしの軽食と歓談を楽しみました。
「今日は人数が少なかったけど明日は大丈夫かな・・・」と明日の作業の心配をされる方もおられましたが、「ゴールデンウイークのお休みだから、みなさんそれぞれに予定があるのでしょう。いつものように、気持ちの有る人が無理のないかたちで参加するのが良いのではないでしょうか。明日は都合のつく方がきっとお出でになりますよ」とお答えしました。
みなさん「そうですよね~」といって午後1時には帰路につかれました。

前日におとらぬ心地好い五月晴れとなった4日は、駐車場境のレッドロビンの剪定と整理、そして墓苑周囲の草取り作業でした。連日作業の中心となった川脇さん、そして南雲さん、落合さん夫妻、吉次さん夫妻、芦川さん夫妻と卓君、中澤さんと俊彦さん、佐々木さん、連日となる金澤さんと西村さん、私と興厳房をいれて16名の陣容で作業開始です。墓苑周囲のレッドロビンよりも太くて堅い幹に多少苦労しながら、皆んなで気持ちの良い汗をかきました。駐車場の採石を割って伸び始めていた雑草もほとんど抜きましたから、しばらくは大丈夫でしょうか。


駐車場の作業を終えると墓苑北側の側道の草取りに移り、下って雑木林の清掃となりました。皆さんカマを手にせっせと雑草をとっていましたが、ときに春の花やツル花と出会い躊躇していました。川脇さんは伸びてサクラとバッティングしているクヌギの枝をおろして、風の通り道をつくってくれました。

あっという間にお昼を迎え、皆さんには額からの汗を流し手を洗って、昨日同様、本堂の向拝(ごはい)と回廊(かいろう)に上がって頂きました。お寺で用意した心ばかりの軽食を召し上がって頂きましたが、久しぶりに顔を合わせた方も居られるようで、楽しい話しに声が弾んでいました。
皆さん両日共にありがとうございました。天候にも恵まれ気持ちの良い作務(さむ)を行うことができました。(作務とはお寺の中のさまざまな作業を行うことです)お陰様で境内もさっぱりして参詣の方々や訪ねられる方々にも喜んでいただけそうです。次の日曜日は12日。午前11時からの日曜法話会のテーマは「伝教大師最澄の願文」です。その後、午後1時から宗祖日蓮大聖人の「伊豆御流罪法難会」を執り行います。心を耕し信仰を深める好機として皆さまの聴聞と参詣をお待ちしています。

相武山 山主

2013年05月07日

立宗会&御虫払会

多くの方々が休日を楽しまれるゴールデンウイークの日曜日、4月28日の午前11時から、当山では「立宗会(りっしゅうえ)」並びに「御虫払(おむしばらい)法要」を奉修申し上げました。立宗会とは宗祖日蓮大聖人が建長5年4月28日、初めて末法の衆生救済の南無妙法蓮華経をお唱えなされたことに報恩感謝を申し上げる法要です。御虫払法要とは当山に所蔵する曼荼羅本尊と宗開両祖の御影画像のお風入れ虫払いを執り行う法要です。

新緑の若葉をさわやかな風が吹きぬける清々しい佳日。当山本堂の内陣にはお風入れと御虫払いのために、二日前から所蔵の御本尊様を御奉掲申し上げました。ご信心を大切に思われる檀信徒の皆さまや、仏縁を信じられる方々の参詣を得た法要では、始めに立宗会と御虫払法要の意味について説明を申し上げました。その後、仏祖三宝尊への献膳から法華経の方便品・寿量品の長行を読経、自我偈は訓読で読ませて頂きました。心地好い太鼓に合わせて唱題に入ると、参詣者はシキミの葉を口にして内陣へと進み、御奉掲の曼荼羅本尊と両御影様に内拝されました。その後、山主より宗祖が法華経の一々の文字を仏と見られたこと、仏像崇拝と文字曼荼羅本尊崇拝の違い等々についてお話をさせて頂きました。

 

ちなみに所蔵曼荼羅の一番古い本尊は約210年前、本堂御宮殿安置のご本尊は約180年前の御図顕です。その他多くの曼荼羅は江戸末期から明治にかけてのもので、当然のこといたみもありますが先師先達の信仰の息吹がストレートに伝わってまいります。今年は本堂御宝前安置の御本尊を内拝がしやすいように前に出したところ、経年劣化によって紐が切れてしまうなど、新たに表装申し上げることが必要だと感じました。あらゆる存在は諸行無常の真理をまぬがれません。信仰の対象である本尊といえども事相に現れたものであれば「生・住・異・滅」と変化するものです。もとより本尊は外相(げそう)を尊むものではなく、その内証(ないしょう)尊むことが大切ですから、変化を認めながらその存在の意義を考えなければならないということになります。

内拝が済んで、それぞれ客殿などで昼食をとり、午後1時10分よりご本尊様のご奉納が行われました。参詣者一同による寿量品自我偈の読経から唱題に移り、新倉さんと小原さん、中澤さんと内堀さんが内陣に進み、ご奉掲の曼荼羅本尊をお巻き上げし、山主が桐箱に奉納申し上げました。仏縁を尊く思われる方々の真心で、今年も無事厳かに御虫払法要が執り行われ厚く御礼を申し上げます。

相武山 山主

2013年05月03日